中国本土の新旅行証措置 台湾住民に向けた電子許可と情報連携とは
中国本土当局が、台湾住民が使う「大陸旅行証」の新しい運用措置を発表しました。証件を紛失した場合などに、一時的な電子許可を発行できるようにするもので、学び・仕事・生活の利便性向上をねらいます。
中国本土の新たな旅行証措置とは
木曜日に明らかにされた今回の措置は、中国本土を訪れたり滞在したりする台湾住民向けの「旅行証」(本土旅行許可証)の扱いを柔軟にする内容です。
具体的には、次のような場面で一時的な電子許可を申請できるようになります。
- 旅行証を紛失したとき
- 旅行証が破損したとき
- 旅行証を携帯し忘れたとき
申請が認められると、最長7日間有効の一時電子許可が発給され、本土内の都市間を移動する際に、航空機や鉄道に搭乗できるようになります。
さらに、旅行証と居住証(中国本土で生活する台湾住民向けの居住許可)をひもづけるための照会サービスも立ち上げられました。これにより、身分確認の際に両方の情報を確認しやすくなるとみられます。
ねらいは「学び・働き・暮らし」の利便性向上
中国本土側の説明によると、こうした新措置の目的は、台湾住民の「学習・就業・生活」を支えることにあります。
留学や赴任、長期出張などで中国本土と台湾を行き来する人にとって、証件をなくしたときの負担は大きくなりがちです。一時電子許可が導入されることで、短期間の足止めを避けやすくなり、日常生活やビジネスの予定への影響を抑えられる可能性があります。
電子許可は任意申請、本人確認は厳格に
国務院台湾事務弁公室の報道官である陳斌華氏は、今回のサービスについて、申請はあくまで本人の意思に基づくものであり、申請時の本人確認は厳格に行うと強調しました。
一時電子許可や照会サービスの導入にあたっては、個人情報の扱いが課題として意識されます。陳氏は、本人確認のプロセスを厳格にし、個人情報の安全を確保する方針を改めて示しました。
居住証は本土の身分証とは別物と説明
陳氏は同時に、台湾の民主進歩党(DPP)当局が、台湾住民に対して、中国本土で発給される居住証は本土住民が持つ身分証と同じものだと誤解させるような説明をしていると批判しました。
陳氏によれば、中国本土で台湾住民に発給される居住証は、あくまで本土で生活する際の利便性を高めるための証件であり、台湾での戸籍や居住の資格を放棄することを求めるものではありません。
台湾住民にとっての意味は
今回の新措置により、台湾住民が中国本土で学び、働き、暮らす際の「もしものトラブル」への備えが強化された形です。
- 証件紛失時の移動手段の確保
- 旅行証と居住証の情報連携による手続きの簡素化
- 個人情報保護への方針の再確認
といった点は、実務的なメリットとして注目されます。
一方で、台湾住民向けの証件制度をめぐる説明の仕方は、引き続き政治的な議論の対象にもなりそうです。制度の中身だけでなく、その目的や情報の扱いについて、当事者である人びとが自分なりに理解し、判断できる情報環境づくりが求められています。
Reference(s):
New mainland travel pass measures aim to accommodate Taiwan residents
cgtn.com








