中国の神舟20号が打ち上げ 3人の宇宙飛行士が宇宙ステーションへ video poster
中国の神舟20号が打ち上げ 3人の宇宙飛行士が6か月の宇宙滞在へ
中国は木曜日、有人宇宙船「神舟20号」を打ち上げ、3人の宇宙飛行士を中国の宇宙ステーションへ送り出しました。約6か月にわたる長期滞在ミッションで、宇宙での生活や科学実験、新技術の検証などに取り組みます。
木曜日17時17分、酒泉から打ち上げ
中国有人宇宙事業弁公室(CMSA)によると、神舟20号は木曜日の北京時間午後5時17分(世界標準時9時17分)、中国北西部の酒泉衛星発射センターから長征2Fロケットで打ち上げられました。
打ち上げから約10分後、宇宙船はロケットから分離し、予定の軌道に入ったとされています。CMSAは、搭乗している3人の宇宙飛行士(英語でタイコノートとも呼ばれます)がいずれも良好な健康状態にあると発表しました。
高速自動ランデブーで宇宙ステーションへ
神舟20号は今後、中国の宇宙ステーションに対し、高速自動ランデブー方式で接近しドッキングする計画です。自動ランデブーとは、宇宙船が自律的に相手の軌道を追跡し、短時間で接続する運用方式です。
宇宙ステーションには現在、先に到着している神舟19号の3人のクルーが滞在しています。ドッキング後は、神舟20号のクルーが神舟19号のクルーと一定期間同時滞在し、任務や設備の引き継ぎを行ったうえで、乗組員の交代が行われる予定です。
ミッションの柱は「生活・科学・技術」
今回の6か月ミッションで、神舟20号のクルーは主に次のような任務に取り組みます。
- 長期滞在を通じた宇宙での生活の検証
- 微小重力(ほぼ無重力)の環境を利用した物理学実験
- 新たな宇宙技術の実証と運用テスト
宇宙で人が長く暮らすには、睡眠や食事、運動、心理面のケアなど、多くの条件を整える必要があります。宇宙ステーションでの生活実験は、将来のより長期的な宇宙滞在や探査の基礎データにもなります。
複数回の船外活動でデブリ対策も
クルーは、ミッション中に複数回の船外活動(スペースウォーク)を行う計画です。宇宙空間を飛び交うスペースデブリ(宇宙ごみ)からステーションを守るための防護機構の設置などが主な目的とされています。
また、ステーション外部に取り付けられた各種装置の設置や回収も重要な仕事です。宇宙空間にさらされた材料やセンサーを回収して分析することで、宇宙環境が機器や構造物に与える影響をより詳しく知ることができます。
なぜこのニュースが重要なのか
今回の神舟20号の打ち上げは、中国が自前の宇宙ステーションを運用しながら、定期的なクルー交代と長期滞在ミッションを実施できる体制を整えつつあることを示しています。
宇宙ステーションでの有人活動は、単に宇宙に行くこと自体が目的ではなく、
- 宇宙環境でしかできない科学研究を行う
- 将来の月や火星などの探査につながる技術や運用ノウハウを蓄積する
- 国際社会に向けて宇宙分野での存在感を示す
といった長期的な意味を持ちます。宇宙開発のニュースを追うことは、各国がどのような技術とビジョンを持っているかを知る手がかりにもなります。
私たちの生活とのつながり
宇宙での研究成果は、私たちの日常にも還元されます。例えば、微小重力環境での実験からは、新しい材料や医療技術、精密機器の開発に役立つ知見が得られることがあります。
衛星測位システムや気象予報、地球観測など、多くの分野で宇宙技術はすでに生活インフラの一部になっています。今回のような長期有人ミッションも、そうした技術基盤をさらに広げていくプロセスの一環といえます。
中国の神舟20号ミッションが、この先6か月でどのような成果を上げるのか。引き続き注目していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








