中国映画のハイテク拠点・青島オリエンタルムービーメトロポリス
中国映画のハイテク拠点として注目される青島のオリエンタルムービーメトロポリスについて、国際ニュースを日本語で追う読者に向けて、その特徴と意味をコンパクトに整理します。
中国映画産業の「産業化」を支える存在
2025年現在、中国の映画産業は「産業化」、つまり作品ごとではなく、設備や人材、技術を体系的に整備していく段階にあります。その流れの中で、青島にあるオリエンタルムービーメトロポリスは、重要な推進力となっているとされています。
この施設は、中国で初めて国際基準で建設された大規模な映画・テレビ制作基地とされ、映画づくりを支えるハードとソフトの両面を一か所に集約している点が特徴です。
青島・オリエンタルムービーメトロポリスの規模
40の最先端スタジオと32のセット工房
オリエンタルムービーメトロポリスには、最先端の設備を備えた40のサウンドステージ(撮影スタジオ)と、32のセット建設用ワークショップがあります。複数の作品を同時並行で撮影できるだけのキャパシティがあり、大規模な作品からドラマシリーズまで、さまざまな制作ニーズに応えられる構成です。
スタジオとセット工房が近接していることで、巨大なセットの組み立てやデザイン変更にも柔軟に対応しやすく、制作のスピードと効率を高める効果が期待されます。
世界最大級の屋内恒温水槽
この基地には、世界最大規模とされる屋内の恒温水槽も設けられています。水中シーンや海洋シーンを撮影する際、天候や季節に左右されず、安定した環境で撮影できることは大きな強みです。
水面の揺れや波の表現などもコントロールしやすく、俳優やスタッフの安全面にも配慮しながら、スケール感のある映像を生み出すことができます。
バーチャルプロダクションとデジタル後処理
オリエンタルムービーメトロポリスは、フルスペクトラム型のバーチャルプロダクション・プラットフォームと、デジタル・ポストプロダクションセンターも備えています。これは、撮影から編集、視覚効果(VFX)、色調整に至るまで、デジタル技術を活用して一気通貫で作業できる体制を意味します。
バーチャルプロダクションとは、現実のセットとコンピューターグラフィックス(CG)をリアルタイムで組み合わせる手法です。これにより、ロケが難しい場所や巨大な架空空間もスタジオ内で再現でき、制作コストや時間の削減につながります。
撮影から仕上げまでを一気通貫で支える
こうした設備により、オリエンタルムービーメトロポリスは、企画段階から撮影、編集、最終仕上げまで、映画制作の全工程をサポートできる拠点となっています。その結果、中国で制作される大作映画の多くを裏側で支える存在となっているとされています。
- 企画・準備から撮影、編集、視覚効果、音響までを一体的に進められる
- 巨大セットや水中シーンなど、特殊な撮影条件が必要な作品にも対応しやすい
- 最新技術を活用した制作ノウハウが、現場に蓄積されやすい
映画づくりを支えるインフラが整うことで、作品ごとのチャレンジがしやすくなり、結果として中国映画全体のスケールや表現の幅が広がっていくと考えられます。
日本の視聴者・制作者にとっての意味
日本から国際ニュースとして中国映画の動きを眺めると、青島のオリエンタルムービーメトロポリスのような拠点は、アジアの映像産業の競争力が高まっていることを象徴する存在ともいえます。
日本のクリエーターにとっては、高度なスタジオ群とデジタル技術を一体化させた制作環境が、いまやアジアの映画づくりにとって標準になりつつある、という現実を示しているとも受け取れます。視聴者の立場から見ても、背後にこうした産業基盤があると知ることで、中国映画やドラマを違った角度から楽しむきっかけになるでしょう。
青島のオリエンタルムービーメトロポリスのようなハイテク拠点を意識しながら作品を見ると、スクリーンの向こうに広がる「映画産業」という大きな仕組みが、少し身近に感じられるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








