中国外交部、新たな豪政権との関係発展に意欲
オーストラリアのアルバニージー首相率いる労働党が連邦選挙で2期目の政権を確保したことを受け、中国外交部が新政権との関係発展に前向きな姿勢を示しました。中国とオーストラリアの関係は、インド太平洋の秩序にも影響する重要なテーマです。
豪総選挙で労働党が2期目続投
12月6日(土)に行われたオーストラリア連邦選挙で、アンソニー・アルバニージー首相が率いる中道左派の労働党が、2期目の政権を獲得したと報じられています。
この結果を受け、中国外交部は新政権との関係をどのように築いていくのか、早くも姿勢を示しました。
中国外交部が祝意と協力の意向を表明
中国外交部の報道官は6日、声明を通じてアルバニージー首相と労働党に祝意を表しました。その上で、中国はアルバニージー首相の指導する新しいオーストラリア政府と協力し、二国間関係を発展させる用意があると述べました。
報道官は、両国の指導者の間で得られた重要なコンセンサスを、今後の関係発展における基本的な指針とするべきだと強調しています。目指すのは、より成熟し、安定し、実りあるかたちでの中国とオーストラリアの包括的戦略的パートナーシップの構築であり、その恩恵を両国と両国の人々にもたらすことだとしています。
さらに、両国が地域と世界の平和と安定の促進に、前向きな貢献を行うよう呼びかけました。中国側が、二国間関係を越えた広い視野から、協力の枠組みを位置づけていることがうかがえます。
包括的戦略的パートナーシップとは
中国とオーストラリアの関係は、すでに包括的戦略的パートナーシップと位置づけられています。これは、単なる貿易関係にとどまらず、政治対話、安全保障、気候変動、教育や観光など、多分野で協力を進める枠組みを指します。
中国外交部が「より成熟し、安定し、実りある」関係という表現を強調した背景には、次のような狙いがあると考えられます。
- 政策の継続性を重視し、二国間の対話を途切れさせないこと
- 経済や安全保障をめぐる意見の違いを管理し、関係の不安定化を避けること
- 協力できる分野では、具体的な成果を積み上げていくこと
地域の平和と安定にどうつながるか
今回の声明で注目されるのは、中国が中国とオーストラリアの二国間関係だけでなく、地域と世界の平和と安定への貢献も強調した点です。
オーストラリアはインド太平洋地域の中核的な国の一つであり、中国との関係は、地域秩序や安全保障の議論とも密接につながっています。両国が対話と協力を重ねることで、緊張を高めるのではなく、不安定要因を管理しようとするメッセージにも読み取れます。
日本への影響と読み解き方
日本にとっても、中国とオーストラリアの関係の行方は無関係ではありません。資源、経済、安全保障など、さまざまな面で影響が及びます。
- 資源・エネルギー市場への波及:豪州は日本にとって重要な資源供給国であり、中国との関係の安定は、価格や供給の見通しにも間接的な影響を与えます。
- 地域秩序をめぐる対話:主要国同士が対話と協力のチャンネルを維持することは、予測可能性を高め、日本の外交戦略にも余地を与えます。
- 多国間の課題への対応:気候変動や経済安全保障など、単独では解決できない課題に、日中豪を含む多くの国と地域が連携する余地が広がります。
今回の中国外交部のメッセージは、日本から見ると、豪州の新政権のもとで、中国が二国間関係の安定化にどこまで踏み込むかを測る一つのシグナルとも言えます。今後、具体的な対話や協力プロジェクトがどのように進むのかを、継続的に追う必要があります。
これから何に注目すべきか
アルバニージー首相率いる新しいオーストラリア政府と中国が、実際にどの分野から関係強化に動くのかは、今後の重要な焦点です。短期的には次のような点が注目されます。
- 首脳会談や外相会談など、高官レベルの対話の頻度と内容
- 経済・投資・貿易など、具体的な協力分野の合意や見直し
- 地域の安全保障や多国間枠組みをめぐる発言や協調の度合い
日々のニュースの背景に、中国とオーストラリアの関係というレイヤーを一つ加えて見ていくと、国際ニュースの読み解き方が少し立体的になっていきます。
Reference(s):
MOFA: China to work with new Australian government to develop ties
cgtn.com








