中国首相がEUに自由で開かれた貿易維持を呼びかけ 電話会談の中身は
2025年、中国とEUの外交関係樹立50周年を迎える今年、中国の李強首相が欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と電話会談を行い、自由で開かれた貿易体制を共に守る重要性を確認しました。本記事では、この国際ニュースのポイントを日本語で分かりやすく整理します。
自由で開かれた貿易を維持する重要性
電話会談で李強首相は、中国とEUはいずれも経済のグローバル化と貿易の自由化を支持し、世界貿易機関(WTO)の強固な擁護者だと強調しました。そのうえで、両者が意思疎通と政策協調を強化し、相互の市場開放を拡大することで、自由で開かれた貿易と投資を守るべきだと訴えました。
また、世界の産業・サプライチェーン(供給網)の安定と円滑な流れを維持することが、中国とEUの経済だけでなく、世界経済全体により大きな安定と確実性をもたらすと指摘しました。
米国の追加関税への懸念
李強首相は、最近米国がさまざまな名目で中国やEUを含む全ての貿易相手に対し、一律の関税措置を発表したことに言及しました。李首相は、こうした動きは典型的な一方主義、保護主義、さらには経済的ないじめだと強く批判しました。
そのうえで、中国は自国の主権・安全・発展利益を守るためだけでなく、国際貿易のルールと公正さを守るためにも、断固とした措置をとっていると説明しました。
フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長も、米国による追加関税が国際貿易に深刻な影響を与え、ヨーロッパや中国、そして脆弱な立場にある国々に深い悪影響を及ぼしていると警鐘を鳴らしました。
WTO中心の多国間体制を守るという共通認識
フォン・デア・ライエン委員長は、ヨーロッパと中国が、WTOを中心とする公正で自由な多国間貿易体制を守ることにコミットし続けるべきだと呼びかけました。健全で安定した世界の経済・貿易関係を維持することは、中国とEU双方、そして国際社会全体の共通の利益にかなうという認識です。
中国とEUの双方が、保護主義的な圧力が高まる中でもルールに基づく国際秩序と自由貿易の枠組みを維持しようとしている姿勢は、今後の国際経済の方向性を考えるうえで重要なシグナルといえます。
外交関係50周年と高官対話の再開
今年2025年は、中国とEUの外交関係樹立から50年という節目の年です。李強首相は、この機会に政治面での相互信頼を高め、実務協力を拡大し、双方の懸念は対話と協議によって解決していきたいと述べました。
具体的には、戦略対話、経済・貿易対話、グリーン(環境)分野、デジタル分野など、中国・EU間のハイレベル対話をできるだけ早期に開催するよう呼びかけました。
フォン・デア・ライエン委員長も、EUは中国との関係を一貫して重視してきたとしたうえで、現在の状況だからこそヨーロッパと中国が関係の連続性と安定性を維持することが極めて重要だと述べました。また、適切なタイミングで中国と欧州側の首脳会談を開き、外交関係樹立50周年を共に祝いたいとの意向も示しました。
中国経済への自信と今後の協力の行方
李強首相は、中国経済の持続的で健全な発展を維持することに自信を示しました。今年の中国のマクロ政策は、さまざまな不確実性を十分に織り込んだうえで設計されており、不利な外部要因を打ち消すのに十分な政策手段も確保していると説明しました。
中国は今後も揺るぎなく対外開放を拡大し、世界各国との協力を強化し、発展の機会を共有していく方針です。これは中国・EU関係にとどまらず、グローバルな経済協力の枠組みにも影響を与える可能性があります。
読者にとっての意味は何か
今回の電話会談は、保護主義と地政学的緊張が高まるなかでも、中国とEUが対話と協調を通じて自由貿易と多国間体制を維持しようとしていることを示しています。WTOを中心とする国際ルールをどう守るのか、そして主要プレーヤーがどのように役割を果たすのかは、世界経済だけでなく、日本を含むアジアの企業や個人にも直接的な影響を与え得ます。
SNSなどでこのニュースを共有しながら、自分自身はどのような貿易・経済のあり方を望むのか、改めて考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Chinese premier calls on China, EU to maintain free, open trade
cgtn.com








