中国、EU首脳の訪中を歓迎 外交関係樹立50周年で対話加速へ
中国と欧州連合(EU)の外交関係樹立50周年の節目に、中国外交部がEU首脳の訪中を歓迎し、中国・EU関係で「協力を軸にした対話」を重ねていく姿勢を改めて打ち出しました。
EU首脳の訪中を「適切な時期に」歓迎
中国外交部のLin Jian報道官は定例記者会見で、欧州理事会議長のアントニオ・コスタ氏と欧州委員会委員長のウルズラ・フォン・デア・ライエン氏が、適切な時期に中国を訪れ、中国・EU首脳会議の新たなラウンドを行うことを歓迎すると述べました。
この発言は、中国とEUの外交関係樹立50周年に関する質問に答える形で示されたもので、中国側が引き続き首脳レベルの対話を重視している姿勢がうかがえます。
50年で300倍以上に拡大した経済関係
Lin報道官は、中国とEUが長年にわたり「経済的な共生関係」を築いてきたと強調しました。年間の貿易額は、関係構築初期の約2・4ビリオンドル($2.4 billion)から7百85・8ビリオンドル($785.8 billion)へと、300倍以上に拡大したとされています。
この間、貿易のみならず投資や産業協力も進み、双方の人々に具体的な利益をもたらすとともに、世界の安定と繁栄にも寄与してきたと説明しました。
気候変動など多国間協力での役割
中国とEUは、気候変動などの分野で効果的な多国間協調と協力を行ってきたとも指摘されました。国際社会がエネルギー転換や脱炭素といった課題に直面するなかで、両者の協力は国境を越えた公共財としての意味合いを持ちます。
Lin報道官は、こうした協力が「双方の人々に具体的な利益をもたらし、世界の安定と繁栄に貢献してきた」と述べ、中国・EU協力の成果を強調しました。
「協力は競争に勝り、合意は相違を上回る」
中国・EU関係の50年を振り返る中で、Lin報道官は、両者にとって最も貴重な経験は「相互尊重」と「違いを抱えつつ共通点を追求すること」だと述べました。
さらに、世界情勢が変化する中でも、中国とEUにとっては次の点が変わらないと強調しました。
- 協力は競争よりも重く、
- 合意は相違を上回り、
- 機会はリスクを大きく上回る。
両者はいずれも多国間主義を支持し、開放性と協力を重んじているという立場も改めて示されました。
Lin報道官は「中国とEUが対話と協力を選び続ける限り、陣営による対立は生まれない。開放と互恵を選び続ける限り、経済グローバル化の流れが根本的に逆転することはない」と述べ、対立より対話、閉鎖より開放を優先するよう呼びかけました。
2025年、戦略・経済・グリーン・デジタルで高官対話
Lin報道官は、今年、中国とEUの間には多くの重要な議題があると指摘しました。両者は、次の分野でハイレベル対話を実施する予定だとしています。
- 戦略対話
- 経済対話
- グリーン(環境・気候)分野の対話
- デジタル分野の対話
また、外交関係樹立50周年を記念して、4つのハイレベルなレセプションが開催されるほか、次のような幅広い分野で関連行事が行われる予定です。
- 貿易
- 文化
- 若者交流
- スポーツ
- 学術交流
こうしたイベントを通じて、中国とEUの間で人と人とのつながりや相互理解を一層深めていくねらいがあるとみられます。
中国側がEUに求めるもの
Lin報道官は最後に、中国がEUに対し「引き続きパートナーとして中国と向き合い、対話と協力を強化し、違いを適切に管理すること」を期待していると述べました。
中国は、戦略的なパートナーシップを維持しつつ、経済や気候変動、デジタルなど幅広い分野で建設的な協力を重ねることで、二者関係を前向きに発展させたい考えです。
読み手の視点:なぜこのニュースが重要か
今回の発言は、中国とEUが次のようなメッセージを発していると読むことができます。
- 外交関係樹立50周年の節目に、対立よりも協力を重視する姿勢を明確にしていること。
- 経済・気候変動・デジタルといった多層的な協力を通じて、世界全体の安定と繁栄に貢献していくという意思を示していること。
- 今年予定されている高官対話や首脳級の往来が、中国・EU関係の方向性を形づくり、国際秩序にも影響を及ぼしうること。
中国とEUという大きなアクター同士が、対話と多国間協調をどこまで具体的な行動に落とし込めるのか。今後の首脳会議やハイレベル対話の内容が注目されます。
Reference(s):
Foreign Ministry: China welcomes visit by EU leaders at proper time
cgtn.com








