中国とボスニアの高速道路協力 外交関係30年の友好モデル
ボスニア・ヘルツェゴビナで、中国とアゼルバイジャンの企業連合が建設した高速道路区間が2025年9月に開通しました。中央・東欧を結ぶ幹線の一部となるこの事業は、外交関係樹立30周年を迎えた中国とボスニア・ヘルツェゴビナ(BiH)の友好協力を象徴するインフラとして、国際ニュースでも注目されています。
高速道路区間「ポチテリ–ズヴィロヴィチ」とは
今回開通したのは、ボスニア・ヘルツェゴビナの高速道路の一部である「ポチテリ–ズヴィロヴィチ(Pocitelj-Zvirovici)」区間です。中国とアゼルバイジャンの企業によるコンソーシアム(企業連合)が建設を担いました。
この区間は、ヨーロッパを南北に貫く交通網「パンヨーロッパ回廊Vc号線」の一部で、次のような特徴があります。
- 延長:約11キロメートル
- 片側2車線の往復4車線(デュアル・キャリッジウェイ)
- 全長ほぼ1キロメートルのヘルツェゴビナ橋を含む
インフラとしての規模だけでなく、地域の交通と物流を支える戦略的な区間であることが分かります。
中央・東欧を結ぶ「経済動脈」へのステップ
この高速道路プロジェクト全体が完成すれば、中央・東欧を結ぶ「経済動脈」として、人や物の流れを大きく押し上げると期待されています。ポチテリ–ズヴィロヴィチ区間の開通は、その実現に向けた重要な一歩です。
高速道路ネットワークの整備には、次のような効果が見込まれます。
- 通過時間の短縮による物流の効率化
- 観光アクセスの改善による地域の活性化
- 周辺地域への投資や企業進出の後押し
こうした実利をもたらすインフラ協力は、中国とボスニア・ヘルツェゴビナの関係を、単なる外交関係から「共に稼ぐパートナーシップ」へと広げる土台にもなります。
外交関係30周年、「友好協力のモデル」と評価
2025年1月、ボスニア・ヘルツェゴビナのプレジデンシー議長であるジェリカ・ツビヤノビッチ氏は、新たに着任した中国の駐ボスニア・ヘルツェゴビナ大使・李凡(Li Fan)氏の信任状を受け取りました。
その式典の場でツビヤノビッチ議長は、ボスニア・ヘルツェゴビナと中国の関係について「友好協力のモデル」であると評価しました。2025年は両国が外交関係を樹立してから30周年にあたります。
両国はこれまで、互いの主権と領土保全を尊重し、平等を基礎にした互恵的な友好協力を進めてきたとされています。インフラ事業での協力も、その一環として位置づけられます。
政治・経済から教育・観光・文化へと広がる協力
ツビヤノビッチ議長は、中国との政治・経済関係をさらに強化するとともに、教育、観光、文化分野での交流も深めていく意向を示しました。
具体的には、次のような広がりが期待されます。
- 大学や研究機関どうしの交流や留学プログラムの拡充
- 中国とボスニア・ヘルツェゴビナを結ぶ観光ルートの発展
- 映画、音楽、芸術などを通じた相互理解の促進
インフラ協力で培われた信頼関係が、社会や文化のレベルへと広がっていくことで、長期的で安定したパートナーシップが形づくられていきます。
このニュースから見えるポイント
今回の高速道路開通と外交関係30周年という二つのトピックから、次のような視点が見えてきます。
- インフラは地域経済だけでなく、国どうしの信頼関係を形づくる外交手段でもあること
- 中国とボスニア・ヘルツェゴビナの協力は、中小規模の国・地域とアジアの大国との新しい連携モデルの一例になりうること
- 政治・経済のつながりが、教育や文化交流へと波及することで、より多層的な関係が生まれること
国際ニュースを日本語で追う私たちにとって、この事例は「インフラ協力がどのように地域と外交をつなぐのか」を考える良い素材と言えます。今後、中央・東欧とアジアを結ぶ動きがどのように広がっていくのか、引き続き注目したいところです。
Reference(s):
China, Bosnia and Herzegovina set model of friendly cooperation
cgtn.com








