500年燃え続ける窯 中国・仏山「南風古灶」はいまも現役
中国・広東省仏山市の石湾にある「南風古灶」は、約500年の歴史を持ちながら、2025年12月現在も火が消えることなく稼働し続けている窯場です。観光スポットでありながら、現役の窯として息づく「生きた文化遺産」として注目されています。
南風古灶とは? 500年以上続く窯場
南風古灶は、仏山市石湾エリアに位置する古い窯場で、その起源は明代にまでさかのぼるとされています。約500年にわたって受け継がれてきた歴史を持ち、現在も多くの観光客が訪れる文化スポットです。
このエリアの特徴は、状態よく残された「龍窯」と呼ばれる細長い窯が今も残っていることです。古い構造を保ちながらも、単なる遺跡ではなく、現在進行形のものづくりの現場として機能している点が、国内外の訪問者の関心を集めています。
500年絶えない火 「龍窯」が今も稼働
南風古灶で特に象徴的なのが、500年前から火が絶えることなく受け継がれているとされる窯の存在です。この古窯は、2025年の今もなお稼働しており、長い時間軸の中で続く「焼き物の火」を体現しています。
窯の焼成が行われるのは、月に2回のみとされており、タイミングが合えば、実際に窯に火が入る瞬間や、炎に包まれた内部の様子を目にすることができるかもしれません。観光地でありながら、窯が「動いている姿」を見ることができる点は、他ではなかなか得られない体験といえます。
観光客が楽しめる3つのポイント
南風古灶は、単に昔の窯を眺めるだけの場所ではありません。訪れた人が、歴史・アート・ものづくりを立体的に体験できるような場として整えられています。
1. 歴史ある窯と街並みを歩く
まず目を引くのは、古い龍窯とその周辺の雰囲気です。長い時間を経たレンガや煙突、窯の形状などから、かつての陶磁器生産の様子を想像することができます。観光客はゆっくり歩きながら、500年の時間が積み重なった空間そのものを味わうことができます。
2. 現代の陶芸作品を鑑賞する
南風古灶の魅力は、過去だけでなく「今」を感じられる点にもあります。敷地内では、現代の陶芸家による作品や、デザイン性の高い陶磁器が並び、伝統的な技術と現代の感性がどのように出会っているのかを知ることができます。歴史遺産と現代アートが同じ場所に存在している風景は、写真や動画にも収めたくなるでしょう。
3. プロの指導で陶芸を体験する
南風古灶は、見るだけではなく「手を動かして参加する」ことができる場でもあります。来訪者は、専門家の指導を受けながら、実際に陶芸用の土に触れ、器づくりなどの体験をすることができます。
- ろくろや手びねりで形をつくるプロセスに触れられる
- 土の感触や成形の難しさを通じて、職人の技術への理解が深まる
- 子どもから大人まで一緒に楽しめるアクティビティとしても人気
こうした体験は、陶磁器を単なる「製品」ではなく、「人の手と時間の積み重ね」として捉え直すきっかけにもなります。
なぜ今、南風古灶に注目するのか
2025年の今、世界各地で歴史的な建物や産業遺産が保存・活用されていますが、南風古灶の特徴は「保存」と「現役」が同時に存在している点にあります。500年続く火が、観光や教育の場としても活用されていることは、文化遺産の新しいあり方の一つといえるかもしれません。
また、南風古灶のように、歴史ある窯場で現代の作品を展示し、陶芸体験を提供するスタイルは、文化を「鑑賞する」から「自分も関わる」へと広げてくれます。短い滞在の中でも、
- 500年続くものづくりの現場に立つ
- 現代の陶芸表現に触れる
- 自分の手で土を触り、形を作る
という三層的な体験が得られるのは、デジタルが進む時代だからこそ、逆に印象的な時間になるはずです。
「生きた窯」を通じて、文化を考える
南風古灶は、観光名所であると同時に、「文化とは何か」を静かに考えさせてくれる場所でもあります。単に古いものを守るだけでなく、それを今も使い続け、人とつなげていくことで、500年の歴史に新しい時間を重ねているからです。
スマートフォン一つで世界中の情報にアクセスできる時代だからこそ、実際に現地に立ち、火の熱や土の重さを感じる体験は、オンラインだけでは得られない重みを持ちます。南風古灶の古い龍窯と、そこで生まれ続ける新しい作品たちは、過去と現在が交差する場として、これからも多くの人を引きつけていきそうです。
Reference(s):
500-year-old Nanfeng Ancient Kiln in Foshan still in operation today
cgtn.com








