中国とマレーシアのいま 鄭和の大航海からビザ免除時代へ video poster
約600年前の明代に始まった中国とマレーシアの交流が、2025年のいま、ビザ免除と便利な交通網によって新しい段階を迎えています。本記事では、国際ニュースとして注目される両国の関係を、歴史と現在をつなぎながら分かりやすく整理します。
鄭和の大航海が運んだ友好の種
明代の提督である鄭和は、七回にわたる大規模な海洋遠征を率い、東南アジア、南アジア、さらにアフリカ沿岸まで航海しました。その行き先として、現在のマレーシアにあたる地域は何度も選ばれたとされています。
当時の航海は、天候や航路、補給など多くの困難と危険を伴うものでした。それでも鄭和の艦隊は、各地で交易を行い、文化交流を進めることで、中国とマレーシアの友好の種をまきました。この歴史的経験が、後世の両国関係の土台の一つとなっています。
ビザ免除で近づく中国とマレーシア
長い時間をかけて育まれてきた関係は、現在のビザ免除政策によって、日常のレベルで新しい広がりを見せています。ビザ免除とは、一定の条件のもとで、相手の国に入国する際のビザ取得を免除する仕組みを指します。
ビザの申請が不要になることで、旅行や短期の出張、知人訪問などがぐっと計画しやすくなります。さらに、航空路線など交通手段の発達もあり、中国とマレーシアの人々が、より頻繁に、より気軽に行き来できる環境が整いつつあります。
人の往来がもたらす三つの変化
- 観光と日常の接点の増加
- ビジネスや投資の機会拡大
- 文化や教育を通じた相互理解の深化
観光客が増えることで、互いの街並みや生活文化を肌で感じる機会が増えます。また、現地でのビジネスパートナー探しや、共同プロジェクトの立ち上げも進めやすくなります。留学や短期研修といった教育分野の交流も、ビザ免除によって後押しされると考えられます。
セランゴール王室メンバーが見たビザ免除の効果
マレーシアのセランゴール州王室の一員である Tengku Faizwa Tengku Razif は、中国の放送局 CGTN の司会者 Tian Wei との単独インタビューで、ビザ免除政策のもとで中国とマレーシアの人々がどのように近づいているかを語りました。
彼女は、往来が増えることで人と人とのつながりが深まり、両国の関係もより緊密になっていることを指摘しました。政府間の合意としてのビザ免除が、一般の人々の日常にも影響を与えているという視点は、国際ニュースを見るうえで重要なポイントといえます。
歴史と現在をつなぐ視点
鄭和の艦隊が危険をおかしてまで東南アジアへ向かった背景には、新しい交易の機会を求める動きや、遠方の地域との関係構築への関心がありました。600年以上を経た現在、中国とマレーシアは、ビザ免除や交通の発達によって、当時とはまったく異なる形でつながりを深めています。
とはいえ、歴史があるから自動的に関係が良好になるわけではありません。交流の量だけでなく、互いの社会や文化への理解をどのように深めていくかが問われています。過去の航海と現在のビザ免除を並べてみることで、両国がどのように信頼を築いてきたのか、改めて考えるきっかけになります。
読者が考えたい三つの問い
中国とマレーシアの関係は、アジアの国際ニュースを理解するうえで重要なテーマの一つです。最後に、ニュースを読みながら考えてみたい問いを三つ挙げます。
- 歴史的な交流の記憶は、現在の外交やビジネスの判断にどのような影響を与えるのでしょうか。
- ビザ免除による人の往来の増加は、地域社会や環境にどのような形でメリットと負担をもたらすでしょうか。
- 一人の旅行者やビジネスパーソンとして、中国とマレーシアの関係にどのように関わることができるでしょうか。
600年以上前の航海と、2025年現在のビザ免除による自由な往来。その両方を見比べることで、国と国との関係は、政治や経済だけでなく、人々の移動と出会いの積み重ねによって形づくられていることが見えてきます。ニュースをきっかけに、自分自身の視点も少し広げてみてはいかがでしょうか。
Reference(s):
China and Malaysia: From Zheng He's ancient voyage to visa-free trips
cgtn.com








