映画の半券で北京を歩く 北京国際映画祭が市内600店舗と連携 video poster
映画のチケット半券が、市内をお得に楽しめる「まち歩きパス」になる――北京で開かれる北京国際映画祭で、そんな取り組みが行われています。映画を観たあとの一夜が、そのまま街の探検に変わる仕掛けです。
映画の半券が「割引チケット」に
北京国際映画祭の期間中、観客が手にする映画のチケット半券には、もうひとつの役割があります。半券を捨てずに持ち歩くことで、市内のさまざまな店で優待を受けられるのです。
主なポイントは次の通りです。
- 対象は北京国際映画祭で鑑賞した映画のチケット半券
- 市内およそ600店舗で半券を提示すると、割引や特典が受けられる
- 老舗の北京ダック店や土産物店など、飲食からショッピングまで幅広い店舗が参加
映画を観終わった観客は、そのまま街へ出て食事をしたり、記念品を探したりしながら、映画祭の余韻とともに北京の街を楽しめます。
映画祭と都市を結びつけるねらい
映画の半券を「街で使えるチケット」に変えるこの仕組みは、文化イベントと日常の消費行動をつなぐ試みだと言えます。映画鑑賞という非日常の体験から、都市の日常へと自然に歩み出してもらう工夫です。
観客にとってのメリット
観客側から見ると、次のようなメリットがあります。
- 映画の前後に、食事や買い物をお得に楽しめる
- 半券をきっかけに、普段は行かないエリアや店を訪れる動機になる
- 一晩の映画体験が、街歩きを含めた「一日のプラン」に広がる
店舗や都市にとっての意味
店舗や都市にとっても、この仕組みは単なる割引サービスにとどまりません。
- 映画祭の来場者が街に流れ、飲食店や小売店の利用が促される
- 映画祭という国際的なイベントを通じて、北京の食文化や土産物を知ってもらうきっかけになる
- 文化イベントと地域経済を結びつけるモデルケースとして蓄積できる
映画祭の「会場の中」だけで完結するのではなく、「都市全体を会場にする」という発想がにじむ取り組みだと言えます。
映画をきっかけに街を知るという体験
たとえば、仕事帰りや週末に北京国際映画祭の上映作品を一本観たあと、チケット半券を手に近くの北京ダック店へ向かう。割引を受けながら、映画の感想を語り合い、さらに土産物店で小さな記念品を買って帰る――そんな一連の流れが、ごく自然なものとして組み込まれています。
映画のテーマと似た雰囲気の街角を探して歩く人もいれば、半券が使える店をきっかけに新しいエリアを開拓する人もいるかもしれません。映画祭が「スクリーンの中の物語」と「都市のリアルな風景」をつなぐ接点になっている点が興味深いところです。
日本の読者にとってのヒント
映画の半券を活用した北京の取り組みからは、いくつかの示唆が得られます。
- 文化イベントのチケットを「単なる入場証」ではなく、地域とつながるパスとして設計すること
- 街全体を一つの体験空間と見なし、飲食や買い物、観光と連動させること
- 参加する側にとって分かりやすく、気軽に試せる仕組みにすること
日本でも、映画祭や音楽イベント、美術展と商店街や飲食店が連携する例は増えています。北京国際映画祭のように、シンプルなアイデアで「イベント後の時間」を豊かにする工夫は、今後さらに広がっていく可能性があります。
映画をきっかけに街を歩き、新しい店や人と出会う。その背後には、文化と都市をどう結びつけるかという、各都市共通の課題があります。北京の試みをきっかけに、自分の暮らす街や好きなイベントでも、どのような連携ができるのかを考えてみるのもおもしろそうです。
Reference(s):
cgtn.com








