中国卓球協会の新会長・王励勤とは?ロサンゼルス五輪2028への青写真
オリンピック2度の金メダリストとして知られる王励勤(ワン・リーチン)氏が、中国卓球協会(CTTA)の新会長に選出されました。卓球強豪国・中国の新体制は、国際ニュースとしても注目されています。本記事では、その人物像と2028年ロサンゼルス五輪に向けた方針を日本語で分かりやすく整理します。
卓球界のレジェンド、王励勤とは
王励勤氏は1993年に中国代表チームに招集されて以来、長年にわたって男子卓球を牽引してきた存在です。今週水曜日、46歳で中国卓球協会の新会長に選ばれました。
- 2000年シドニー五輪:Yan Sen選手とのペアで男子ダブルス金メダル
- 2001年世界選手権:男子シングルス、ダブルス、団体の3冠を達成
- 2005年世界選手権:シングルスと混合ダブルスで優勝
- 2008年北京五輪:男子団体で金メダル、シングルスで銅メダル
キャリアを通じて世界選手権で16個のタイトルを獲得した王氏は、2013年に中国代表チームから退きました。その後2018年から中国卓球協会の副会長を務め、今回いよいよ組織のトップに立つことになります。
16冠王が背負う「会長」という新しい重責
新会長就任にあたり、王氏は「まず、とても興奮しています。同時に、これは非常に重大な責任だと感じています」と心境を語り、「自分の仕事を通じて中国卓球の発展に貢献したい」と意欲を示しています。
そのうえで、中国卓球協会の最も重要な任務は、選手の強化と大会に向けた準備だと強調しました。すでに2028年ロサンゼルス五輪に向けた準備は始まっており、卓球競技の金メダル数が従来の5種目から6種目に増えることにも言及しています。
王氏は「ロサンゼルス五輪の卓球は、金メダルが5つから6つに増えました。6種目それぞれに向けた準備戦略を練る必要があります」と述べ、増えた1種目を含む全6種目に対応した綿密な強化計画を立てていく考えを示しました。
スター選手たちが見る「新体制」と2028年
中国卓球の現役スターたちも、新会長の就任とロサンゼルス五輪に向かう新たなサイクルを前向きに受け止めています。
マ・ロン:若手育成と「控え組」強化への決意
中国のオリンピック王者である馬龍(マ・ロン)選手は、「中国国家体育総局と中国卓球協会が、引き続き貢献する機会を与えてくれたことに感謝しています」と述べ、自身の役割について次のように語りました。
「若い選手の成長と、代表の控え選手層の構築に、より一層目を向けていきたい。長年の競技とトレーニングの経験をいかして、若い選手たちにもっとアドバイスをしていきたいと思います。」
スン・インシャ:新種目はチャンスであり挑戦
孫穎莎(スン・インシャ)選手は、新しく加わる混合団体種目について、「新しいオリンピックサイクルは、より多くのチャレンジと困難をもたらします。ロサンゼルス五輪の卓球には混合団体が加わりました」と話しました。
そのうえで、「これはチャンスであると同時に挑戦でもあります。王会長の指導のもとで、中国卓球が引き続き素晴らしい成績を収められるよう、私自身も一戦一戦、全力で勝ちにいきたいです」と意気込みを見せています。
ワン・チューチン:人事は任せ、選手は仕事に集中
王楚欽(ワン・チューチン)選手は、会長交代の経緯について「これまでの会長も現在の会長も、中国国家体育総局が慎重に検討したうえで決めたものです。劉前会長は個人的な理由で辞任されましたが、それが最善の形だったと思います」とコメントしました。
そして、「私たち選手は、それぞれ自分の仕事をきちんとこなすことが大切です」と述べ、現場の選手として競技に集中する姿勢を強調しました。
なぜ王励勤会長の就任が注目されるのか
2025年現在、2028年ロサンゼルス五輪まで残り3年あまりとなり、世界の卓球界はすでに次のオリンピックサイクルを見据えています。その中で、オリンピック2冠・世界選手権16冠という実績を持つ王励勤氏が中国卓球協会のトップに立つことは、競技経験に根ざした強化方針がどのように形になるのかという点で、大きな関心を集めています。
王氏が繰り返し強調する「準備」と「育成」、そしてマ・ロン選手らが口にする「若手への継承」は、中国卓球だけでなく、トップスポーツ全体にも共通するテーマです。圧倒的な強さを維持しながら世代交代をどう進めるのか——王励勤新会長の下で進む中国卓球の次の一手は、国際卓球シーン全体の流れを占う試金石となりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








