中国で広がる減量ブーム ダイエット経済が消費を押し上げ video poster
中国で、体重管理をめぐる動きが個人の努力から社会全体の取り組みへと広がりつつあります。2025年の両会で示された減量支援策が、健康志向と消費市場の両方を揺り動かしているためです。
両会で打ち出された体重管理クリニック強化
今年の中国の両会の記者会見で、国家衛生健康委員会トップの雷海潮氏が、医療・健康関連施設に体重管理クリニックを増やす方針を発表しました。人々が安全に体重を減らし、より健康的な生活習慣へとシフトすることを支えるのが狙いです。
発表されたポイントは、次のように整理できます。
- 医療・健康機関に体重管理クリニックを増設する
- 専門的な支援で、安全な減量をサポートする
- 人々のライフスタイルを、より健康志向へと転換させる
かつては一人で向き合うことが多かった体重管理に、政府が制度面から手を差し伸べる形です。
一人の戦いから社会ぐるみの取り組みへ
これまで中国では、ダイエットや体重コントロールは、個人の意思と努力に大きく依存する側面がありました。今回の方針は、その構図を変え、医療・健康システムの中で継続的にサポートしていく方向性を示しています。
体重管理を「自己責任」にとどめるのではなく、医療や公的なサービスが関わることで、より安全で持続可能な減量をめざす流れが強まりつつある、といえます。
SNSで一気に拡散した減量支援策
雷氏の発表は、インターネット上で素早く話題となりました。中国の大手SNSであるウェイボーなどでは、このニュースに対する投稿やコメントが相次ぎ、体重管理や健康をめぐる関心の高さがうかがえます。
政策の中身そのものへの評価だけでなく、「これを機に運動を始めたい」「専門家のサポートを受けてみたい」といった、生活者の行動変化をうかがわせる反応も広がっているとみられます。
ダイエット経済が新たな消費エンジンに
こうした体重管理への関心の高まりは、同時にダイエット経済と呼べる分野も押し上げています。体重を減らし、健康的な生活を目指す動きが、消費構造を組み替える新たな経済エンジンになりつつあるとされています。
スポーツ用品市場で見える変化
具体的な例として目立つのが、スポーツ用品の消費です。減量や運動習慣づくりへの関心が高まる中で、スポーツ用品市場に波が広がっています。
- バドミントンラケット
- スニーカー
- その他の各種スポーツ用品
こうした商品にお金をかける人が増えつつあり、スポーツ用品の消費市場は、減量ブームの追い風を受けています。ダイエットをきっかけに、運動そのものを楽しむ人が増えることで、関連する消費の裾野も広がっている構図です。
健康と消費が結びつく時代の注目ポイント
今回の中国の動きは、健康と消費がどのように結びつき、新しい市場を形づくっていくのかを示す一つのケースといえます。今後の焦点として、次のような点が注目されます。
- 体重管理クリニックがどの程度広く整備され、身近な存在になるか
- SNSでの関心の高まりが、どこまで実際の運動や生活習慣の変化につながるか
- スポーツ用品以外の分野にも、ダイエット経済が波及していくのか
日本を含む他の国や地域にとっても、公共の政策が人々の健康行動と消費行動を同時に動かしていくプロセスを考えるうえで、参考になる事例といえそうです。国際ニュースを日本語で追うことで、健康と経済の関係を自分ごととして考えるきっかけにもなるでしょう。
Reference(s):
Time to move! China's weight-loss trends drive consumption market
cgtn.com








