米誌が絶賛 中国映画「Ne Zha 2」と消費政策が示す新しい成長モデル
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国際ニュースを日本語で追う読者のあいだで注目を集めそうな動きです。米国の外交専門誌フォーリン・ポリシーが中国映画「Ne Zha 2」と中国の消費政策を特集し、文化産業を通じて国内消費を押し上げる中国の成長戦略を高く評価しました。
米誌が評価した中国映画「Ne Zha 2」の快挙
フォーリン・ポリシーによると、中国の長編アニメ映画「Ne Zha 2」は中国国内の歴代興行収入記録を塗り替え、同国史上最高の興行成績を上げました。
単なるヒット作にとどまらず、同誌は「Ne Zha 2」が中国の観客のあいだで「高品質な国産コンテンツ」への需要が高まっていることを象徴していると指摘しています。これまでハリウッド作品が優位だった娯楽市場で、地元スタジオによる作品が存在感を強めているという見方です。
文化産業で国内消費を押し上げ
記事は、米国主導の関税措置の応酬が続くなかで、中国の政策当局が国内需要の喚起に一段と力を入れていると分析しています。その中核のひとつとして位置づけられているのが映画やゲームなどの文化産業です。
フォーリン・ポリシーは、高品質な映画やゲームが国産コンテンツ市場を押し上げ、消費者の支出を刺激していると評価しました。特に、家計のレジャー支出やオンライン課金などを通じて、個人消費の新たな伸びしろになっているとしています。
ゲーム「Black Myth: Wukong」が示す世界的広がり
記事は、2024年に世界的な話題となったアクションアドベンチャーゲーム「Black Myth: Wukong」にも言及しました。この作品は中国のスタジオが開発したタイトルで、発売後、世界各地で大きな反響を呼びました。
同誌は、「Black Myth: Wukong」が中国文化に根ざした世界観を前面に出しつつ、高い技術力とゲーム体験を両立させた点を評価しています。こうした成功例は、中国発のエンターテインメントが世界市場でも競争力を持ち始めていること、そして中国国内でも「地元発・高品質」な作品への需要が拡大していることを示しているとしています。
民間セクターと消費への政策シフト
フォーリン・ポリシーの記事は、中国政府が民間セクターと消費の役割にこれまで以上に重点を置き、民間経済を支える新たな措置を相次いで打ち出していると指摘しました。
政策の重点分野として挙げられているのが、文化産業、観光、スポーツなどの分野です。これらは雇用創出効果が大きいだけでなく、中間層を中心に消費の裾野を広げやすい分野でもあります。
記事によれば、中国の消費市場は依然として底堅さと成長余地を持っており、消費者マインドも回復傾向にあるとみられています。各種の消費刺激策の効果はすでに一部で表れ始めており、先行指標は明るい兆しを示しているとしています。
日本から読む「中国の文化×消費」戦略
今回のフォーリン・ポリシーの記事は、単なる映画評やゲーム評にとどまらず、「文化産業を成長エンジンとする中国」という大きな流れを国際ニュースの文脈で伝えています。
日本の読者にとって重要なのは、次のような点です。
- 映画やゲームなどの文化コンテンツが、経済政策の一部として明確に位置づけられていること
- 高品質な国産コンテンツへの需要の高まりが、海外作品との競争構図を変えつつあること
- 民間セクターと消費重視への政策シフトが、長期的な成長モデルの転換とも結びついていること
エンターテインメントやデジタルコンテンツをめぐる国際競争が激しくなるなかで、中国の動きは日本のコンテンツ産業や経済政策を考えるうえでも、無視できない参考事例になりつつあります。
これからの注目ポイント
今後は、「Ne Zha 2」や「Black Myth: Wukong」に続く作品がどこまで国内外の観客やプレーヤーを引きつけるのか、中国の消費刺激策がどの程度持続的な効果を持つのかが焦点となります。
文化産業を通じた成長戦略がどのように進化していくのか。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、引き続きウォッチしておきたいテーマと言えそうです。
Reference(s):
U.S. media praises Chinese film 'Ne Zha,' China's consumption policy
cgtn.com








