映画で旅する中国 「中国映画消費年」と特別列車ツアー
2025年4月に中国全土で始まった「中国映画消費年」キャンペーンが、映画鑑賞だけでなく「映画がきっかけの旅」まで広げる試みとして注目されています。ことし4月19日には、黒竜江省ハルビンを出発する特別列車「Yichun」が運行され、シンガポールやマレーシアなどからの観光客が映画と旅行を組み合わせたツアーを体験しました。
中国映画消費年:映画館から旅先へ
「中国映画消費年」は、ことし4月に中国全土でスタートしたキャンペーンで、人々に映画館での鑑賞を促すだけでなく、作品の世界観にちなんだ旅やイベントにも参加してもらうことを呼びかけています。
映画をきっかけにした消費や移動を生み出すことで、映画産業と観光産業の双方を活性化させようとする狙いがあるとみられます。キャンペーンの特徴として、次のような点が挙げられます。
- 中国全土を対象とした全国規模の取り組みであること
- 映画館での鑑賞に加え、映画に着想を得た旅を提案していること
ハルビン発特別列車「Yichun」と映画ツアー
ことし4月19日には、黒竜江省の省都ハルビンから特別列車「Yichun」が出発しました。この列車には、シンガポールやマレーシアなど東南アジア諸国からの観光客100人余りが乗車し、映画と旅行を組み合わせた没入型ツアーに参加しました。
ツアーの詳細は限られていますが、「映画と旅行を組み合わせた没入型ツアー」とされることから、車内や訪問先で映画の世界観を意識した演出や、作品に関連するストーリーを楽しめるような仕掛けが盛り込まれていると考えられます。
映画のタイトルを冠した列車や、映画上映と観光をセットにした旅は、参加者にとっては「スクリーンの向こう側に足を踏み入れる」体験になり、開催地にとっては新しい観光資源づくりにもつながります。
映画とツーリズムが結びつく意味
今回の特別列車ツアーには、シンガポールやマレーシアなど海外からの観光客が参加しました。映画を共通言語にすることで、言葉や文化の違いを越えた交流が生まれやすくなります。
また、黒竜江省ハルビンのように、これまで訪れる機会が限られていた地域にとっては、映画を通じて自分たちの街や風景を知ってもらうきっかけにもなります。映画の中で見た景色を実際に訪ねることは、観光客にとっても忘れにくい体験となるでしょう。
日本でも、アニメやドラマの舞台を訪ねる「聖地巡礼」が広がっていますが、映像作品への愛着が人々を旅へと動かすという点で、今回の取り組みとも通じる部分があります。
これからどこまで広がるか
「中国映画消費年」は名称からして1年を通じた取り組みとみられ、今回の特別列車はその一場面に過ぎない可能性があります。今後、次のような形で映画と観光を結びつける試みが各地で増えていくことも考えられます。
- 映画の舞台となった都市や景勝地を巡るツアー
- 映画祭と連動した観光パッケージ
- 地域の特色や産品を映画と組み合わせて紹介する企画
私たちが次に映画を見るとき、その作品の舞台を「いつか訪れてみたい場所」として意識してみると、スクリーンの見え方が少し変わるかもしれません。映画を入り口に世界各地の風景や暮らしに触れる動きは、これからも国際ニュースとして注目していきたいテーマです。
Reference(s):
All aboard the movie train: Exploring China through film and travel
cgtn.com








