杭州ニューウェーブとZhu Xin 中国映画の新世代 video poster
中国映画の世界で「杭州ニューウェーブ」という言葉が語られ始めています。『Vanishing Days』『Suburban Birds』『Dwelling in the Fuchun Mountains』など、若い映画作家による作品が相次いで登場し、その中心にいる一人がZhu Xinです。
2025年のいま、中国映画を通じて世界を知りたい人にとって、この「杭州ニューウェーブ」は要チェックのキーワードになりつつあります。本記事では、その特徴とZhu Xinという若いクリエイターの存在を、日本の読者向けにやさしく整理します。
杭州ニューウェーブとは何か
「杭州ニューウェーブ」とは、近年、中国の都市・杭州を拠点に活動する若い映画作家たちの動きを指す言葉として、中国映画界で使われるようになってきました。明確なグループ名というより、ゆるやかな潮流を示す呼び名と考えると分かりやすいかもしれません。
代表的な作品としてよく挙げられるのが、次のようなタイトルです。
- 『Vanishing Days』
- 『Suburban Birds』
- 『Dwelling in the Fuchun Mountains』
いずれも若い世代の映画作家による作品であり、「杭州ニューウェーブ」という言葉は、こうした作品群の登場とともに、中国映画の新しい動きを語るキーワードとして広まりつつあります。
若きクリエイター、Zhu Xinの存在感
その中でもZhu Xinは、同世代のなかでもとくに若いクリエイターとして注目されています。杭州を舞台にした若い映画作家の流れのなかで、ひときわ目立つ存在だとされています。
Zhu Xinの姿について、これまでに紹介されている情報から整理すると、次のようなポイントが見えてきます。
- 「杭州ニューウェーブ」を語るときに欠かせない、非常に若い世代の映画作家であること
- 杭州というローカルな都市から出発しつつも、世界の映画についての議論、いわゆる「global cinema talks」の文脈の中で語られ始めていること
- 中国映画の次の世代を象徴する一人として、国内外の映画関係者の関心を集めていること
日本ではまだ名前を聞いたことのない人も多いかもしれませんが、中国映画の動きを追ううえで、覚えておきたい名前の一つといえるでしょう。
杭州ニューウェーブが映す「いま」の中国映画
「杭州ニューウェーブ」は、従来の商業映画とは少し違う、中国映画のもう一つの姿を示しているとも考えられます。派手なアクションや歴史スペクタクルではなく、より身近な時間や空間、個人の感覚に焦点を当てるような作品をイメージする人も多いでしょう。
作品の中身を詳しく知らなくても、タイトルから受ける印象だけでも、次のような世界観を想像することができます。
- 『Vanishing Days』──過ぎ去っていく日々や、消えゆく記憶・時間を静かに見つめるようなイメージ
- 『Suburban Birds』──都市の中心ではなく郊外から世界を見つめる、境界線に立つ視点を思わせるタイトル
- 『Dwelling in the Fuchun Mountains』──土地の風景や自然の中で生きる人々の姿を丁寧に追うような、ゆったりとした時間の感覚
こうしたイメージが実際の作品とどこまで重なるのかを確かめていくこと自体が、若い中国映画を観る楽しみのひとつになるはずです。
「ローカル」から「グローバル」へ:global cinema talksの中の杭州
今回のキーワードの一つが「global cinema talks」という表現です。これは、世界各地の映画を横断的に語るときの対話や議論を指す言葉として理解できます。
杭州ニューウェーブやZhu Xinの名前がそこで語られ始めているということは、次のような変化を示しているとも読めます。
- かつては限られた地域の映画として受け止められていた作品が、世界の映画ファンや批評家の会話のなかに入りつつあること
- 都市としての杭州が、中国映画の新しい発信地の一つとして意識されてきていること
- 若い映画作家たちが、ローカルな生活や風景を描きながらも、それを通じてグローバルな観客とコミュニケーションを試みていること
2020年代半ばのいま、中国映画は一本の「国家映画」というより、さまざまな都市や世代から多様な声が立ち上がる、複層的なフィールドになりつつあります。杭州ニューウェーブは、その一角を象徴する動きといえるでしょう。
日本の観客にとっての「杭州ニューウェーブ」
日本の観客にとって、この動きはどのような意味を持つのでしょうか。国際ニュースやアジアのカルチャーに関心のある読者にとって、杭州ニューウェーブは次のような視点をもたらします。
- ニュースや統計だけでは見えにくい、中国の都市の日常や感覚に触れる手がかりになる
- 同じアジアの若い世代が、どのように自分たちの社会や時間を映像化しているのかを知ることができる
- 「中国映画=大作や歴史物」というイメージを、より豊かで多層的なものへと更新してくれる
通勤時間やスキマ時間に国際ニュースをチェックする日本の読者にとっても、こうした新しい映画の動きを把握しておくことは、アジアを立体的に理解するうえで役立ちます。
これからのZhu Xinと杭州ニューウェーブ
非常に若い世代であるZhu Xinをはじめ、杭州の映画作家たちは、キャリアとしてはまだ初期の段階にいるといえます。だからこそ、2025年のいまは、「これから何を撮っていくのか」「どのように世界と対話していくのか」を見守るタイミングでもあります。
中国映画に関心がある人は、配信サービスや映画祭、特集上映などで中国映画を探すときに、「杭州」「Zhu Xin」「Vanishing Days」といったキーワードを、頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。そこから、新しい中国映画との出会いが始まる可能性があります。
杭州ニューウェーブとZhu Xin。ローカルな都市から立ち上がった若い声が、どのように世界の映画の会話に参加していくのか。今後も静かに注目していきたい動きです。
Reference(s):
cgtn.com








