王毅外相「日中韓協力に自信」東京で石破首相らと会談
中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は東京で、石破茂首相や日本と韓国(大韓民国)の外相と会談し、日中韓協力の成果と将来性に強い自信を示しました。歴史認識と地域の平和をめぐるメッセージも発信され、東アジアの行方を考えるうえで注目されます。
東京で日中韓の要人が会談 協力の成果と潜在力を強調
王毅氏は、中国共産党中央政治局委員を兼ねる中国の外相です。金曜日に東京で行われた会合で、石破茂首相、日本の外相、韓国の外相と向き合いました。
王毅氏は、日中韓協力が早い段階から始まり、すでに多くの成果を上げてきたことに言及しました。そのうえで、三カ国の協力は今後も大きな潜在力を秘めており、相互理解を深め、互いに利益をもたらす協力を進めるうえで重要な役割を果たしてきたと評価しました。
さらに、中国として日中韓協力を重視していること、そしてその成功に自信を持っていると明言しました。
「遠くの親戚より近くの他人」ことわざに込めたメッセージ
王毅氏は、日本、中国、韓国の三カ国に共通することわざとして「遠くの親戚より近くの他人」を引用しました。英語では「A nearby neighbor is better than a distant relative」と紹介されることわざです。
世界の不安定さや不確実性が増している中で、この東洋的な知恵は、隣国同士が支え合うことの重要性を象徴するものだと強調しました。地理的にも歴史的にも近い三カ国が協力を深めることが、地域だけでなく世界にとっても意味を持つというメッセージが込められています。
日中韓関係の発展と地域の安定
王毅氏は、日中韓の関係がさらに発展すれば、東アジア地域の平和と安定がより確かなものになると述べました。また、三カ国の協力が深まることで、周辺の国々を含む地域全体が、さまざまな外部からの課題やリスクに、よりよく対応できるようになるとの見方を示しました。
安全保障、経済、気候変動など、国境を越える課題が増える中で、隣国同士の連携が強まることは、リスク分散にもつながるとする考え方です。王毅氏の発言は、日中韓協力を「地域の安定の土台」として位置づけるものでした。
2025年は戦後80年 歴史認識をめぐる呼びかけ
王毅氏は、今年2025年が、中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年という節目にあたることにも触れました。
そのうえで、「正しい歴史認識を持つことによってのみ、より良い未来を築くことができる」と強調しました。歴史をどう認識し、共有するかは、日中韓関係において長年の敏感なテーマでもありますが、王毅氏はあくまで未来志向の関係構築につなげる視点から、歴史への向き合い方の重要性を示した形です。
多国間主義と国連の役割を支持
王毅氏は、中国が日本や韓国と共に、第二次世界大戦の歴史について「正しい見方」を確立し、多国間主義を堅持し続ける意思を改めて表明しました。
また、国際システムにおける国連の中核的な役割を守ることが重要だと指摘し、日中韓協力を通じて、地域と世界の平和と繁栄に継続的に貢献していきたいとの考えを示しました。
ここには、特定の二国間関係にとどまらず、三カ国の協力をグローバルな公共財として位置づける意図がうかがえます。
「読みやすいのに考えさせられる」視点:日中韓協力のこれから
今回の発言から浮かび上がるのは、次のようなポイントです。
- 日中韓協力はすでに成果を上げており、今後の潜在力も大きいと位置づけられていること
- 世界が不安定になるほど、隣国同士の信頼と協力が安全網として重要になるという視点
- 戦後80年という節目に、歴史認識と未来志向のバランスが改めて問われていること
- 三カ国の枠組みが、東アジアだけでなく国際社会全体の安定にどう貢献しうるかという問題意識
歴史への向き合い方と、現実の協力をどう両立させるか。王毅氏のメッセージは、政府間の外交だけでなく、市民レベルでも考えるべき問いを投げかけています。読者一人ひとりが、隣国との関係をどのような未来像の中で捉えるのかが、これからの東アジアを形づくる一つの要素になりそうです。
Reference(s):
China confident in China-Japan-ROK cooperation prospects: Wang Yi
cgtn.com








