卓球ワールドカップで歴史的V カルデラノが語る努力とメンタル video poster
リード:2025年の国際卓球連盟(ITTF)ワールドカップ男子シングルスで優勝したブラジルのウーゴ・カルデラノ選手が、中国・マカオ特別行政区でつかんだ歴史的タイトルの裏側と、中国とブラジルの絆、そして今後の挑戦について語りました。
マカオで生まれた歴史的優勝
卓球の国際ニュースとして注目を集めているのが、ブラジルのウーゴ・カルデラノ選手です。中国のマカオ特別行政区で行われたITTFワールドカップ男子シングルスで、世界ランキング上位の中国選手を次々と破り、初優勝を果たしました。
カルデラノ選手は、世界ランキング上位2人である王楚欽選手と林詩棟選手という「ホームの大本命」を撃破。決勝では世界1位の林詩棟選手を下し、男子シングルスで初めてブラジル人、そしてアメリカ大陸出身の選手としてワールドカップ制覇を成し遂げました。
本人はこの勝利を「キャリアの頂点」と位置づけており、これまでのキャリアの中で最も大きな成果だと語っています。
勝因は「努力」と「メンタルの強さ」
CGTNのスポーツ番組「Talk Sports」のインタビューで、カルデラノ選手は今回の快挙について冷静に自己分析しています。勝因として挙げたのは、ハードワーク(たゆまぬ努力)、メンタルの強さ、そして勝負どころを逃さない集中力でした。
48人のトップ選手が集うワールドカップのような大会では、実力が拮抗しているだけに、わずかな気持ちの揺らぎが勝敗を分けます。カルデラノ選手は、プレッシャーのかかる場面でも自分を信じ、重要なポイントで思い切って攻め切ることができたと振り返っています。
こうした姿勢は、日本を含む世界の若いアスリートにとっても、メンタル面の重要性をあらためて考えさせるものと言えそうです。
ブラジル大統領も称賛 長年の支援が結実
この歴史的な国際ニュースは、ブラジル国内でも大きな反響を呼びました。ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領は、SNSでカルデラノ選手を祝福し、その功績をたたえています。
大統領は、世界トップレベルの48人が争う大会でカルデラノ選手が決勝に進み、イースター(復活祭)の日曜日に中国の林詩棟選手を破って優勝したことを紹介。その上で、ほぼ15年にわたり連邦政府のアスリート支援制度のサポートを受けてきたトップアスリートであると強調し、「素晴らしい仕事だ。カルデラノ、おめでとう。とても誇りに思う」とメッセージを送りました。
個人の努力とともに、長期的な公的支援が世界レベルの成果につながった例としても、注目すべきケースと言えます。
中国で高まる評価 縮まる実力差
カルデラノ選手のプレーは、卓球強国である中国でも高く評価されています。卓球で長年世界をリードしてきた中国の選手たちを相手に堂々と打ち合い、勝利を収めたことで、多くの中国のファンに強い印象を残しました。
本人も、中国の選手と世界の選手との間にあった実力差は確実に縮まってきていると感じているといいます。中国の高いレベルがあるからこそ、世界の選手もそれに追いつこうと技術とメンタルを磨き続けているとも言えるでしょう。
中国語を学び、卓球でつなぐ中国・ブラジル関係
カルデラノ選手は、競技の場だけでなく、文化や言語の面でも中国との距離を縮めようとしています。現在、中国語を学んでおり、それが相互理解を深める助けになると考えています。
彼は、スポーツが中国とブラジルの関係を強化する役割を果たしていると確信していると語っています。卓球という共通の関心を通じて、両国の人々が互いの文化や価値観を知り、尊重し合うきっかけになっているからです。
こうしたスポーツを通じた交流は、日本を含む他の国・地域とも共有できる重要なテーマであり、「ソフトなつながり」が国際関係を支える一つの柱になりつつあります。
ドーハ世界選手権と2028年ロサンゼルス五輪へ
カルデラノ選手は、今回のワールドカップ優勝によって大きな自信を得たといいます。今後は、ドーハで行われる世界卓球選手権ファイナルズ、そして2028年ロサンゼルス夏季オリンピックに向けて、さらなるタイトル獲得を見据えています。
ワールドカップで世界1位を破った経験は、今後の大舞台でも「自分ならできる」と思える強力な支えになるはずです。メンタル面の成長が、そのまま次の結果につながるかどうか、世界の卓球ファンが注目しています。
この快挙が日本に示すもの
中国・マカオで生まれたこの歴史的優勝は、日本の卓球界やファンにとっても示唆に富む出来事です。
- 長期的な支援と地道な努力が、世界トップレベルへの道を開くこと
- メンタルの準備と勝負どころでの集中力が、強豪相手の試合で決定的になること
- スポーツが国境を越え、国と国、人と人をつなぐ力を持っていること
カルデラノ選手の挑戦は、中国とブラジルだけでなく、日本を含む世界の卓球選手にとっても、「自分たちにもチャンスがある」という現実的なイメージを与えてくれるものです。
国際ニュースとしての注目度だけでなく、日々ラケットを握る人たちの意識を静かに変えていく出来事として、この優勝を捉えてみる価値がありそうです。
Reference(s):
Hard work and mental resilience make Calderano a World Cup champion
cgtn.com







