国際ニュース:中国とブラジル、多国間主義と自由貿易を擁護 BRICS外相会合で協調
中国の王毅外相とブラジルのヴィエイラ外相がブラジル・リオデジャネイロで会談し、多国間主義の擁護と「いじめ」的な一方的行動の拒否で足並みをそろえました。BRICSの場で何が話し合われ、中国とブラジルはどのようなメッセージを発したのでしょうか。
中国とブラジル、多国間主義を「守る側」に
現地時間の火曜日、中国の王毅国務委員兼外相(中国共産党中央政治局委員)と、ブラジルのマウロ・ヴィエイラ外相が会談しました。王氏は、中国とブラジルは多国間主義に引き続きコミットし、一方主義や「いじめ」とも受け取られるような行動を拒否すべきだと強調しました。
王氏はまた、両国は自由貿易を擁護し、保護主義に反対し、「弱肉強食の法則」が国際社会で横行することを決して許してはならないと述べました。力の強い国がルールを一方的に決めるのではなく、各国が対等な立場でルールづくりに参加するべきだというメッセージだといえます。
BRICS外相会合の場で確認された連携
会談は、王氏がリオデジャネイロで開催されたBRICS外相・国際関係担当相会合に出席するためブラジルを訪れているタイミングで行われました。王氏はさらに、水曜日にブラジリアで予定されている第15回BRICS国家安全保障担当高官会合にも出席する見通しです。
今年のBRICS議長国を務めるブラジルについて、王氏は中国としてその職務遂行を全面的に支持すると表明しました。また、BRICS諸国間の協力を一層強化し、国際社会におけるBRICSの声をより力強いものにしていく考えを示しました。
グローバルサウスの「正当な権益」を守る
王氏は、いわゆるグローバルサウスと呼ばれる国々の正当な権利と利益を守ることの重要性も強調しました。BRICSを含む国々が連携することで、国際経済や安全保障のルールづくりにおいて、よりバランスの取れた声を反映させたいという狙いがうかがえます。
多国間主義や自由貿易の枠組みが揺らぎ、保護主義的な政策や一方的な制裁措置が議論を呼ぶ中で、こうした発言は「既存の国際秩序をどう守り、どうアップデートしていくのか」という問いとも結びついています。
ブラジル側も連携強化に前向き
ブラジルのヴィエイラ外相は、中国との間で高いレベルの緊密な交流を維持し、経済・貿易、宇宙、科学技術、保健などの分野で実務的な協力を拡大していく用意があると表明しました。
世界の情勢についてヴィエイラ氏は、国際環境は複雑な要因に満ちており、多国間主義と自由貿易が深刻な攻撃にさらされていると指摘。そのうえで、ブラジルと中国、さらに他のBRICS各国が団結と調整を強め、地球規模の課題に共同で取り組むことが重要だと訴えました。
日本からどう見るか:多国間主義をめぐる静かなせめぎ合い
今回の中国・ブラジルのメッセージは、日本にとっても無関係ではありません。多国間主義と自由貿易の行方は、日本経済や企業活動、そして市民生活にも直接影響するテーマだからです。
ポイントは次のように整理できます。
- 多国間主義を守るのか、一方的行動を容認するのかという価値観の対立
- 自由貿易と保護主義のせめぎ合いの中で、どの国の声がルール形成に反映されるのか
- BRICSやグローバルサウスの存在感が高まる中で、国際秩序がどのように変化していくのか
日本の読者にとっては、中国やブラジルを含む動きを「遠い話」として眺めるのではなく、自国の通商政策や国際協力のあり方を考える材料として捉えることができそうです。
この記事のポイントまとめ
- 中国の王毅外相とブラジルのヴィエイラ外相がリオデジャネイロで会談し、多国間主義の擁護と一方主義・「いじめ」的行動の拒否で一致
- 王氏は自由貿易の維持と保護主義への反対、「弱肉強食」の国際秩序は許さないと強調
- 会談はBRICS外相会合に合わせて行われ、中国は議長国ブラジルを全面的に支持し、グローバルサウスの正当な権益を守る姿勢を示した
- ブラジル側も中国との経済・宇宙・科学技術・保健分野の協力拡大に前向きで、BRICS内の団結強化を呼びかけた
多国間主義と自由貿易をめぐる議論は、今後もしばらく国際ニュースの重要なテーマであり続けそうです。
Reference(s):
Wang Yi: China, Brazil should defend multilateralism, reject bullying
cgtn.com








