中国が実用がん対策ハンドブック新版 生活習慣から予防を呼びかけ
中国で、がん予防と治療に関する実用的な情報をまとめた「中国実用がん予防・ケアガイド(実用がん対策ハンドブック)」の新版が公表されました。2025年4月15〜21日に行われた全国がん予防・治療宣伝週を前に制作されたもので、生活習慣の見直しを通じてがんを防ぐ重要性を広く伝えることがねらいです。
中国の「実用がん対策ハンドブック」とは
今回公表されたハンドブックは、がんに関する基礎知識やリスク要因、予防のための具体的な行動を整理した実践的なガイドです。中国で毎年実施される全国がん予防・治療宣伝週に合わせて発行され、人々の意識向上と情報提供を目指しています。
重慶大学がん医院の党委員会書記である呉永忠氏は、がんは予防・コントロール可能であり、多くのがんは喫煙や飲酒といったリスク要因を管理し、生活習慣を変えることで避けられると指摘しています。
鍵は「生活習慣」 食事・運動・体重管理
ハンドブックでは、日々の暮らしの中でできるがん予防のポイントとして、次のような点が強調されています。
- バランスの取れた食事を心がけること
- 定期的に運動を行うこと
- 健康的な体重を維持すること
中国抗がん協会の科学普及部門トップである田彦濤氏も、これらの基本的な習慣ががん予防のカギだと述べています。華やかな特別療法ではなく、日々の小さな選択の積み重ねが、長期的ながんリスクを左右するという視点です。
肥満は少なくとも13種類のがんリスクに関連
ハンドブックによると、肥満や過体重は少なくとも13種類のがんのリスク上昇と関連しているとされています。大腸がん、食道がん、肝臓がんなどがその代表例として挙げられています。
体重がやや増えた段階で「まだ大丈夫」と考えがちですが、リスクはゆっくりと高まっていきます。早い段階で体重管理に取り組むことが、がん予防の観点でも重要になってきます。
中国で示されるBMI基準
ハンドブックは、体格を評価する指標であるBMI(ボディ・マス・インデックス)について、成人に対して次のような基準を示しています。
- BMI 18.5〜24:正常
- BMI 24〜28:過体重(オーバーウェイト)
- BMI 28以上:肥満
自分のBMIがどのゾーンにあるかを把握することは、がんを含む生活習慣病リスクを知る一つの手がかりになります。
ハンドブックが示すがん予防の具体的な行動
新版ハンドブックには、生活の中で実行しやすい予防行動がいくつも挙げられています。
- 必要なワクチンを適切なタイミングで接種する
- 喫煙をやめる(禁煙)
- 飲酒を控える、あるいはやめる
- 砂糖の少ない食事を心がける
- 歯ブラシやタオルなど、個人の衛生用品を他人と共有しない
どれも特別な設備や高度な医療を必要としない、日常生活レベルの工夫です。ハンドブックは、こうした行動を「できるところから少しずつ」積み重ねることが、がんの予防につながるとしています。
全国がん予防・治療宣伝週と2025年のテーマ
全国がん予防・治療宣伝週は、中国抗がん協会が1995年に始めた取り組みで、中国では毎年4月15〜21日に実施されています。2025年のテーマは「科学的にがんを予防し、健康に生きよう」とされました。
このキャンペーンは、
- 一般の人々に健康的な生活習慣を促す
- リスクの高い人々に対して早期検診を呼びかける
- 患者が適切で標準化された医療をタイムリーに受けられるよう導く
といった目的を掲げています。2025年も、このテーマのもとで各地で啓発イベントや情報発信が行われました。
日本の読者への示唆 「特別なこと」より「続けられること」
今回のハンドブックは中国向けに作成されたものですが、そのメッセージの多くは国や地域を問わず共通しています。喫煙や過度の飲酒を避けること、体重を適正に保つこと、砂糖を摂りすぎないこと、ワクチンや検診を活用することなどは、日本に住む私たちにとっても有効ながん予防の手段になり得ます。
「がん予防」と聞くと大がかりな検査や特別な健康法をイメージしがちですが、中国のハンドブックが強調しているのは、日々の生活習慣の地道な改善です。今日からできる小さな選択の積み重ねが、将来のリスクを静かに変えていくのかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com







