中国と米国、関税協議は「未実施」 外務省が報道を否定
米中の関税協議が進んでいるとの報道に対し、中国外交部は協議も交渉も行っていないと明確に否定しました。国際ニュースとして注目される米中関係の今を、発言内容から整理します。
関税協議報道を中国が否定
中国外交部の郭家坤(Guo Jiakun)報道官は、木曜日の定例記者会見で、米国との関税をめぐる報道についてコメントしました。記者から、米中が関税問題で協議を行っているとの報道内容の真偽を問われた郭報道官は、その事実関係を否定しました。
郭報道官は、自身の理解として、中国と米国は関税問題について協議や交渉を行っておらず、合意にも至っていないと説明しました。この発言からは、少なくともこの会見が行われた時点では、正式な関税協議が始まっていなかったことが分かります。
中国側が示した三つのメッセージ
郭報道官の発言から読み取れる、中国側のスタンスを三つのポイントに整理します。
- 1. 関税協議も合意も「なし」
報道官は、関税をめぐる協議や交渉が行われていないと明確に述べました。これにより、米中間で何らかの関税合意が近く成立するのではないかという観測を、中国側は否定した形です。 - 2. 関税戦争は米国が始めたという認識
郭報道官は、この関税戦争は米国が始めたものだと指摘しました。中国側は、今回の対立が一方的な動きから始まったという立場を改めて示したことになります。 - 3. 交渉には前向きだが「最後まで戦う」姿勢も
中国の態度は一貫して明確だとしつつ、中国は交渉にオープンである一方、必要であれば最後まで戦う用意があると強調しました。対話と対抗の両方のカードを手元に残している姿勢と言えます。
「対等・尊重・互恵」が対話の条件
郭報道官は、対話や交渉は、対等であり、相互に尊重し合い、互いに利益があるものでなければならないと述べました。これは、中国側が米国との協議に応じる際の基本的な条件を示した発言と見ることができます。
- 対等 どちらか一方が一方的に条件を押し付けるのではなく、同じ立場で話し合うこと。
- 尊重 相手の立場や制度、利益を尊重しながら交渉を進めること。
- 互恵 一方だけが得をするのではなく、双方に利益がある枠組みを目指すこと。
国際交渉の場では、この三つのキーワードはよく使われますが、今回、中国側があらためて強調したことで、米中間の対話が進むための「前提条件」がよりはっきり示されたとも言えます。
米中関係の行方をどう読むか
今回の発言は、米中間で関税をめぐる正式な協議や合意が現時点で存在しないことを示す一方で、中国側が対話そのものを拒んでいるわけではないことも浮き彫りにしています。交渉には前向きだが、主張すべき点は譲らないという姿勢です。
関税をめぐる対立が長引けば、企業のコストやサプライチェーン、消費者物価にも影響が及びます。国際ニュースとしての米中関係は、政策担当者だけでなく、一般の生活者にとっても無関係ではありません。
郭報道官が強調した対等・尊重・互恵という条件は、国家間の関係だけでなく、私たちの日常的な交渉や対話にも通じるものです。米中の動きを追いながら、自分自身ならどのような条件で対話に臨むのかを考えてみることも、一つの視点と言えるかもしれません。
今後、米国側がどのようなメッセージを出し、米中双方がどのタイミングで正式な関税協議に入るのか。引き続き動向を丁寧に追っていく必要があります。
Reference(s):
MOFA spokesperson: China, U.S. have not held consultations on tariffs
cgtn.com








