トランプ米大統領、TikTok猶予を75日延長 中国本土バイトダンスと協議継続
米国のドナルド・トランプ大統領が、動画アプリTikTokを巡る「売却か禁止か」の期限を75日延長し、中国本土のバイトダンスと協議を続ける姿勢を示しました。米中のデジタル分野をめぐる調整の行方に新たな注目が集まっています。
何が決まったのか:TikTokの期限75日延長
現地時間の金曜日、トランプ大統領は中国本土のテクノロジー企業バイトダンスが運営する短編動画アプリTikTokについて、米国内での運営を巡る決定期限を75日延長する大統領令に署名しました。これは、2024年に成立したTikTok関連法に基づく「売却か禁止か」の期限について、1月に続き2度目の延期となります。
この法律は、バイトダンスに対し、TikTokの米国事業を切り離して売却するか、アプリを米国内で禁止されるかという選択を迫る内容です。今回の延長によって、TikTokは少なくとも当面のサービス停止は回避された形です。
トランプ氏が掲げる「TikTokを救う」取引
トランプ氏は自身のソーシャルメディアに「私の政権はTikTokを救うための取引に全力で取り組んでおり、これまでに大きな進展があった」と投稿しました。そのうえで「必要な承認にすべて署名が行われるまで、取引にはさらに作業が必要だ。そのためTikTokを追加で75日間稼働させるための大統領令に署名する」と説明しています。
トランプ氏はまた、「取引をまとめるため、TikTokと中国と協力していきたい」と述べ、バイトダンス側との協議を継続する考えを強調しました。
新会社構想:米国投資家が多数を保有
米メディアによりますと、ホワイトハウスの当局者らは、TikTokの米国での運営を新たな米国拠点の会社として切り離す案が、合意に近づいているとみています。この新会社は、米国の投資家が議決権の過半数を持ち、バイトダンスは少数株主として残る形が想定されていると、AP通信が事情に詳しい関係者の話として伝えています。
- TikTokの米国事業を新会社として分離
- 新会社は米国の投資家が多数を出資・運営
- バイトダンスは少数株主として関与を継続
なぜ75日の猶予なのか
トランプ氏が猶予期間の延長に踏み切った背景には、取引の最終合意と、それに伴う政府内の承認手続きがなお残っていることがあります。トランプ氏自身も、取引には「すべての必要な承認に署名が行われることを確実にするため、さらなる作業が必要だ」と述べており、75日の延長はこうした手続きを完了させるための時間と位置づけられています。
- 2024年:TikTokの「売却か禁止か」を定める法律が成立
- 1月:トランプ氏が最初の期限延期を決定
- 今回:2度目の延期として、さらに75日の猶予を付与
利用者と国際テック業界への意味
今回の決定により、米国内のTikTok利用者は少なくとも直近でのアプリ停止を避けられる見通しです。一方で、最終的な取引内容や新会社の体制によっては、今後アプリの運営方針やデータの扱いがどのように変化するのか、引き続き注目されます。
TikTokを巡る一連の動きは、米国と中国本土を含む各国・地域のあいだで、デジタルプラットフォームの運営やデータ管理をどう位置づけるかという議論が続いていることを示しています。トランプ氏が強調する「協力」の方向性が、実際の取引とその後の運営にどう反映されるのかが、今後の焦点となりそうです。
巨大なプラットフォームサービスが、国家の政策や安全保障の議論とどこまで結びつくべきなのか。TikTokを巡る交渉は、その問いを改めて私たちに投げかけています。
Reference(s):
Trump extends TikTok deadline by 75 days, vows to work with China
cgtn.com








