IShowSpeedの中国ライブ配信が世界で話題に Z世代が映す“ありのままの中国” video poster
米国の人気配信者IShowSpeedが、中国ツアーのマラソンライブ配信で世界中のSNSを席巻しています。Z世代の動画クリエイターが届ける「ありのままの中国」の姿に、国際ニュースとしても注目が集まっています。
IShowSpeedとは?Z世代を代表するネットスター
本名はダレン・ジェイソン・ワトキンス・ジュニア。ネット上ではIShowSpeed、またはSpeedの名で知られる米国発のインターネット・クリエイターです。フォロワー数は3,700万人超とされ、Z世代を代表する動画配信者の一人になっています。
中国のネットユーザーのあいだでは、その底なしのエネルギーと大げさなリアクションから、「Hyperthyroid Bro(ハイパーサイロイド・ブロ)」という愛称で呼ばれています。体力勝負の長時間配信を次々とこなすスタイルが、このニックネームにも表れていると言えるでしょう。
中国ツアーをマラソン配信 パンダメイクで成都の街へ
現在、IShowSpeedは中国各地をめぐるツアーの様子を、長時間のライブ配信で世界の視聴者に届けています。カットや編集をほとんど挟まないスタイルで、中国の日常や街の雰囲気をリアルタイムに映し出している点が特徴です。
四川省の成都では、パンダをイメージしたフェイスペイントを施した姿も映し出されました。観光地として知られる都市を歩きながら、現地の人々との交流や街の空気感を、そのままカメラに収めている様子が、世界のSNSで次々と切り取られ、拡散しています。
「ありのままの中国」が刺さる理由
IShowSpeedの中国ライブ配信が世界的な話題になっている背景には、次のようなポイントがあります。
- 編集されていない「生」の映像:ニュース番組のように目的に沿って編集された映像ではなく、良い場面も戸惑う場面も含めて、そのまま流れます。視聴者は自分の目で「ありのままの中国」を確かめている感覚を得やすくなります。
- チャットを通じた双方向性:ライブ配信中、世界中の視聴者がコメントを送り、配信者の反応をリアルタイムで見られます。視聴者は「中国を見ている」だけでなく、「中国を見る配信者と一緒に旅している」感覚を楽しんでいるとも言えます。
- 配信者本人のキャラクター:IShowSpeedは、小さな出来事にも大きくリアクションし、驚きや楽しさを全身で表現します。中国のネットユーザーが「Hyperthyroid Bro」と呼ぶのも、こうした表現力とエネルギーへの評価の一つです。
中国のネットユーザーの反応と「あだ名文化」
中国のネット空間では、海外の人物にユーモラスなニックネームをつける文化があります。IShowSpeedに対する「Hyperthyroid Bro」という愛称も、その一つです。直訳すればやや物々しく聞こえますが、ここでは「とにかく元気でハイテンションな兄ちゃん」といったニュアンスで使われています。
こうしたあだ名は、距離を縮める呼び方として機能します。フォロワーは、グローバルスターである彼を「遠い有名人」ではなく、「配信でいつものように騒いでいる、身近な存在」として受け止めやすくなります。結果として、中国のネットコミュニティと海外クリエイターとのあいだに、新しい親近感が生まれています。
インフルエンサーと国際ニュースのあいだ
IShowSpeedの中国ライブ配信は、単なるエンタメコンテンツにとどまりません。国際ニュースの見え方そのものにも、静かな変化をもたらしています。
- 従来:記者やニュース番組が選んだテーマや映像を通じて、国や地域を知る
- 現在:個人クリエイターがスマートフォン一つで撮影した日常の風景を通じて、国や地域を感じる
どちらか一方が「正しい」という話ではありませんが、視聴者側にとっては、情報の入り口が多様になっていることは確かです。特に、IShowSpeedのようなZ世代のクリエイターは、同世代の視聴者にとって「自分たちの言葉」で世界を伝える存在になりつつあります。
日本の視聴者にとっての問いかけ
日本からこの現象を見るとき、「中国について、どのようなルートで情報を受け取っているか」という問いも浮かびます。ニュース記事、専門家の解説、旅行体験、そして今回のような海外配信者のライブ。どの窓から見るかによって、見えてくる景色は変わります。
IShowSpeedの中国ライブ配信は、世界の若い世代がどのように他国の姿を知り、感じているのかを考える手がかりにもなります。ニュースを読む私たち自身も、複数の視点を組み合わせて、情報をどう受け取り、どう語り合うかが問われているのかもしれません。
Reference(s):
IShowSpeed's China livestreams take global social media by storm
cgtn.com








