中国の対外国制裁法、実施規定を公布 22条で対抗措置を明確化
中国が対外国制裁法の実施規定を公布
中国が、対外国制裁法をどのように運用するかを定めた「実施規定」を公布しました。22条からなるこの規定は、本日2025年12月8日(月)に施行され、資産凍結や取引制限などの対抗措置を具体的に整理しています。
実施規定の主なポイント
1. 対抗措置の内容をより具体化
今回の実施規定は、対外国制裁法に基づく対抗措置の中身を詳しく示しています。特に次のような措置が明記されています。
- 「その他の種類の資産」の差し押さえ、留置、凍結
- 関連する「取引、協力、その他の活動」の禁止または制限
- 対外国制裁法に定められた「その他の必要な措置」
これにより、どのような資産や取引が制裁の対象となり得るかが、従来よりも明確になったといえます。
2. 省庁間の調整と手続きの明確化
実施規定は、中国の国務院の各部門(省庁)が、対抗措置の運用で連携を強めることも盛り込んでいます。どの部門がどのように関与し、手続きを進めるのかについて、内部の調整メカニズムを整える狙いがあるとみられます。
3. 履行徹底のための仕組み
対抗措置が実際に履行されない場合への対応も規定されています。実施規定によると、対抗措置が法令に従って実行されなかったときは、関係部門が「是正を命じる」権限を持ち、必要に応じて当事者の活動を禁止または制限することができます。
つまり、対抗措置を決めるだけでなく、「きちんと実行させる」ための仕組みが整えられた形です。
4. 是正後の見直し申請が可能に
一方で、対抗措置を受けた組織や個人に対する手続きも用意されています。実施規定は、対象となった側が行動を是正し、結果として生じた影響を緩和した場合には、次のような申請ができると定めています。
- 対抗措置の一時停止(停止の申請)
- 内容の変更(修正の申請)
- 対抗措置そのものの取り消し(取消しの申請)
これにより、対抗措置は一度課されたら終わりではなく、状況の変化に応じて見直しが可能な仕組みになっています。
企業・個人にとって何がポイントか
今回の規定は、対外国制裁法にもとづく対抗措置の「運用ルール」を整理したものです。詳細な条文は今後の実務でどのように解釈されるかが注目されますが、少なくとも以下のような点がポイントになります。
- 資産の差し押さえ・凍結や取引・協力の制限が、法令にもとづき体系的に行われる可能性が高まったこと
- 関係部門の権限と責任が明確化され、対抗措置の執行が強化されるとみられること
- 対象となった組織・個人にも、行動を改めたうえで見直しを求める手続きが用意されたこと
中国と取引・投資・協力関係を持つ企業や団体にとっては、自社の活動がどのような場合に対抗措置の対象となり得るのかを注視し、リスク管理やコンプライアンス体制の点検を進める必要がありそうです。
今後の注目点
対外国制裁法の実施規定は、中国が対外的な制裁への対応を制度として整える動きの一環といえます。今後は、実際にどのような事例でこの規定が適用されるのか、また各国・各地域との経済関係や企業活動にどのような影響が出るのかが焦点となります。
国際ニュースとしては、制裁と対抗措置が「応酬」にならないよう、外交や対話のチャンネルをどう維持していくのかも重要なテーマです。読者のみなさんにとっても、中国関連のビジネスや国際関係を考えるうえで、今回の規定は押さえておきたいニュースといえるでしょう。
Reference(s):
China unveils regulation on implementing anti-foreign sanctions law
cgtn.com








