中国の神舟20号有人宇宙船ミッション 宇宙ステーション運用の新段階へ video poster
中国有人宇宙計画を担う中国有人宇宙工程弁公室(CMSA)は、2025年4月24日に神舟20号有人宇宙船を打ち上げる計画を発表しました。中国の宇宙ステーション運用が本格化する中での重要な一歩となりました。
神舟20号ミッションの基本情報
CMSAによると、神舟20号は中国北西部・酒泉衛星発射センターから、2025年4月24日17時17分(現地時間)に打ち上げが予定されました。このミッションは、中国宇宙ステーションの「応用・発展段階」に入ってから5回目の有人飛行であり、中国全体の有人宇宙計画としては35回目のフライトにあたるとされています。
宇宙ステーションとのドッキング計画
打ち上げ後、神舟20号は軌道投入から約6時間半後に、中国宇宙ステーションの中枢となる天和コアモジュールの放射方向ポート(側面にある接続部)に自動ランデブー・ドッキングを行う計画でした。
これにより、宇宙ステーションは「3機の宇宙船」と「3つのモジュール」が結合した構成となり、長期運用を前提とした複雑な組み合わせでの運用が続くことになります。
任務の目的:クルー交代と長期滞在
神舟20号ミッションの主な目的は、すでに宇宙ステーションに滞在している神舟19号の乗組員とのクルー交代を完了させることです。CMSAは、神舟20号の乗組員が軌道上で約6か月間滞在する計画だと説明しました。
乗組員はその間、次のような任務に取り組む予定とされました。
- 宇宙科学・宇宙応用に関する各種実験
- 船外活動(スペースウォーク)の実施
- 貨物の移送や機器交換などの作業
- デブリ(宇宙ごみ)防護装置の取り付け
- 船外実験装置やペイロードの設置・回収
補給船・次クルーとの連携
CMSAによると、神舟20号クルーの滞在中には、天舟9号貨物船と次期の有人宇宙船である神舟21号が宇宙ステーションに到着する計画も示されました。これにより、補給物資の輸送や次のクルーへの任務引き継ぎが行われると見込まれていました。
神舟20号の乗組員は、2025年10月下旬ごろに地球へ帰還するスケジュールが示されており、中長期の有人滞在を前提とした運用サイクルが続いていることがうかがえます。
神舟19号クルーの帰還予定
神舟20号クルーとの軌道上での交代が完了した後、神舟19号の宇宙飛行士たちは、4月29日に中国北西部の東風着陸場へ帰還する予定であると発表されました。短期間の「二つのクルーが同時に宇宙ステーションに滞在する期間」を設けることで、安全な引き継ぎと運用の安定化を図る狙いがあると考えられます。
なぜこのミッションが重要なのか
今回の神舟20号ミッションは、単発の「偉業」ではなく、宇宙ステーションを長期的に運用していくための「日常運転」を安定させる段階に、中国の有人宇宙計画が入っていることを示しています。
クルー交代、長期滞在、貨物補給、船外作業、デブリ防護の強化など、宇宙ステーション運用の要素が総合的に組み合わされている点が特徴です。こうした運用経験は、今後のより長期的な有人探査や、国際的な宇宙協力の基盤にもなり得ます。
日本を含む各国が宇宙開発の方向性を模索する中で、中国の宇宙ステーションと有人宇宙計画がどのように進んでいくのかは、国際ニュースとして今後も注目しておきたいテーマと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








