不確実な時代を生きるヒント:中国古典「論語」とドン・ユーフイ video poster
不確実性が高まるいま、古代中国の古典「論語」が、現代を生きる私たちにどんなヒントを与えてくれるのか。オンライン企画「PAGE X」でドン・ユーフイ氏が語った「論語」の知恵は、哲学として読むだけでなく、仕事や人生にすぐ生かせる実践的なツールとして改めて注目されています。
不確実な時代に「論語」が示す道しるべ
世界の先行きが見えにくく、変化のスピードが増していると感じる人は少なくありません。こうした不安定な時代に、長く読み継がれてきた中国の古典「論語」は、一種の道しるべとして機能します。
ドン・ユーフイ氏による読み解きは、「論語」の教えを次のような現代的なテーマとして照らし出します。
- 変化の中でチャンスを見抜く視点
- 困難に折れないレジリエンスを育てる心構え
- 複雑な現実を、自分の軸を保ちながら歩くための判断力
抽象的な教えとしてではなく、「不安なとき、どう考え、どう動くか」という具体的な問いに結びつけて読むことで、「論語」は現代人にとって実用的な指針へと姿を変えます。
ドン・ユーフイが解き明かす、使える孔子の知恵
ドン氏は、孔子の言葉を単なる道徳論としてではなく、日常の選択やキャリアの分かれ道に使える「思考ツール」として紹介します。そこには、次のような視点が含まれています。
チャンスを見逃さないために、まず自分を整える
不確実な状況では、「何が起こるか」を正確に予測することはできません。しかし、「何が起きても対応できる自分」を育てることはできます。「論語」に繰り返し現れるのは、まさにこの内面を磨く姿勢です。
焦りや不安に流されず、日々の学びや小さな実践を重ねていくことで、変化の中にあるチャンスを見抜く力も少しずつ養われていきます。
レジリエンスは、失敗との付き合い方から生まれる
「論語」に描かれる孔子と弟子たちは、決して順風満帆ではありません。何度も壁にぶつかりながらも、学び続ける姿が強調されます。ドン氏の読み解きは、こうしたエピソードを、現代のレジリエンスの話として捉え直します。
うまくいかなかった経験を単なる挫折と見るのか、次へつなげる「素材」と見るのか。その見方の違いが、長い時間をかけて心のしなやかさを形づくっていきます。
速い世界で「内なる静けさ」を保つ
情報があふれ、通知が絶えない日々の中で、常に何かを追いかけている感覚に疲れてしまうこともあります。ドン氏は、「論語」を通じて、そうしたスピードの速い世界の中でも内なる静けさを保つことの大切さを強調します。
それは、何もかもから距離を置くことではなく、「自分は何を大事にしたいのか」という軸を常に確認することです。その軸を育てる手助けをしてくれるのが、「論語」のことばだといえます。
World Book Day と PAGE X の試み
こうした読み解きが紹介されたのが、World Book Day にあわせたオンライン企画「PAGE X」です。このプログラムでは、さまざまな分野のゲストがそれぞれのお気に入りの本から一節を選び、自分なりの解釈を通じて紹介します。
視聴者はオンラインを通じて、古典的な知の作品に気軽にアクセスし、読書の魅力を再発見することができます。国際ニュースや世界の動きを日本語で追いかける読者にとっても、こうした読書体験は、ニュースの背後にある価値観や歴史を考える手がかりになります。
「論語」を自分ごととして読むためのヒント
「論語」のような古典は、最初から通読しようとするとハードルが高く感じられます。ドン・ユーフイ氏のような読み手をきっかけに、もっと気軽に取り入れることもできます。
- 気になった一節だけを選び、短く味わってみる
- その言葉を、自分の最近の経験や悩みと結びつけてメモする
- 家族や友人、オンラインコミュニティで感想を共有してみる
ニュースやSNSで流れていく情報と違い、古典の言葉はすぐに役立つ答えをくれるとは限りません。しかし、時間をかけて何度も読み返すなかで、自分の考え方やものの見方に静かな変化をもたらしてくれます。
不確実な時代だからこそ、古いテキストを通じて自分の内側を整えることが、結果として現実をしなやかに生きる力につながっていきます。「論語」と向き合うドン・ユーフイ氏の試みは、その一つの具体的なモデルと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








