BRICS外相会合、国連80年の年に一方的ないじめへの反対を再確認
ブラジル・リオデジャネイロで開かれたBRICS外相会合で、多国間主義と国連中心の国際秩序を守り、一方的ないじめに反対する姿勢が改めて示されました。世界経済の不透明感が増すなか、そのメッセージは何を意味するのでしょうか。
ブラジルのBRICS外相会合で何が話し合われたか
4月28〜29日にブラジルのリオデジャネイロで開かれたBRICS外相会合には、中国の王毅外相が出席しました。中国外交部の報道官Guo Jiakun氏は、その結果について記者会見で説明し、多国間主義、国際的な貿易体制、そして一方的ないじめへの反対という参加国の立場が改めて確認されたと強調しました。
Guo報道官によれば、会合のキーメッセージは次の3点に集約されます。
- 多国間主義と、国連を中心とする国際システムへの強い支持
- 自由貿易と多国間の貿易体制を守るべきだという認識
- 一方的な行動によるいじめや圧力に対する明確な反対
国連創設80年、多国間主義の重要性
2025年の今年は、国連創設80周年という節目の年です。Guo報道官は、BRICS各国を含む参加者が、国際システムにおける国連の中核的な役割への強い支持を改めて表明したと紹介しました。
あわせて、国際社会の多国間機関の働きを一方的に損なおうとするいかなる試みに対しても、会合として反対する姿勢が示されたとしています。大国間の対立や地政学的な緊張が続くなかで、ルールに基づく多国間の枠組みをどう守り、機能させていくのかが問われていると言えます。
一方的ないじめと保護主義への懸念
Guo報道官は、BRICS各国が、貿易の分野で広がる一方的な保護主義の動きに深い懸念を示したことも明らかにしました。具体的には、無差別的な報復関税の応酬や、関税以外の規制措置といった非関税障壁の乱用が、世界の供給網を混乱させ、世界経済にさらなる不確実性をもたらすと警告しました。
そのうえで、自由貿易と多国間の貿易体制を守るために、各国が責任ある行動を取り、一方的な措置ではなく対話と協調を通じて問題を解決するよう呼びかけました。
グローバル・サウスと国際関係の民主化
さらにGuo報道官は、BRICSに代表されるグローバル・サウスが、国際関係における進歩と公正を推し進める重要な力になりつつあると述べました。ここで言う国際関係のより大きな民主化とは、少数の国だけでなく、より多くの国や地域の声が国際社会の意思決定に反映されるべきだという考え方です。
Guo報道官は、連帯と協力を重視し、団結によって力を得るグローバル・サウスが一体となることで、世界により多くの安定と確実性をもたらすことができると強調しました。経済や安全保障、開発といった幅広い分野で、新興国や途上国の役割が増すことへの期待が込められていると言えます。
日本やアジアの読者にとっての意味
貿易と投資に大きく依存するアジアの経済にとって、保護主義の高まりや関税の応酬は、サプライチェーンの混乱や物価上昇を通じて、私たちの日常生活にも影響を与えかねません。だからこそ、自由貿易と多国間主義をめぐる国際的な議論は、日本を含むアジアの読者にとって無関係ではありません。
今回のBRICS外相会合は、多国間主義や自由貿易を支持する声が、グローバル・サウスから力強く発信されていることを示したと言えます。今後、多国間の枠組みや国際会議の場で、BRICSやグローバル・サウスがどのように存在感を示していくのか、その動きが世界のルールづくりにどう影響するのかを継続的に見ていくことが重要になりそうです。
読者としては、次のような点に注目すると、ニュースがぐっと立体的に見えてきます。
- 国連創設80周年の節目に、多国間主義がどのような具体的行動として打ち出されるか
- 関税や非関税障壁など、一方的な保護主義の動きが今後どの方向に向かうのか
- BRICSやグローバル・サウスの連携が、世界経済や国際秩序の安定にどう結びついていくのか
ニュースを追うときには、個々の国の利害だけでなく、グローバル・サウスを含む多様なアクターの視点を意識することで、国際ニュースの見え方も大きく変わってきます。
Reference(s):
BRICS foreign ministers reaffirm opposition to unilateral bullying
cgtn.com








