中国宇宙ステーションで神舟19号から20号へ引き継ぎ完了 4月29日帰還予定
中国の宇宙ステーションで、神舟19号クルーが神舟20号クルーに運用の「鍵」を引き継ぎました。中国の有人宇宙機関である China Manned Space Agency(CMSA)によると、神舟19号は4月29日に地球へ帰還する予定だったとされています。
宇宙ステーションの「鍵」を託す引き継ぎ式
CMSAによれば、引き継ぎ式は日曜日に行われ、神舟19号クルーが中国宇宙ステーションの「鍵」を神舟20号クルーへ正式に手渡しました。
神舟19号クルーの指揮官である蔡旭哲(ツァイ・シュージャー)氏は、鍵を手渡しながら次のような趣旨を語りました。
- この鍵は、2つのクルーの間の単なる引き継ぎではないこと
- 宇宙ステーションを管理し、守り、維持していくという使命と責任を象徴していること
蔡氏は、同じく神舟19号クルーの宋令東(ソン・リンドン)氏と王皓澤(ワン・ハオズー)氏と共に、神舟20号クルーへ運用を託しました。
神舟20号クルー「宇宙の家を大切に守る」
新たに宇宙ステーションを引き継いだ神舟20号クルーの指揮官、陳冬(チェン・ドン)氏は、神舟19号の3人に対し感謝を述べました。
陳氏は、神舟19号クルーが宇宙ステーションを丁寧に管理し、整え続けてきたことに謝意を示したうえで、引き継ぎ期間中に多くの貴重な経験や手順を学んだと強調しました。
そのうえで陳氏は、
- 神舟19号クルーと同じように、1つ1つの任務を細心の注意を払って遂行すること
- 自分たちの役割を果たし、国と人々に対して責任を持って任務を完遂すること
を約束したとされています。宇宙ステーションを「宇宙の家」と表現しながら、運用を担う新クルーとしての決意を示した形です。
神舟20号は酒泉から打ち上げ、3人の宇宙飛行士が参加
CMSAによると、神舟20号宇宙船は長征2Fロケットに搭載され、中国北西部の酒泉衛星発射センターから木曜日に打ち上げられました。宇宙船には、陳冬氏に加え、陳仲瑞(チェン・ジョンルイ)氏、王傑(ワン・ジエ)氏の3人が搭乗しています。
神舟19号クルーと神舟20号クルーは、宇宙ステーション上で数日間の引き継ぎ期間を共に過ごし、その間に運用手順や装置の状態、日常生活の工夫など、多くの情報を直接伝え合ったとされています。
4月29日帰還予定と地上での最終準備
CMSAの発表では、神舟19号のクルーは4月29日に地球へ帰還する予定だとされていました。記事執筆時点(2025年12月)から見ると、その日程はすでに今年の重要な節目として位置づけられることになります。
CMSAによると、関係するすべてのシステムで最終準備が進められ、着陸地域では3人を迎える態勢が整えられているとされました。宇宙船の帰還では、
- 再突入カプセルの制御
- 着地地点付近の安全確保
- クルーの健康状態の確認
など、多くのプロセスを複数のチームが連携して進める必要があります。CMSAは、そうした準備を整えたうえで神舟19号クルーの帰還に臨む姿勢を示していました。
継続運用の象徴としての「鍵」
今回のニュースは、中国宇宙ステーションの技術的な一歩というだけでなく、長期運用を前提としたシフトチェンジの文化を象徴する出来事でもあります。
- 連続性の確保: クルー同士の直接引き継ぎにより、宇宙ステーションの状態やノウハウが途切れずに受け継がれます。
- 責任の共有: 鍵を手渡すセレモニーは、任務と責任をチームとして受け継ぐことを可視化するものでもあります。
- 長期目線の象徴: 世代の異なるクルーが同じ「宇宙の家」を守り続ける姿は、長期的な宇宙開発のビジョンを印象づけます。
このニュースから私たちが考えられること
宇宙開発の現場で行われた引き継ぎ式は、私たちの日常とも重なる部分があります。たとえば、
- 職場やプロジェクトでの引き継ぎは、単なる作業手順の共有ではなく、責任や信頼を託す行為でもあること
- 長く続く取り組みほど、個人ではなくチームや世代をまたいだ視点が重要になること
- 目立たない準備や支援(地上チームの最終準備など)が、大きな成果を支えていること
神舟19号と神舟20号のクルー交代は、宇宙という極限環境での話でありながら、私たちの日常の仕事や学び方を見直すヒントにもなりそうです。
Reference(s):
Shenzhou-19 taikonauts complete handover, set to return on April 29
cgtn.com








