中国の減量トレンドが外食市場を動かす 広がるウエイトロス経済 video poster
中国での減量トレンドが、政府の健康政策と連動しながら外食市場を大きく動かしています。今年の中国の両会(Two Sessions)で打ち出された体重管理支援策は、「ウエイトロス経済」を後押しし、サラダや穀物ボウルなど健康志向メニューの人気を高めています。
中国で広がる体重管理ブーム
これまで中国での体重管理は、個人がひとりで抱え込みがちな課題とされてきました。しかし今、政府が伴走役として支援に乗り出しています。今年の中国の両会(Two Sessions)の記者会見で、国家衛生健康委員会トップのレイ・ハイチャオ(Lei Haichao)氏は、医療・衛生機関に体重管理クリニックを増設する方針を明らかにしました。
これらのクリニックでは、人びとが安全に減量し、より健康的な生活スタイルへと移行できるよう後押しすることがねらいとされています。体重を落とすことだけでなく、生活習慣そのものを見直す窓口としての役割も期待されています。
拡大するウエイトロス経済と消費構造の変化
レイ氏の発表は、中国で広がるウエイトロス経済に追い風となりました。体重管理や健康志向のサービス・商品をめぐる市場は、新たな経済エンジンとして消費構造を作り替える存在になるとみられています。
これまでの消費が、モノや娯楽に偏りがちだったとすれば、今後は健康やウェルビーイング(心身の良好な状態)に関連する支出が、日常的な選択肢としてより重みを増していきます。減量を目的とした商品やサービスだけでなく、その周辺にある食事、運動、ライフスタイル全般がひとつの市場として立ち上がりつつあると言えるでしょう。
外食市場を動かすヘルシーメニューの波
こうした減量トレンドは、外食産業にもはっきりとした影響を与えています。健康志向の高まりとともに、ヘルシーな料理や飲み物へのニーズが一段と高まっているのです。
人気を集めている代表的なメニューとして、次のようなものが挙げられています。
- 野菜を中心としたサラダ
- 雑穀や穀物を組み合わせたグレインボウル(穀物ボウル)
- 比較的カロリーを抑えやすいとされるそば(そば麺)
これらのメニューは、一度試して終わりではなく、何度も繰り返し注文される「定番」となりつつあるとされています。外食でありながらも、体重管理を意識した選択がしやすいラインナップが整ってきていることがうかがえます。
健康志向の外食が支持される理由
健康志向の外食が支持されている背景には、体重管理を単なる我慢や制限ではなく、生活全体を見直すプロセスととらえる発想の広がりがあります。仕事や家事、学業で忙しい中でも、外食や中食の場でヘルシーな選択肢があれば、無理なく減量と日常生活を両立しやすくなります。
政府が体重管理クリニックの拡充を打ち出したことは、医療や保健の領域だけでなく、日々の食卓の選択にも影響を与える可能性があります。健康を支える相談窓口が増えることで、人びとが食生活に関する情報にアクセスしやすくなり、外食時の行動にも変化が生まれていくと考えられます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の中国の動きは、国の健康政策が消費や外食市場にどのようにつながるのかを示すひとつのケースとして捉えることができます。日本の読者にとっても、次のような視点は共有しやすいでしょう。
- 体重管理は「個人の問題」から、医療・保健のネットワークが支える社会的なテーマへと広がりつつあること
- ウエイトロス経済が、新しい消費の方向性として注目されていること
- 外食産業が、サラダや穀物ボウル、そばなど健康志向のメニューを通じて、この流れに応えていること
体重や健康をめぐる価値観は、国や地域を超えて変化しています。中国の減量トレンドと外食市場の変化は、自分自身の食の選び方や、これからの都市生活のあり方を考え直すヒントにもなりそうです。
Reference(s):
Time to move! China's weight-loss trends drive foodservice market
cgtn.com








