中国スーパーリーグ:10人の北京国安が9人の山東泰山に6-1大勝
現地時間の土曜日に行われた中国スーパーリーグ(CSL)の一戦で、北京国安がホームで山東泰山を6-1で下し、退場者3人が出る波乱のゲームを制しました。10人となった北京が、9人に減った山東を圧倒し、今季の無敗をキープしています。
試合概要:10人対9人の異例のスコア6-1
中国スーパーリーグの上位争いをにらんだこの試合は、立ち上がりからカードとゴールが次々に飛び出す展開となりました。山東が先制しながらも、北京が冷静に反撃。前半のうちに数的優位を生かして逆転に成功すると、後半は攻撃の手を緩めずにゴールを重ねました。
前半:山東が先制も、北京国安がすぐに同点
試合は開始4分、山東泰山が先にスコアを動かします。バレリ・カザイシュヴィリのクロスに、ファーサイドでフリーになっていたゼカが合わせてゴールネットを揺らし、アウェーの山東が1-0とリードしました。
しかしそのリードは長く続きませんでした。約11分後、北京国安はサイ・アルジニャオが正確な縦パスを供給し、受けた張玉寧が右サイドからクロス。これにファビオ・アブレウが頭で合わせ、王大雷の守るゴールを破って1-1の同点とします。
流れが変わったのは27分です。山東の呉興涵が林良銘へのタックルでファウルを取られ、当初はイエローカードの判定でしたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)での確認後に判定が変更され、レッドカードでの退場となりました。山東はここで1人少ない10人となります。
さらに10分後、山東に二度目の痛手が襲います。先制点を挙げていたゼカが王剛を踏みつける形のプレーを取ったとして、一発退場のレッドカード。山東は9人となり、試合の主導権は完全に北京へと傾きました。
数的優位を得た北京は、前半アディショナルタイム4分に勝ち越しゴールを奪います。右サイドからのクロスを王大雷がいったんははじいたものの、こぼれ球にグーガが反応して押し込み、北京国安の2点目。北京が2-1とリードして前半を終えました。
後半:一方的な攻撃で北京がリードを拡大
後半開始直後の47分、北京国安はリードを広げます。サイ・アルジニャオのシュートは一度、王大雷に防がれましたが、そのこぼれ球に再び自ら反応。相手GKを飛び越えるようにしてボールに追いつき、無人のゴールへ流し込んで3-1としました。
その5分後、途中出場の楊立瑜が右サイドから鋭いクロスを供給します。再びファビオ・アブレウが頭で合わせ、この日2点目となるヘディングシュートを決めて4-1。北京の攻撃は完全に勢いに乗りました。
59分には北京に退場者が出ます。曹永競が山東の謝文能との1対1の決定機を阻止したと判定され、レッドカードでピッチを後にしました。これで10人の北京対9人の山東という構図になりますが、それでもホームチームの勢いは止まりませんでした。
退場から19分後の78分、北京は張玉寧がペナルティエリア手前でボールを受けると、力強いシュートをゴールに突き刺し、スコアは5-1に。数的状況にかかわらず、個々の能力差と攻撃の連動性を見せつける一撃となりました。
試合はなおも北京ペースで進み、アディショナルタイム1分には楊立瑜がスルーパスを通し、これを受けた張稀哲が冷静にネットを揺らして6点目。楊はこの日2本目のアシストを記録し、最終的に北京国安が6-1の大勝を収めました。
順位への影響:無敗継続も5位にとどまる北京国安
この勝利により、北京国安は今季の無敗を維持しました。ただし、ここまでのところ勝ち切れない試合もあり、白星は3つにとどまっており、順位表では5位に位置しています。今回の大勝は、得失点差の上でもチームにとって大きなプラスとなり、上位争いに向けた弾みとなりそうです。
3枚のレッドカードが映す、現代サッカーの難しさ
この試合で目を引いたのは、合計3人がレッドカードで退場となった点です。VARによる判定の見直しも含め、選手には従来以上に冷静さとプレーコントロールが求められていることが改めて示されました。激しいコンタクトが当たり前の現代サッカーにおいて、一瞬の感情や判断ミスが試合全体の流れを左右します。
山東泰山にとっては、先制しながらも規律の面で歯車が狂い、ゲームプランを保てなかったことが大きな反省材料となるはずです。一方の北京国安は、数的優位をしっかりとゴールにつなげ、交代選手も含めて攻撃の形を作り続けた点で、チームとしての成熟度を示しました。
日本のサッカーファンの視点から見ると、この試合には次のようなポイントが凝縮されています。
- VAR時代における守備の強度とファウルの線引きの難しさ
- 数的優位・劣位の状況で、いかにゲームプランを調整するかという戦術面の駆け引き
- 途中出場選手が試合の流れを変える、ベンチワークの重要性
中国スーパーリーグを読む一つの視点として
今回の北京国安対山東泰山の一戦は、中国スーパーリーグの現在地を映し出す試合でもあります。個々の選手の技術やフィジカルの高さに加え、VARを前提としたレフェリング、選手のメンタルコントロールなど、世界のサッカーと共通するテーマが随所に見られました。スコアだけでなく、どの場面で流れが変わったのかを追っていくことで、中国サッカーの戦術的な深みも、より立体的に見えてくるはずです。
Reference(s):
10-man Beijing walk over 9-man Shandong in CSL clash at home
cgtn.com








