飛び込みW杯スーパー・ファイナルでChen Yuxi&Wang Zongyuanが金 新方式を解説
北京で開催されたWorld Aquatics Diving World Cup Super Final(世界水泳 飛び込みワールドカップ・スーパー・ファイナル)で、中国のオリンピック王者Chen Yuxi(チェン・ユウシー)とWang Zongyuan(ワン・ゾンユエン)が、新しい1対1方式のもとで最初の個人金メダルを手にしました。本記事では、この国際ニュースのポイントと、新フォーマットが選手にも観客にも何をもたらすのかを解説します。
新しい1対1フォーマットとは
今回の飛び込みワールドカップでは、個人種目に新しい対戦形式が導入されました。従来のように全員が順番に演技するだけでなく、ランキングに基づいて選手同士がペアになり、1対1で勝ち抜きを争います。
- 各個人種目の上位12人がシードされ、順位に応じてペアを組む
- 各選手は自分で3本の演技(ダイブ)を選び、その合計得点で同じペアの相手と勝負
- 得点の低い選手がその場で敗退
- 勝ち残った6人が準決勝に進み、3人ずつ2グループに分かれる
- 各グループの上位2人が決勝へ進出
- 決勝では通常の順番とリズムに戻り、5本の演技でメダルが決まる
短時間で何度もジャンプを繰り返すため、技術だけでなく、集中力や体力の持久力も試される形式と言えます。
女子10メートル高飛び込み Chen Yuxiが安定感で頂点に
女子10メートル高飛び込みでは、トップシードのChen Yuxiが予選と準決勝で合計432.15点をマークし、安定した出来で決勝に進みました。同じく中国のQuan Hongchan(クアン・ホンチャン)は、難度の高い207Cの演技で57.75点にとどまる場面があり、決勝進出時点の合計は399.25点でした。
決勝では、Chenが5本すべてを大きなミスなくまとめ、431.25点で金メダルを獲得しました。Quanは6243Dと207Cの演技で小さなミスが出てしまい、409.80点で2位に。メキシコのAlejandra Estudillo Torresが332.70点で3位となり、表彰台を締めくくりました。
女子10メートル決勝 上位3人の結果
- 1位 Chen Yuxi(中国): 431.25点
- 2位 Quan Hongchan(中国): 409.80点
- 3位 Alejandra Estudillo Torres(メキシコ): 332.70点
2日間で3種目に挑戦 Chenが語った「大きなチャレンジ」
Chenは、今回の大会で10メートルシンクロ、混合団体、個人10メートルの3種目にわたり、わずか2日間で「3つの大きな戦い」をこなしました。試合後には「このような形で戦うのは初めてで、最後には頭がクラクラするように感じた」と振り返り、新たな競技形式への適応と、短時間で心身を整える難しさが大きな学びになったと語りました。
新フォーマットでは、準備から本番までのサイクルが従来よりも速く回り続けます。その中で最高レベルの演技を繰り返すことは、トップアスリートにとっても大きな負荷であり、それを乗り越える経験は、今後の大舞台に向けた重要なステップになりそうです。
銀メダルのQuan 成長期との付き合い方を模索
銀メダルとなったQuan Hongchanは、自身の成長期と向き合いながらの挑戦だったと明かしています。「個人種目の全体の時間は、1対1、準決勝、決勝を合わせても1時間に満たなかった」としたうえで、「終盤はプラットフォームに上がるのもやっとというくらい、少しエネルギーが足りないと感じた」と語りました。
それでもQuanは、厳しいトレーニングを続けてきた自分へのご褒美として銀メダルを受け止めています。「背が伸び、体重も変化する中で、そのバランスを学んでいる途中」とするコメントからは、若いトップアスリートが身体の変化と技の難度の両立に取り組んでいる様子がうかがえます。
男子個人でもWang Zongyuanが金 新フォーマットが映す総合力
同じ大会では、男子個人種目でもオリンピック王者のWang Zongyuanが金メダルを獲得し、新しい1対1方式のもとで、最初の2つの個人金メダルをChenとともに手にしました。この結果は、難度の高い技に加え、短時間で何度も高い集中力を維持する総合力が求められていることを示しています。
1対1の勝ち抜き戦では、わずかなミスが即座に敗退につながる可能性があります。その中で結果を残したことは、技術面だけでなく、プレッシャーへの適応力やメンタルの強さも評価されたと見ることができます。
なぜこのニュースが気になるのか
今回のフォーマットは、見る側にとっても分かりやすいのが特徴です。1対1の直接対決でその場ごとに勝者と敗者が決まるため、どのダイブにもはっきりとした意味と緊張感が生まれます。
また、試合全体が1時間以内に収まる構成は、スマートフォンでスポーツを楽しむ視聴スタイルとも相性が良さそうです。一つ一つのダイブが勝敗に直結する構図は、ハイライト動画やSNSで共有される場面も増やしそうです。
競技のルールやフォーマットは一見地味な変更に見えますが、選手の戦略や心理、そして観客の見方を大きく変えることがあります。飛び込みの国際大会が今後、このような形式をどのように取り入れていくのかにも注目したいところです。
Reference(s):
Chen Yuxi, Wang Zongyuan win golds at Diving World Cup Super Final
cgtn.com








