習近平氏、中国・ベトナム協力でサプライチェーン安定を呼びかけ 国交75周年で会談
中国の習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記)は、ベトナムのハノイでベトナム共産党中央委員会のトー・ラム書記長と会談し、中国とベトナムが協力して世界の産業・サプライチェーンの安定を守るべきだと呼びかけました。今年2025年は両国の国交樹立75周年にあたり、その節目に発せられたメッセージとして注目されています。
ハノイでのトップ会談、テーマは「安定」
習近平氏は月曜日、ハノイでトー・ラム書記長と会談しました。会談のなかで、世界の産業とサプライチェーン(供給網)の安定が、両国だけでなく地域と世界経済にとって重要だと強調しました。
両国はこれまで、開放政策を掲げ、域内の産業・サプライチェーンを安定的かつ円滑に保つ上で積極的な役割を果たしてきたとしています。習近平氏は、この流れをさらに進め、経済のグローバル化を推し進めていくべきだと述べました。
「経済グローバル化の受益者」としての両国
習近平氏は、中国とベトナムはともに経済グローバル化の「受益者」であると位置づけました。両国は、世界の需要と生産をつなぐ製造拠点として成長してきたという認識に立ち、開放的な貿易・投資環境を維持することの重要性を強調しました。
そのうえで、戦略的な視野を持ち続け、短期的な変動に振り回されず、中長期的な協力関係を深める必要があると呼びかけています。
「一方的ないじめ」に共同で反対
習近平氏は、経済グローバル化の流れに逆行する動きに対して警戒感を示し、「一方的ないじめ」に共同で反対するよう呼びかけました。具体的な国名や事例には触れていませんが、一方的な制限や圧力が自由貿易体制やサプライチェーンの安定を損なうおそれがあるという問題意識がにじみます。
そのうえで、世界の自由貿易システムと産業・サプライチェーンの安定を守ることが、中国とベトナムを含む多くの国と地域の共通利益になると指摘しました。
国交樹立75周年という節目
習近平氏は、今年が中国とベトナムの国交樹立75周年にあたることにも言及しました。長年にわたり、政治、経済、文化など幅広い分野で関係を築いてきた両国にとって、節目の年のトップ会談は、今後の協力の方向性を示す場となっています。
とくに経済面では、サプライチェーンの安定は企業の投資判断や雇用にも直結します。中国とベトナムが協力して安定を重視する姿勢を示したことは、地域の生産ネットワークに参加する企業や投資家にとっても、一つのシグナルといえます。
アジアと日本への含意
中国とベトナムは、アジアの製造・輸出拠点として大きな存在感を持っています。両国がサプライチェーンの安定を最優先課題の一つとして位置づけることは、アジア全体の経済にも影響します。
日本を含む周辺国の企業にとっても、部品や原材料の調達先として中国やベトナムは重要なパートナーです。今回の会談で示された「安定」と「開放」を重視するメッセージは、リスク分散を考える企業にとって、アジアのサプライチェーン戦略を見直す際の一つの参考材料となりそうです。
国際情勢が揺れるなかで、サプライチェーンの「分断」ではなく「安定と連携」を打ち出した今回のメッセージを、アジアの各国・地域がどのように受け止め、具体的な協力につなげていくのかが今後の焦点となります。
Reference(s):
Xi calls on China, Vietnam to safeguard stability of supply chains
cgtn.com








