春の万里の長城、北京・龍泉峪を染める「花の海」
春の中国・北京で、万里の長城の一角が色とりどりの花々に包まれる光景が注目を集めました。龍泉峪(Longquanyu)長城の周囲の山々が、杏や桃の花で一面に染まる、まさに「花の海」のような春の景観です。
春の万里の長城、山一面を染める花の景観
2025年の春、北京市にある龍泉峪長城では、城壁の左右をびっしりと埋め尽くす花々が咲き誇りました。杏や桃の花が房のように連なり、周囲の山肌を淡いピンク色で覆い尽くす風景は、石造りの長城と対照的で、印象的なコントラストを生み出しています。
多くの人が思い浮かべる万里の長城は、乾いた山並みと灰色の城壁かもしれません。しかし龍泉峪の一帯では、春になると長城の背景が一変し、柔らかな色合いの花々に囲まれた、どこか牧歌的な風景が広がります。
北京・龍泉峪長城とは
龍泉峪長城は、北京市に位置する万里の長城の一区間です。周囲を山に囲まれた地形のため、城壁のすぐそばまで自然が迫り、季節ごとに表情を変えるのが特徴です。とくに春は、山の斜面を覆う花々と長城が一枚の風景画のようにつながります。
訪れる人は、石畳の上を歩きながら、眼下に広がる花のじゅうたんと、遠くまで続く城壁の稜線を同時に見渡すことができます。歴史的な遺構と、今この瞬間に咲く花という「時間の差」が同じ視界に収まる点も、この場所ならではの魅力といえます。
杏と桃がつくる「花の海」
この春の龍泉峪長城を彩ったのは、主に杏と桃の花です。やわらかなピンクや白の花が、山の斜面にかたまりとなって咲き、まるで雲が地上に降りてきたかのように見えます。長城の両側を縁取るように咲く花々は、城壁そのものを一本の花の小道に変えてしまうかのようです。
花の密度が高いため、上から見下ろすと、山一面が淡い色のグラデーションで塗られているように感じられます。長城の上を歩く人にとっては、どこを切り取っても絵になる風景が続く、贅沢な散策コースになります。
SNS世代が惹かれる絶景
スマートフォンで写真や動画を撮ることが日常になったいま、このような「歴史的建造物 × 季節の花」という組み合わせは、SNSとの相性も抜群です。城壁のカーブに沿って続く花の帯や、山並みと空のバランスを生かした構図など、短い時間でも多くのバリエーションを撮影できます。
国際ニュースを日本語で追っている読者にとっても、こうした風景は、中国の都市や経済だけではない側面を教えてくれます。春の龍泉峪長城のような景観は、歴史遺産がいまも自然とともに生きている場所であることを、視覚的に伝えてくれます。
歴史と自然をともに楽しむ視点
こうした景観を楽しむうえで意識したいのは、長城を「見る対象」としてだけでなく、自然と共存する空間として捉える視点です。足元の石段を大切に歩き、花を摘まず、決められたルートを守ることは、歴史遺産と自然環境の両方を未来につなぐ行動につながります。
万里の長城のイメージを更新してくれる、北京・龍泉峪長城の春の花景色。画面越しに眺めるだけでも、石造りのスケール感と、山一面に広がる花のやわらかさの対比を感じることができます。旅の計画を立てる人にとっても、いつか訪れてみたい候補地のひとつとして、頭の片隅に置いておきたくなる風景です。
Reference(s):
cgtn.com








