中国の王毅外相「バンドン精神を受け継ぎ発展させよう」国際協力を呼びかけ
中国の王毅国務委員兼外相は木曜日、北京で開かれた「バンドン精神の継承」をテーマとする円卓会議に寄せた書面メッセージで、平和で安定し、繁栄と美しさ、そして友情を共有する「共通の家」を築くため、バンドン精神を受け継ぎ発展させるよう呼びかけました。この動きは、アジア・アフリカ諸国やグローバルサウスをめぐる国際ニュースとしても注目されます。
本記事では、王毅氏の発言のポイントと、その背景にある国際秩序や経済の議論を整理します。
バンドン精神とアジア・アフリカ諸国の70年
王毅氏は、過去70年にわたり、バンドン精神に触発されたアジアとアフリカの国々が、平和を維持し、開発を促進し、協力を深めるうえで、ますます重要な力となってきたと強調しました。
バンドン精神は、アジア・アフリカ諸国の団結や、主権の尊重、平等、平和共存、協力といった価値を重んじる考え方として語られてきました。王毅氏のメッセージは、この精神を再確認しつつ、現在の国際政治や経済の議論に結びつける試みといえます。
「パワーポリティクス」と「一方的ないじめ」への懸念
一方で王毅氏は、世界の多くの人々が互恵的な協力を強め、共通の発展を実現したいと望んでいるにもかかわらず、パワーポリティクス(力による政治)や一方的ないじめが国際ルールを損ない、分断や対立を生み出していると指摘しました。
こうした状況を踏まえ、次のような取り組みが必要だと訴えています。
- すべての国に広く利益をもたらす、包摂的で開かれた経済のグローバル化の推進
- 多角的な貿易体制の維持と強化
- 一方的な保護主義への反対
- 開かれた世界経済の構築
経済や技術をめぐる緊張が続くなかで、「誰も排除しない形でのグローバル化」や「多国間のルール」を改めて強調するメッセージは、今後の国際経済の行方を考えるうえで、重要なキーワードになりそうです。
中国が描く「人類運命共同体」とグローバルサウス
王毅氏は、中国が人類運命共同体の構築に取り組んでいると改めて表明し、その一環として、グローバルサウスや世界各国の発展に対し「新たな機会」「新たな空間」「新たな原動力」を提供していくと述べました。
人類運命共同体という概念は、国や地域の違いを超えて、協力と共通の利益を追求していくという中国の外交理念として繰り返し打ち出されてきました。今回の発言も、アジア・アフリカ諸国を含む広い範囲のパートナーとの協力を重視する姿勢を示すものだと受け止められます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の国際ニュースを、日本からどう見るかという視点も重要です。バンドン精神やグローバルサウスへの言及は、今後の国際協力のあり方を考えるヒントになります。
- アジア・アフリカ諸国との連携強化に、中国がどのように関与しようとしているのか
- 多角的な貿易体制や国際ルールの議論のなかで、バンドン精神がどのように引用・位置づけられていくのか
- 「包摂的な経済のグローバル化」が、貿易・投資・技術協力といった具体的な政策としてどのように現れてくるのか
王毅氏の呼びかけは、バンドン精神を原点にしながら、現在の国際秩序のなかで自国の立ち位置と役割を示すメッセージでもあります。アジア・アフリカ諸国、そしてグローバルサウスをめぐる議論の中で、今後どのような形で具体化していくのかが注目されます。
Reference(s):
Wang Yi calls for inheriting and carrying forward Bandung Spirit
cgtn.com








