中国の神舟19号クルー、3回目の船外活動に向け準備継続
中国の軌道上宇宙ステーションに滞在する神舟19号クルーが、3回目となる船外活動(スペースウォーク)に向けて準備を進めていることが、2025年1月時点の中国有人宇宙機関(CMSA)の発表で明らかになりました。今年1月21日に2回目の船外活動を終えたばかりのクルーは、その後も訓練と点検を重ね、次のミッションに備えてきました。
神舟19号クルーは良好なコンディション
CMSAによると、神舟19号の宇宙飛行士たちは、中国が運用する軌道上の宇宙ステーションで生活しながら、体調は良好な状態を維持しているとされています。当時の発表では、クルーは「今後数日内の適切なタイミング」で3回目の船外活動を行う予定だと説明されていました。
宇宙飛行士は英語で「astronaut」、中国の宇宙飛行士は「taikonaut(タイコノート)」と呼ばれることもありますが、いずれも有人宇宙飛行を担う高度な訓練を受けた専門家です。長期滞在中も健康を保つことは、船外活動を安全に行うための大前提となります。
1月21日に2回目の船外活動を完了
CMSAによれば、神舟19号クルーは2025年1月21日に2回目の船外活動(EVA)を完了しました。この船外活動では、宇宙ステーションの外部での作業や設備の点検などを実施し、長期運用に必要な技術を確認したとされています。
2回目の船外活動を終えた後も、クルーは軌道上でさまざまな訓練と作業を継続しました。特に、将来のドッキング作業や緊急事態に備えたシミュレーションは、次のミッションの成否を左右する重要なステップです。
3回目の船外活動に向けた具体的な準備
CMSAの説明によると、クルーは第2回船外活動以降、次のような任務や訓練を続けてきました。
- 宇宙船のランデブー・ドッキングに関する軌道上訓練
- 全システムの気密・圧力を想定した緊急事態対応ドリル
- 宇宙ステーション内部の環境モニタリング(空気・微粒子などの監視)
- 各種装置の点検と保守作業
ランデブー・ドッキング訓練は、新たな補給船や有人宇宙船がステーションに接近・接続する際に不可欠な技術です。また、気圧異常などを想定した緊急ドリルは、想定外のトラブルが発生した際に冷静に対処するためのものです。
環境モニタリングや機器の保守は、一見地味に見えますが、長期間にわたって宇宙ステーションを安全に運用するための「縁の下の力持ち」といえる作業です。こうした日々の積み重ねが、船外活動の安全性を高めることにつながります。
中国の宇宙ステーション計画にとっての意味
神舟19号クルーによる連続した船外活動と訓練は、中国の宇宙ステーション計画にとっていくつかの重要な意味を持ちます。
- 長期滞在ミッションで、船外活動を複数回こなせる運用能力の確認
- 宇宙ステーションの設備点検や拡張作業に必要な技術と手順の蓄積
- 将来のより複雑な科学実験や建設作業に向けた基盤づくり
船外活動は、宇宙飛行の中でも最もリスクの高い作業のひとつとされています。それだけに、3回目の船外活動に向けた慎重な準備は、技術力と安全管理体制の両面を示すものだといえます。
当時注目されたポイント
CMSAが3回目の船外活動の計画に言及した段階では、どのような点が注目されていたのでしょうか。当時の情報からは、次のようなポイントが焦点になるとみられていました。
- クルーが短期間に複数回の船外活動を行う運用サイクルが確立できるか
- 宇宙ステーション外部の設備点検や、今後の実験設備設置に向けた準備がどこまで進むか
- 緊急ドリルや環境モニタリングなど、内部作業で積み上げた訓練成果が船外活動にどう生かされるか
こうしたポイントは、中国の宇宙ステーション計画だけでなく、今後の国際的な宇宙協力や宇宙利用の広がりを考えるうえでも重要な視点となります。宇宙での長期滞在と反復的な船外活動の経験は、将来の深宇宙探査や月・火星探査にもつながっていく可能性があります。
読み手として押さえておきたい視点
ニュースを読む私たちにとっては、次のような点を意識しておくと、こうした宇宙関連の国際ニュースがぐっと理解しやすくなります。
- 一回ごとの派手な成果だけでなく、訓練や点検などの「積み重ね」に注目する
- 船外活動が、宇宙ステーションの安全運用と将来計画の基盤づくりでもあることを意識する
- 各国の宇宙開発の動きが、中長期的な技術力や協力関係にどう影響するかを考えてみる
神舟19号クルーの3回目の船外活動計画をめぐる動きは、中国の宇宙ステーション運用が新たな段階に入りつつあることを示す一例といえます。今後も、こうした一つひとつのミッションがどのように積み重なっていくのか、引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








