中国とキルギスが自由貿易を確認 一帯一路とSCOで協力強化
中国とキルギスが自由貿易の支持と多国間主義の擁護で足並みをそろえ、関税をめぐる協調や鉄道建設など地域協力を一段と進める方針を確認しました。
中国の王毅外相(中国共産党中央政治局委員)は最近、キルギスを訪問し、ジーンベク・クルバエフ外相と会談しました。両国は、自由貿易を支持し国際ルールを守ること、そして自国の正当な権益と地域の利益を共に守ることを改めて確認しました。
自由貿易と国際ルールを共同で擁護
会談では、中国とキルギスが関税問題への対応などを通じて多国間主義を守ることが、両国の「最大公約数」だと確認されました。両国は、国際ルールを尊重しながら協調を強め、共通の課題に一体となって取り組む姿勢を示しています。
王毅外相は、中国がキルギスの国情に合った発展路線を支持し、いかなる名目であっても外部勢力によるキルギスの内政干渉に強く反対すると表明しました。そのうえで、中国の核心的利益に関わる問題で、キルギスが今後も中国の正当な立場を支持し続けるとの期待を示しました。
「山河で結ばれた隣国」信頼とパートナーシップ
王毅外相は、中国とキルギスを「山と川でつながる近隣国」であり、互いに信頼と誠意をもって接する「頼れる兄弟でありパートナー」だと強調しました。習近平国家主席とサドル・ジャパロフ大統領の戦略的な指導のもとで、両国関係は急速に発展していると評価しています。
両国は、善隣友好と共通の繁栄を特徴とする「共有未来の共同体」を築いていく方針で一致しました。王毅外相は、首脳間で合意された内容を着実に実行し、ハイレベル交流を維持しながら戦略的な相互信頼を深め、互恵協力を拡大していきたいと述べました。
クルバエフ外相は、今年2月のジャパロフ大統領による中国訪問が両国関係に強い推進力を与えたと振り返り、中国がキルギスの経済・社会発展を力強く支援していることに謝意を表明しました。そのうえで、両国首脳の指針に従い、善隣友好を一層深め、キルギスと中国による「共有未来の共同体」を築きたいと語りました。
一帯一路と鉄道建設:地域をつなぐインフラ協力
会談では、中国が掲げる「一帯一路」構想に関する主要な協力プロジェクトが振り返られました。双方は、中国・キルギス・ウズベキスタンを結ぶ鉄道の建設を着実に進めていくことで一致しました。この鉄道計画は、両国に加え、周辺地域の物流や経済活動にも影響を与えるインフラ整備として位置づけられています。
また、両国は共通の関心分野の開拓を進め、二国間関係の中身をさらに充実させる方針です。人的交流の促進も掲げられ、人と人との往来を増やすことで相互理解と信頼を高めていく考えが示されました。
クルバエフ外相は、中国がキルギスにとって最大の貿易・経済パートナーになっていると指摘し、中国企業の投資や事業展開を歓迎する姿勢を示しました。キルギス側は、ビジネス環境の整備に努め、中国企業にとって魅力ある投資先となることを目指すとしています。
多国間枠組みでの連携:SCOと関税協調
今回の会談では、上海協力機構(SCO)の枠組みでの協力強化についても意見が交わされました。キルギス側は、中国がSCOの議長国を務めていることを支持し、中国北部の天津で今年後半に予定されている首脳会議への期待を表明しました。
関税や貿易をめぐる課題について、両国は多国間主義を堅持することこそが共通の立場であると強調しました。そのうえで、国際的なルールに基づきながら政策協調を進め、共に困難に対処していく必要性を共有しました。
2025年の国際秩序の中で見る今回の合意
2025年12月現在、世界の貿易や安全保障を取り巻く環境には不確実性が指摘されています。その中で、中国とキルギスが改めて自由貿易と多国間主義を前面に打ち出したことは、地域の安定と協力に向けたメッセージといえます。
一帯一路のプロジェクトや鉄道建設、SCOを通じた協力など、今回確認された取り組みは、いずれも「協調」と「連結性」をキーワードとしています。インフラ整備や人的交流を通じて、両国と地域の関係がどこまで深まるのか、今後の進展が注目されます。
自由貿易と国際ルールの擁護を掲げた中国とキルギスの合意は、地域のパートナーシップの在り方や、多国間協調の可能性を考えるうえで、一つの重要な事例となりそうです。
Reference(s):
China, Kyrgyzstan agree to support free trade, uphold multilateralism
cgtn.com








