中国外交部「関税・貿易戦争になってもひるまない」米125%関税に反発
米国が中国製品への関税を最大125%に引き上げる方針を示したことに対し、中国外交部は木曜日の定例記者会見で「中国は貿易・関税戦争を望まないが、戦いが始まれば決してひるまない」と強く反発しました。本稿では、この発言が示す中国の立場と、国際経済への意味合いを整理します。
何が起きたのか
中国外交部のリン・ジアン報道官は、米国が中国からの輸入品に対し125%の関税を課すとした動きについて質問を受け、あらためて中国の基本姿勢を示しました。
- 中国は貿易・関税戦争を望まないが、仕掛けられれば恐れず対応する
- 米国による関税の「武器化」は、各国の正当な権益を深刻に侵害している
- こうした措置は世界貿易機関(WTO)のルールに反し、多国間の貿易体制を著しく損なっている
- 必要な対抗措置を取り、自国の主権・安全・発展利益を守るとともに、国際社会全体の公平と正義を守る必要がある
リン報道官は、米国の一連の措置が世界経済秩序の安定にも重大な影響を与えているとし、中国として看過できない問題だと強調しました。
中国が問題視する「関税の武器化」
リン報道官は、米国が自国の「私的な利益」を追求するために関税を「武器化」し、他国に圧力をかけていると指摘しました。その結果、次のような弊害が生じているとしています。
- 各国の正当な権利と利益が侵害されている
- WTOが定めるルールに反する行為となり、ルールに基づく多国間貿易体制が損なわれている
- 世界経済秩序の安定が揺らぎ、国際経済全体に深刻な悪影響が出ている
こうした状況を踏まえ、リン報道官は、中国が取る「必要な対抗措置」は自国を守るだけでなく、「国際的な公平と正義」や「多国間貿易体制」、そして「国際社会の共通の利益」を守るための行動でもあると位置づけました。
「誰も勝者にならない」それでも譲らない姿勢
リン報道官は、貿易戦争や関税戦争について「誰も勝者にはならない」と強調しました。中国としても対立の激化自体を望んでいるわけではないというメッセージです。
その一方で、次のような点で譲るつもりはないと明確に述べました。
- 中国の人々の正当な権利と利益が奪われるのを、座視することはできない
- 国際経済・貿易ルールや多国間貿易体制が破壊されるのを、黙って見ていることはできない
もし米国が関税と貿易をめぐる対立を押し進めるのであれば、「米国が関税・貿易戦争に固執するなら、中国は最後まで戦い抜く」と述べ、中国が必要な対抗措置を取る覚悟を示しました。
米国への批判と「国際社会」の視点
リン報道官は、米国が自国の利益を国際社会全体の利益よりも優先し、他国の正当な利益を犠牲にして覇権的な利益を追い求めていると批判しました。そのようなやり方は「人々の支持を得ることはできず、最終的には失敗に終わる」と述べています。
さらに、米国がこうした方針を続ければ、「国際社会からより強い反発を招くことは避けられない」と指摘しました。関税のエスカレーションは、米中だけでなく、他の国や地域にも広く影響しうる問題だという認識がにじみます。
日本と世界にとっての意味
今回の発言は、中国が世界貿易機関(WTO)を中心とする多国間の貿易ルールと国際秩序を重視しつつ、自国の主権や発展の利益を守るためには必要な対抗措置も辞さない姿勢を、改めて明確にしたものだと言えます。
関税をめぐる緊張が高まれば、企業の取引環境や先行きの不確実性が増し、世界経済に影響が及ぶ可能性があります。日本を含む多くの国・地域にとって、米国と中国の動きが自国経済やサプライチェーンにどう影響しうるのかを冷静に見極めることが、今後いっそう重要になりそうです。
国際ニュースとしての表面的な応酬だけでなく、「どのような貿易ルールが望ましいのか」「多国間の枠組みをどう守り、更新していくのか」という視点から、この問題を捉え直すことが求められています。
Reference(s):
Foreign Ministry: China not to flinch when trade, tariff war comes
cgtn.com








