中国、南アの独自発展路線を支持 王毅外相がグローバルサウス連携を強調
中国の王毅外相がブラジル・リオデジャネイロで南アフリカのロナルド・ラモラ国際関係・協力相と会談し、南アフリカが自国の国情に合った発展の道を歩むことを中国が力強く支持すると表明しました。グローバルサウスの連帯と保護主義への懸念が、今回の国際ニュースの重要なポイントとなっています。
リオデジャネイロで中国と南アフリカの外相が会談
王毅外相(中国外交部長であり、中国共産党中央委員会政治局委員)は、火曜日にリオデジャネイロでラモラ国際関係・協力相と会談しました。両国は、主要な発展途上国であり新興経済としても注目される存在です。
王毅外相は、南アフリカが自国の国情に合った発展路線を追求することを中国が堅固に支持し、中国は能力の範囲内で南アフリカの発展を引き続き支援していくと述べました。
会談で示された主なポイント
- 中国は南アフリカの独自の発展路線を支持し、引き続き支援すると表明
- 両国は、グローバルサウスの連帯と協力を強める重要性を確認
- 発展途上国の共通の利益を守る役割を担うとの認識を共有
- 一方的な保護主義が多国間貿易体制やアフリカの持続可能な発展を脅かしているとの懸念を表明
グローバルサウスの連帯と「自立自強」
王毅外相は、中国と南アフリカが「主要な発展途上国」かつ「新興経済の代表」として、グローバルサウスの団結と協力を推進し、発展途上国全体の共通利益を守る重要な責任を担っていると強調しました。
さらに中国は、アフリカ諸国とともに自立と自強、そして団結と協力を重視し、自らの発展の主導権をしっかりと自分たちの手に握っていくことを目指すと述べました。ここには、援助に依存するのではなく、自らの選択とパートナーシップによって発展していくという方向性がにじみます。
グローバルサウスとは何か
グローバルサウスとは、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなどを中心とする発展途上国・新興国の広い集合を指す言葉です。経済力や人口規模の拡大とともに、国際政治や国際経済における発言力も増しており、中国や南アフリカはその代表的な存在とされています。
南アフリカの立場:一つの中国原則と実務協力の拡大
ラモラ国際関係・協力相は会談で、南アフリカが一つの中国原則を堅持していることをあらためて表明しました。そのうえで、中国との実務的な協力をさらに深めたい意向を示しました。
具体的には、次のような分野での協力拡大に関心を示しています。
- 経済・貿易
- 新エネルギー(再生可能エネルギーなどを含む分野)
- 教育
- 人材育成や能力構築(キャパシティ・ビルディング)
これらの分野は、南アフリカにとって経済構造の高度化や雇用創出、持続可能な成長に直結するテーマであり、中国との協力はその一つの選択肢になっています。
保護主義への懸念と多国間貿易体制
ラモラ氏はまた、現在の一方的な保護主義の動きが、多国間貿易体制に悪影響を与え、アフリカの持続可能な発展を脅かしていると指摘しました。
背景には、各国の通商政策の見直しや関税引き上げなど、国際貿易のルールや枠組みが揺らぐ動きがあります。発展途上国にとって、安定した多国間貿易体制は、輸出拡大や投資誘致、技術移転などの基盤となるため、その動揺は成長戦略に直接響きます。
ラモラ氏は、そのうえでグローバルサウス諸国の連携を強化し、より公平で持続可能な国際経済秩序を目指す必要性を強調しました。
日本の読者にとっての意味
今回の中国と南アフリカの会談は、単なる二国間関係のニュースにとどまらず、次のような点で日本やアジアの読者にとっても意味を持ちます。
- グローバルサウス諸国が、自らの発展モデルとパートナーを主体的に選び始めている流れがあらためて示されたこと
- 中国とアフリカの経済・エネルギー・教育協力の深化が、資源・市場・人材をめぐる国際競争の構図に影響しうること
- 一方的な保護主義と多国間貿易体制の揺らぎが、日本企業やアジア経済にも波及しうる課題であること
通勤時間のスマートフォンの画面越しに見ると、遠い地域のニュースに感じられるかもしれませんが、グローバルサウスの動きは、供給網(サプライチェーン)、エネルギー価格、成長市場の行方などを通じて、日本のビジネスや生活ともつながっています。
中国と南アフリカが掲げる「自国の国情に合った発展」と「グローバルサウスの連帯」は、これからの国際秩序を考えるうえで、一つのキーワードになっていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








