中国本土が6G商用化を2030年前後に照準 スマホはAI端末に進化?
6G(第6世代移動通信システム)をめぐる国際ニュースで、中国本土が2030年前後の商用化に向けた道筋を描き始めています。2025年に開かれたGlobal 6G Conferenceで、中国工程院の学者ウー・フーチュエン(Wu Hequan)氏が、6G時代のスマートフォンと情報消費の姿を語りました。
2030年前後を見据える中国本土の6G戦略
技術革新が加速するなか、6Gは次世代通信をめぐる国際的な競争の焦点になりつつあります。ウー氏は木曜日に行われたGlobal 6G Conference 2025の講演で、中国本土が6Gの商用化をおよそ2030年ごろに実現する方向で取り組んでいると述べました。
この商用化のタイムラインは、今後数年の研究開発やインフラ整備に向けた大まかな目標時期を示すものだと受け止められます。2025年12月現在、2030年まではおよそ5年であり、準備期間としては決して長くありません。
スマホは「AI端末」に…何が変わる?
ウー氏は、6Gの普及に伴い、現在のスマートフォンが「AI端末」へと進化すると予測しました。これは、端末そのものがより高度な人工知能機能を備え、ユーザーのコンテンツ作成を強力に支援する存在になるというイメージです。
こうしたAI端末が実現すれば、例えば次のような変化が考えられます。
- 動画や画像、文章の編集や生成を、クラウドだけでなく端末側でもリアルタイムに行える
- 利用者の好みや行動を学習し、その人に合った情報やコンテンツの形を提案してくれる
- 専門的なスキルがなくても、誰もが高品質なコンテンツを短時間で作れるようになる
ウー氏は、こうしたAI端末がユーザーによるコンテンツ制作をより効率的にし、新たな情報消費の波を生み出すと見ています。情報を「受け取るだけ」から、「作りながら消費する」スタイルへのシフトが加速する可能性があります。
5Gから6Gへ、通信技術の根本的な変化
同氏によると、通信技術は5Gから6Gへの移行に向けて「根本的な変化」を遂げつつあります。5Gが高速・大容量の通信基盤を広げる役割を担ってきたのに対し、6Gでは通信とAIがより密接に結びつく方向性が意識されていると考えられます。
その結果として、ネットワークは単に人と人、機器と機器をつなぐだけでなく、膨大なデータを解析し、新しいサービスや体験を生み出す基盤としての性格を強めていくかもしれません。6Gは「速い回線」以上の意味を持つ存在になりそうです。
情報消費の「新しい波」がもたらすもの
ウー氏が指摘する「新たな情報消費の波」は、私たちの生活や仕事のスタイルにも影響を与えそうです。
- コンテンツの量だけでなく、個々人に合わせた「質」と「タイミング」がより重視される
- 視聴・閲覧するだけでなく、AIと協働しながら自分で作る人が増える
- 情報発信のハードルがさらに下がる一方で、情報の取捨選択やリテラシーの重要性が増す
6GとAI端末の組み合わせは、情報を「どう届けるか」だけでなく、「誰がどのように作るのか」を大きく変えていく可能性があります。
国際ニュースとしての6G競争
6Gはすでに、次世代通信をめぐる国際的な競争の焦点となっています。今回のGlobal 6G Conference 2025での発言は、その競争の一場面として位置づけられます。
各国・地域が将来の通信基盤をどのように描くのかによって、産業構造やデジタル経済の姿も変わっていく可能性があります。中国本土が2030年前後の商用化を視野に入れているというメッセージは、世界の技術戦略やビジネスの動きにも影響を与えるかもしれません。
これからの数年をどう見るか
2025年12月現在から見れば、2030年の6G商用化までは約5年です。この短くも感じられる時間の中で、技術だけでなく、ルールづくりや私たちの使い方の感覚も変わっていくことになりそうです。
スマホが本当に「AI端末」へと進化し、新しい情報消費の波が訪れたとき、私たちはどのように情報と向き合うべきでしょうか。次世代通信をめぐる国際ニュースを追いながら、自分なりの答えを少しずつ考えていきたいテーマです。
Reference(s):
cgtn.com








