中国国家博物館「National Exhibition」で中国と世界の文明を発信
中国国家博物館が2025年、新たな展示ブランド「National Exhibition」を立ち上げ、中国と世界の文明を総合的に紹介しようとしています。 豊富なコレクションとキュレーションの専門性、そして国際的な連携を組み合わせ、文化交流と相互理解を進めることを目指す取り組みです。
中国国家博物館の新ブランド「National Exhibition」とは
2025年、中国国家博物館(National Museum of China、NMC)は、新ブランド「National Exhibition」を掲げた展示シリーズを始動します。このブランドのもとで企画されるのは、中国文明と世界各地の文明の双方に光を当てる、総合的な展示の数々です。
この取り組みは、同館が長年かけて築いてきた豊富なコレクションや学芸員の専門性、海外機関との協働を最大限に生かしながら、文明間の対話の場をつくろうとするものです。
「総合展示」でつなぐ中国と世界の文明
「National Exhibition」ブランドの核となるのは、個別のテーマにとどまらない包括的な展示です。中国の文明と世界のさまざまな文明をひとつの流れの中で紹介することで、来館者が歴史や文化を立体的に捉えられるように設計されています。
- 中国の歴史と文化を体系的に示す展示構成
- 世界各地の文明との比較や対話を意識した展示
- 時代や地域をこえてつながりを感じられる総合的な視点
単発の企画展ではなく、共通ブランドのもとでシリーズとして展開することで、訪れるたびに異なる文明の組み合わせやテーマに出会える可能性があります。継続的なシリーズとして積み重ねることで、文明の多様性と共通性の両方を浮かび上がらせる狙いがうかがえます。
コレクション・専門性・国際連携を生かす
今回のブランド立ち上げで、中国国家博物館は自館の強みを総動員しようとしています。キーワードは、広範なコレクション、キュレーションの専門性、そして国際的な協働です。
- 広範なコレクション:長年にわたり集積してきた多様な資料や美術品を組み合わせることで、ひとつの展示空間で複数の時代や地域を見渡せる構成が可能になります。
- キュレーションの専門性:学芸員の視点を通じて、単なる年代順の並置ではなく、テーマや問題意識にもとづくストーリー性のある見せ方が追求されます。
- 国際的な協働:海外の博物館や研究機関との連携を深めることで、展示に多様な視点を取り込み、国際的な文化交流のハブとしての役割を強めることが期待されています。
こうした要素を組み合わせることで、「National Exhibition」は単に所蔵品を並べるだけの場ではなく、世界の文明をめぐる知のネットワークを可視化する試みとして位置づけられます。
文化交流と相互理解のプラットフォームへ
「National Exhibition」の最終的な目標として掲げられているのは、文化交流と相互理解の促進です。展示というかたちで他地域の文明に触れることは、異なる価値観や生活様式を具体的にイメージする手がかりになります。
来館者は、共通するモチーフや似通った技術に気づくことで、文明同士のつながりを感じる一方、大きく異なる表現や世界観に出会うことで、自分自身の視点を見直すきっかけも得られます。その往復運動こそが、相互理解を深めるプロセスだといえます。
また、国際的な協働にもとづく展示は、参加する機関どうしの信頼関係を育てる役割も持ちます。共同で企画を進める過程そのものが文化交流の場となり、その結果として生まれる展示が、一般の観客に開かれた対話の空間となっていきます。
これからの文明展示のモデルケースに
2025年に始動する「National Exhibition」ブランドは、中国国家博物館にとって新たな一歩であると同時に、これからの文明展示のひとつのモデルケースにもなりえます。ひとつの博物館が自らのコレクションとネットワークをどのように編み直すかという試みは、他の国や地域の文化機関にも静かな刺激を与えるでしょう。
中国国家博物館が打ち出すこの新ブランドが、今後どのような具体的な展示として形をとり、どのような対話と発見を生み出していくのか。シリーズの展開とともに、その歩みが注目されます。
Reference(s):
National Museum of China unveils new brand for global civilizations
cgtn.com








