台湾の若者30人が中国本土・山東を訪問 両岸孔子文化交流で深まるきずな
台湾地域の若者30人からなる代表団が、8日間にわたる中国本土・山東省訪問を終えました。孔子文化を軸にした両岸交流や戦跡での追悼行事を通じて、台湾海峡をはさむ両岸の若者が共通の歴史と文化を改めて見つめ直す機会となりました。
山東での8日間:孔子ゆかりの地から戦跡まで
今年3月28日に台湾を出発した代表団は、山東省で開かれた両岸孔子文化交流イベントに参加し、泰安や棗荘などを巡りました。訪問は馬英九文教基金会の執行長を務める蕭旭岑氏が率いました。
曲阜・孔子廟での祭祀と将来への祈り
代表団は、孔子の故郷として知られる山東省曲阜の孔子廟を訪れ、孔子をたたえる祭祀に参加しました。
台湾から参加したある若者は、取材に対し「台湾の孔子廟では、試験の合格や学業成就を祈ることが多い。今回は自分の夢である土木技術者になることを祈った」と話しました。学業だけでなく、将来の仕事や生き方を見据えた祈りが印象的です。
清明節前の戦跡追悼、台児荘戦役の記憶
訪問は、先祖をしのぶ伝統行事・清明節の時期と重なりました。代表団は棗荘市の台児荘戦争記念館で献花式に参加し、中国人民の抗日戦争期における重要な戦いとされる台児荘戦役を追悼しました。
蕭氏と若者たちは、同館の記念碑に花をささげ、戦争で命を落とした人びとに黙とうをささげました。また、台児荘の両岸テーマパークも訪れ、歴史や文化を題材にした展示を通じて互いの理解を深めました。
切れない文化のきずなを強調
蕭旭岑氏は、孔子や炎帝をまつる伝統的な祭祀は、台湾海峡両岸の人びとに共通する精神的なよすがであり、両岸関係を支える重要な土台だと強調しました。
蕭氏は「どのような外部勢力が干渉しようとも、この内在的で緊密なつながりは断ち切ることはできない」と述べ、共通の文化理解こそが両岸の若者を結びつけると話しました。
広がる若者交流のネットワーク
今回の山東訪問は、ここ数年続いている両岸の若者交流の一環です。馬英九文教基金会は、継続的に往来の機会をつくってきました。
- 今年初めには、蕭氏が率いる約40人の台湾の学生が北京を訪れ、文化やスポーツを通じた交流を行いました。
- 2024年末には、中国本土の7大学から学生と教員計40人を台湾に招き、台湾の人びとから温かく迎えられました。
- 今回の山東省訪問では、台湾と中国本土の若者同士が直接語り合い、友好的な交流が行われました。
蕭氏は「両岸の人と人との交流は不可欠だ。お互いを知れば知るほど共通点が増え、誤解は減っていく。そのために、さまざまな交流を続けていきたい」と述べています。
日常から始まる両岸を考える視点
政治や安全保障のニュースが注目されがちな両岸関係ですが、現場で出会い、同じ歴史や文化に向き合う若者同士の経験は、数字や声明だけでは見えない変化をもたらします。
共通の儀礼で祈りをささげ、同じ戦跡で過去を振り返ることは、相手はどんな社会で生き、何を大事にしているのかを具体的にイメージする手がかりになります。こうした人と人との積み重ねが、長い目で見れば、両岸の安定や信頼を支えるひとつの要素になっていくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








