世界室内陸上南京大会で中国代表35人出場へ 注目選手を一気にチェック
今週金曜日に開幕する世界室内陸上競技選手権南京大会に向けて、開催国の中国が35人の代表選手を送り込むことが分かりました。短距離から跳躍、投てきまで幅広い種目に有力選手がそろい、ホーム開催ならではの戦いぶりに注目が集まります。
今週、南京で世界室内陸上が開幕
大会は中国東部・江蘇省南京市で行われ、中国代表は男子・女子合わせて35人がエントリーしています。2025年12月8日現在、今週末の開幕を前に、国内シーズンで結果を残してきた選手たちが最終調整に入っている段階です。
今回の中国代表の特徴をまとめると、次のようになります。
- 男子60メートルと60メートル障害に、国内トップレベルのスプリンターとハードラー
- 男子400メートルでは、世界室内で初めて同種目に出場する中国選手が誕生
- 男子三段跳と走り幅跳は、世界とアジアの上位に位置する記録保持者が出場
- 女子60メートルと800メートルでは、今シーズン自己ベストを更新した選手が挑戦
- 女子砲丸投には、五輪金メダリストと大型新人がそろって登場
男子短距離・400メートル スピード勝負に注目
男子60メートル ベテランと若手が並び立つ
男子60メートルには、31歳のベテランスプリンター Xie Zhenye 選手と、21歳の若手 Deng Xinrui 選手が出場します。
Xie 選手は、2025年に山東省済南市で行われた中国室内選手権で60メートルに初挑戦し、6秒60をマークしました。このタイムは中国歴代2番目の速さで、6秒57のベストを持つ Deng 選手に次ぐ記録です。短い直線での爆発力とスタートの精度が問われる60メートルで、世代の違う2人がどこまで世界のスプリンターと戦えるかが見どころです。
男子400メートル 中国初の挑戦者 Ailixier Wumaier
Ailixier Wumaier 選手は、今回の大会で男子400メートルに出場し、世界室内選手権でこの種目に挑む初の中国選手となります。現在の中国記録保持者であり、自己ベストは45秒79です。
室内の400メートルはカーブがきつく、レーン取りや位置取りが難しい種目です。国内記録保持者として臨む Ailixier 選手が、世界の舞台でどのようなレース運びを見せるのか、注目が集まります。
男子60メートル障害と跳躍 アジアトップクラスの記録が集結
男子60メートル障害 アジア記録に迫るスピード
男子60メートル障害には、Liu Junxi 選手と Qin Weibo 選手が出場します。
Liu Junxi 選手は、2025年2月に行われたレースで7秒47の自己ベストをマークし、この種目で7秒50を切った2人目のアジア選手となりました。1人目は、2012年に7秒41のアジア記録を出した同じ中国の Liu Xiang 選手です。
ハードル間のリズムと上半身の安定が問われる60メートル障害で、アジアのトップ水準にある Liu 選手と Qin 選手が決勝進出、さらにはメダル争いにどこまで絡めるかが焦点になりそうです。
男子三段跳 二度の世界王者 Zhu Yaming が再び世界へ
男子三段跳には、二度の世界チャンピオンである Zhu Yaming 選手が出場します。2025年の済南での大会では17メートル31を跳び、今シーズンの世界ランキングで4番目となる好記録をマークしました。
世界トップと競うには17メートル台中盤以上が求められるなかで、すでにシーズン序盤から高いレベルにあることを示しています。地元に近い中国開催ということもあり、会場の後押しを受けてさらなるビッグジャンプが期待されます。
男子走り幅跳 若手 Shu Heng が8メートル超えを連発
20歳の Shu Heng 選手は、男子走り幅跳に出場します。2025年シーズンに入ってから何度も8メートルを超えるジャンプを記録しており、2月にフランス・ミラマスでマークした8メートル12は、今シーズンのアジア勢で3番目となる記録です。
室内の走り幅跳は助走路の感覚が屋外と異なり、踏み切りのリズムを合わせることが難しい種目です。若手ながら安定して8メートル台を出している Shu 選手が、世界の強豪を前に自己ベスト更新なるかが注目されています。
女子短距離・中距離 国内好調の勢いを世界へ
女子60メートル Liang Xiaojing 国内ベストを上回るタイムで挑戦
女子60メートルには Liang Xiaojing 選手がエントリーしています。2025年11月の国内レースで7秒19をマークしており、このタイムはこれまで世界室内選手権に出場した中国の同種目選手の中で、最も優れた成績を上回るものだとされています。
60メートルはスタートの反応と加速局面がほぼ全てを決める種目です。国内で記録を伸ばしてきた Liang 選手が、国際大会の緊張感の中で同じ走りを再現できるかどうかが鍵となります。
女子800メートル Wu Hongjiao 自己ベストで勝負へ
女子800メートルには Wu Hongjiao 選手が出場します。山東省済南市で行われたレースで、自己ベストとなる2分05秒04を記録しました。
800メートルはペース配分と駆け引きが重要な中距離種目です。国際大会特有のスローペースからのラストスパートになるのか、あるいは序盤からハイペースになるのか。Wu 選手がどのようなレース展開を選ぶのかにも注目が集まります。
女子砲丸投 五輪金メダリストと初出場のコンビ
女子砲丸投では、五輪金メダリストの Gong Lijiao 選手と、25歳の Ma Yue 選手がチームメートとして出場します。
36歳の Gong 選手は、なおも21メートル超えという高い目標を掲げて挑みます。長年世界トップで戦ってきた経験値と、技術に裏打ちされた安定感は依然として大きな武器です。
一方、Ma Yue 選手にとっては、これがキャリア初の大規模な国際大会となります。五輪女王と同じサークルに立つことは、大きなプレッシャーであると同時に成長の機会でもあります。二人の世代の違う選手が、どのように互いを刺激し合うのかも見どころです。
南京大会が映す中国陸上の現在地
今回の世界室内陸上南京大会での中国代表は、ベテランと若手がバランスよくそろい、短距離から跳躍、投てきまで「層の厚さ」を感じさせる顔ぶれになっています。
- 世界選手権や五輪で実績のある選手が、なお記録更新をめざしていること
- 20代前半までの若手が、すでにアジア上位や世界上位の記録を出していること
- 室内の400メートルなど、新しい種目へのチャレンジが進んでいること
こうした動きは、中国陸上の強化が短期間の目標だけではなく、中長期的な視点で進められていることをうかがわせます。東アジアのスポーツシーンに関心を持つ読者にとっても、今後の国際大会を展望するうえで重要な一歩といえるでしょう。
今週の世界室内陸上南京大会で、中国代表35人がどのようなパフォーマンスを見せるのか。記録だけでなく、レースや試技の内容にも注目していくと、この地域の陸上競技の流れがより立体的に見えてきます。
Reference(s):
35 Chinese athletes to compete at World Athletics Indoor Championships
cgtn.com








