世界最大の華龍1号基地、漳州原発2号機がホット試験完了 商業運転へ前進
中国の漳州原子力発電所にある華龍1号(Hualong-1)2号機が火曜日、運転開始前の重要なプロセスであるホット機能試験を完了しました。世界最大の華龍1号基地で進むこのプロジェクトは、今後の燃料装荷と送電網への接続に向けて大きく前進したことになります。
漳州原発2号機、ホット機能試験を完了
漳州原子力発電所の2号機は、世界最大規模の華龍1号拠点に位置する原子炉です。この2号機で実施されていたホット機能試験が火曜日に完了し、商業運転に向けた準備が次の段階へと進むことになりました。
ホット機能試験の完了により、設備やシステムが高温状態でも設計どおりに動作することが確認され、今後予定されている燃料装荷と国家送電網への接続に向けた技術的な土台が整った形です。
China National Nuclear Corporation Zhangzhou Energy Co., Ltd.の主任技師であるメイ・ビンユン(Mei Bingyun)氏は、「漳州原発2号機のホット機能試験が完了しました。今後は計画どおり燃料装荷と送電網への接続を進めていきます。スケジュールに従い、2号機は今年第4四半期(2025年)に商業運転に入る予定です」と述べています。
ホット機能試験とは何か
今回完了したホット機能試験は、原子力発電所の試運転プロセスの中でも重要なステップです。実際の運転条件をできる限り再現し、原子炉関連設備だけでなく、タービンなどを含む通常系設備も含めて、システム全体の性能や安全性を確認します。
具体的には、以下のような点を検証するとされています。
- 高温・高圧など、実運転に近い熱的な条件での設備性能
- 原子炉側(原子炉本体や冷却系など「原子炉島」)の機器の応答
- タービン発電設備など、「通常島」と呼ばれる側のシステムの安定性
この段階で不具合や改善点を洗い出し、実際の燃料装荷および臨界(原子炉が自立して連鎖反応を維持する状態)に進む前に調整を行うことで、商業運転開始時のリスクをできるかぎり減らす狙いがあります。
華龍1号:国産第三世代原子炉の中核技術
漳州原発で採用されている「華龍1号」は、中国で独自に開発された第三世代の原子炉設計です。第三世代原子炉とは、安全性や効率性を高めるために最新の設計思想や安全対策を取り入れた世代の原子力技術を指します。
華龍1号は、中国の国産原子力技術のマイルストーンと位置づけられており、自国開発により設計・建設された第三世代炉として注目されています。
メイ氏は、「華龍1号は、運転中および建設中の炉を合わせると、世界で最も広く展開されている第三世代原子力技術となりました。これは、中国の原子力技術と総合的な競争力が、世界でも前列に達したことを示しています」と語っています。
6基体制で約720万キロワット 脱炭素にも寄与
計画によると、漳州原子力発電所には最終的に、出力100万キロワット級の原子力発電ユニットが6基建設される予定です。フル稼働時には、6基の総設備容量は約720万キロワットに達します。
各ユニットは、年間100億キロワット時(kWh)を超えるクリーン電力を発電すると見込まれており、6基すべてが稼働した場合、地域と国家の電力供給において重要な役割を担うことになります。化石燃料を使わずに大量の電力を供給できることから、中国の低炭素エネルギー目標の達成にも大きく貢献すると期待されています。
1号機はすでに商業運転 3・4号機も建設中
漳州原発1号機はすでに商業運転に入っており、今回ホット機能試験を終えた2号機がそれに続く見込みです。
さらに、3号機と4号機の建設は2024年に開始されています。計画どおりに進めば、今後数年をかけて順次ユニットが増えていき、6基体制の大規模原子力基地として本格稼働していくことになります。
エネルギー安全保障と技術競争力の視点
漳州原発のような大規模原子力プロジェクトは、安定した電力供給の確保だけでなく、エネルギー安全保障や産業競争力の向上という観点でも重要です。
国内開発の第三世代原子炉である華龍1号が、世界で最も広く展開される技術に成長しつつあるという指摘は、中国が原子力分野で技術輸出も視野に入れた競争力を高めていることを示唆しています。
一方で、原子力発電には安全性の確保や使用済み燃料の管理といった課題も伴います。漳州原発2号機のホット機能試験完了は、そうした課題に向き合いつつ、低炭素な電源を拡大していこうとする現在の動きを象徴する出来事と言えそうです。
Reference(s):
No. 2 Unit of largest Hualong-1 reactor base completes hot test
cgtn.com








