東南アジア客が見つけた「知られざる上海」の歩き方 video poster
2025年現在、東南アジアから上海を訪れる観光客が増え、定番の観光ルートだけでなく、自分なりのスタイルで「知られざる上海」を楽しむ動きが広がっています。中国のニュースメディアKnewsの動画でも、その様子が紹介されました。本記事では、彼らがどんな「穴場」を見つけ、どのように情報を集めているのかをまとめます。
東南アジアからの観光客、上海で何を楽しんでいる?
上海は、高層ビルが並ぶ金融街と、昔ながらの街並みが同居するダイナミックな都市です。東南アジアから訪れる人びとは、そのコントラストを「見る」だけでなく、「歩きながら体験する」旅を選ぶ傾向が強まっています。
従来の外灘や有名ショッピングモールといったスポットに加え、彼らは次のような場所に足を伸ばしているとされています。
- 観光ガイドには大きく載っていない路地裏のカフェや小さなギャラリー
- 地元の人が日常的に通う食堂や朝ごはんの屋台
- 川沿いの遊歩道や住宅街の公園など、暮らしの空気が感じられる場所
「定番」から一歩外れた楽しみ方
東南アジアの旅行者は、いわゆる「インスタ映え」だけを追いかけているわけではありません。動画のなかでは、短期滞在であっても、あえて少し歩きづらいエリアに入り込み、路地や市場をゆっくり巡る姿が映し出されています。
路地裏カフェとクリエイティブな空間
再開発されたエリアの一角や昔ながらの建物を改装したスペースには、個性の強いカフェや雑貨店、小さなアートスペースが集まっています。東南アジアからの若い旅行者の多くは、こうした場所を「自分だけの上海」を切り取るスポットとして楽しんでいるようです。
観光地として知られる大通りのすぐ裏手でも、一本路地に入ると雰囲気は一変します。洗濯物が干された住宅街の風景や、ベンチでくつろぐ高齢者たちの姿など、日常のワンシーンがそのまま旅のハイライトになっています。
ローカルフードとの出会い
グルメも、東南アジアの観光客が上海で重視するポイントです。きちんとしたレストランだけでなく、地元の人がさっと立ち寄る麺料理の店や点心の店、朝早くから営業する小さな食堂などが人気を集めています。
メニューの写真や周囲の客が頼んでいる料理を見て、店員と身振りや簡単な英語、中国語でやりとりしながら注文する姿は、動画でも印象的に映されています。言葉の壁も含めて楽しむ「ライブ感」が、旅の思い出を深めているといえます。
公園と川沿いで「暮らし」を感じる
朝や夕方の公園、川沿いの遊歩道も、東南アジアの旅行者にとって重要なスポットです。太極拳をする人、ダンスを楽しむグループ、犬の散歩をする家族など、さまざまな人びとの日常が重なり合う場所で、上海の「生活のリズム」に触れることができます。
高層ビル群の夜景だけでなく、川辺でゆっくり座りながら街の灯りを眺める時間を大切にする人も多く、観光と同時に「小さな休憩」を取り入れる旅のスタイルが目立ちます。
東南アジアの旅行者はどうやって「穴場」を見つける?
では、彼らはどのようにしてこうした場所を見つけているのでしょうか。Knewsの動画や現地の様子からは、次のような特徴が見えてきます。
SNSとショート動画が強力なガイド
東南アジアの若い旅行者にとって、SNSやショート動画は欠かせない情報源です。英語や中国語だけでなく、タイ語やベトナム語、マレー語などで上海のスポットを紹介する動画をチェックし、「観光地っぽくない場所」を探し出しています。
有名なランドマークだけでなく、「ホテルから徒歩15分のおすすめカフェ」「地元の人が並ぶ朝ごはんの店」といった、生活目線の紹介が人気を集めています。
地図アプリと口コミの組み合わせ
地図アプリも重要なツールです。ホテルや駅周辺の地図を拡大し、評価やレビューを見ながら「面白そうな場所」を拾い上げていきます。星の数だけで判断せず、レビュー文の一行二行を読み、「地元の人が多い」「観光客が少ない」といったコメントをヒントにする人も少なくありません。
友人・コミュニティからの情報
東南アジアと上海のあいだには、仕事や留学を通じた人の行き来もあります。上海に住んだ経験のある友人や、オンラインコミュニティでつながった人から、「ここは観光客が少なくて落ち着ける」「この時間帯が一番おすすめ」といった具体的なアドバイスをもらうケースもあります。
日本の読者にとってのヒント
日本から上海を訪れる人にとっても、東南アジアの観光客の視点は参考になります。定番スポットを押さえつつ、次のような小さな工夫を加えることで、「自分だけの上海」に近づけることができます。
- 観光地の周辺地図をあえて拡大し、裏通りのカフェや公園を探してみる
- 日本語だけでなく、英語や他のアジア言語の投稿もあわせて検索してみる
- 朝と夜、同じ場所を訪れて雰囲気の違いを楽しむ
- 一日一回、地元の人びとが通う店で食事をしてみる
こうした小さな選択の積み重ねが、旅の印象を大きく変えていきます。
「知られざる上海」はこれからどう変わる?
上海を訪れる東南アジアの観光客が増えることで、街の側にも新しい変化が生まれます。多言語メニューを導入する店や、英語以外の言語で情報を発信するスペースが増えれば、さらに多様な人びとが「自分なりの上海」を見つけやすくなります。
同時に、観光客がローカルなエリアに足を踏み入れるほど、地域との共生やマナーも重要になります。静かな住宅街では大声を出さない、写真撮影の際には人びとのプライバシーに配慮するなど、「暮らしの場を訪れている」という意識が求められます。
東南アジアの旅行者が示す、軽やかで好奇心に満ちた上海の歩き方は、アジアの大都市どうしを結び直す新しい旅のスタイルともいえます。次に上海を訪れるとき、あなたならどんな「自分だけの場所」を探してみたいでしょうか。
Reference(s):
Off the beaten path: How Southeast Asian visitors explore Shanghai
cgtn.com








