香港珠海マカオ大橋、2025年Q1の旅客数が過去最高に ビザ免除で外国人も増加
香港・珠海・マカオを結ぶ香港珠海マカオ大橋の珠海港で、2025年第1四半期(1〜3月)の旅客・車両の往来が過去最高を更新しました。香港やマカオから中国本土(中国)への移動に加え、ビザ免除を利用する外国人旅行者の増加も追い風になっているとみられます。
第1四半期の旅客は750万人超 前年比23%増
公表された最新の公式データによると、2025年第1四半期に香港珠海マカオ大橋の珠海港を通過した入境・出境の旅客数は750万人以上となり、前年同期比で23%増加しました。これは統計開始以来の過去最高です。
同じ期間における車両の往来も力強く伸び、入境・出境車両は156万台以上で、前年同期比31%増となりました。人の動きと物流の両方が勢いを増していることがうかがえます。
香港珠海マカオ大橋は全長55キロメートルで、香港特別行政区、マカオ特別行政区、広東省珠海市を結ぶ世界最長の海上橋・トンネル一体型の橋です。この一本の橋が、地域の移動パターンを大きく変えつつあります。
香港・マカオからの往来が過半数を占める
今回の記録的な伸びを支えているのが、香港とマカオから中国本土へ向かう人の流れです。2025年第1四半期には、香港またはマカオのナンバープレートを付けた車両による往来が88万回以上記録され、前年同期比34%増となりました。
旅客ベースでも、香港とマカオの住民による利用が際立ちます。同じ期間に、香港とマカオの住民による旅客数は410万人に達し、全体の54.6%を占めました。つまり、橋を行き交う2人に1人以上が香港やマカオからの利用者という構図です。
通勤・通学、ビジネス出張、週末のショッピングや観光など、日常的な移動の選択肢として、この橋の存在感が一段と高まっていることが数字から読み取れます。
外国人旅行者も増加 ビザ免除制度が追い風に
注目されるのは、外国人旅行者の増え方です。2025年第1四半期に珠海港を通過した外国人による往来は12万回を超え、前年同期比22%増となりました。こちらも過去最高を更新しています。
そのうち、ビザ免除での入境は2万回以上に達し、前年同期比で122%という大幅な伸びとなりました。中国が観光やビジネスの目的で訪れる外国人にとって、香港珠海マカオ大橋が新たな玄関口の一つになりつつあるといえます。
背景には、中国が2023年11月以降、ビザなしトランジット(乗り継ぎ)制度を継続的に調整・最適化してきたことがあります。人の往来を促進し、対外的な開放性を高める動きの一環です。
こうした政策の効果もあり、昨年はビザ免除制度を利用して中国に入国した外国人旅行者が2,010万人以上となり、対象となるトランジットビザ免除の利用者数は前年より113.5%増加したとされています。
橋が変える地域のつながりと日常
今回のデータからは、香港、マカオ、そして広東省珠海を中心とする広域の都市圏で、人やモノの移動が一層密になっている様子が浮かび上がります。
- 香港やマカオに住みながら、中国本土で働いたり学んだりする人にとって、移動時間の短縮が生活スタイルの選択肢を広げている可能性があります。
- 企業にとっては、出張や物流ルートの多様化を通じてビジネスの機動力が高まりやすくなります。
- 外国人旅行者にとっては、香港やマカオを経由して中国本土へ入るルートとして、橋の利便性とビザ免除制度の組み合わせが新たな選択肢となっています。
一本のインフラがもたらす変化は、観光だけでなく、働き方や暮らし方、地域間の心理的な距離にも影響を与えていきそうです。
これからの注目ポイント
2025年の第1四半期時点で記録的な数字となった香港珠海マカオ大橋の人流・物流。今後、どこに注目すべきでしょうか。
- 旅客数や車両数の高い伸びが、今年後半以降も続くのかどうか
- 香港・マカオと中国本土の往来の活発化が、周辺都市のサービス業や観光業にどのような波及効果をもたらすのか
- 外国人旅行者向けのビザ免除や入国手続きの簡素化が、今後さらにどの程度進むのか
国境や地域を越えた移動が日常化する中で、インフラと制度の組み合わせが人の流れをどう変え、地域間の関係性をどう形づくるのか。香港珠海マカオ大橋は、その変化を示す一つの象徴的なケースになりつつあります。
Reference(s):
Hong Kong-Zhuhai-Macao Bridge reports record-high passenger flow in Q1
cgtn.com








