習主席がメルツ独首相に祝電 中国・ドイツ関係は新局面へ
2025年5月にドイツで新たに誕生したフリードリヒ・メルツ首相に対し、中国の習近平国家主席と李強首相が相次いで祝電を送りました。両首脳のメッセージから、中国とドイツ、さらに中国・EU関係の今後の方向性が見えてきます。
習近平国家主席、メルツ新首相に祝電
5月6日にドイツでフリードリヒ・メルツ氏が連邦首相に選出されたことを受け、中国の習近平国家主席は祝賀メッセージを送りました。習主席は、両国が外交関係を樹立してから53年間、互いに尊重し、信頼し、平等に接してきたと評価しました。
さらに習主席は、中国とドイツが「オールラウンドな戦略的パートナー」であり、互恵・ウィンウィンの協力を積み重ねてきたことで、共に成長し、支え合う良きパートナーとなったと強調しました。こうした高いレベルの協力が、両国関係を安定的かつ健全に発展させてきたと述べています。
現在の国際社会について習主席は、一方的な行動や保護主義の逆風が強まる一方で、平和・発展・協力・ウィンウィンという方向性は人類共通の進むべき道であり、時代の止められない潮流だと指摘しました。
そのうえで、中国とドイツは世界第2位と第3位の経済大国として、また大きな国際的影響力を持つ国として、歴史の流れに沿い、公平と正義を守りながら、交流と相互学習を深め、連帯と協力を強化していくべきだと述べました。
習主席は、両国が共に「嵐や荒波」を乗り越え、自国民の幸福を高めるとともに、公正で秩序ある多極的な世界と包摂的な経済グローバル化の推進に貢献することへの期待を示しました。
「新たな一章を開きたい」中国・ドイツ関係への期待
習主席は、自身が中国とドイツの関係発展を重視していると強調し、メルツ首相とともに、国交樹立時の原点を忘れず、政治的な相互信頼を強め、交流と協力を一層深めていきたいと述べました。
また、両国の「オールラウンドな戦略的パートナーシップ」の新たな一章を開くことで、中国と欧州連合(EU)との協力を正しい方向へ導き、世界の平和と安定、繁栄を共に促進したいとする考えを示しました。
李強首相も祝電 「平等と互恵が最も際立つ特徴」
同じ日に、中国の李強首相もメルツ首相に祝賀メッセージを送りました。李首相は、中国とドイツがオールラウンドな戦略的パートナーとして、多様な分野での実務的な協力を進めてきた結果、顕著な成果が生まれており、今後も幅広い可能性があると述べました。
李首相は、平等、互恵、協力、ウィンウィンという原則こそが、両国が選び取ってきた歴史的な選択であり、中国・ドイツ関係を特徴づける最も際立った点だと位置づけました。こうした関係は、両国が大切に育み、受け継ぎ、さらに発展させていくべきだと呼びかけました。
さらに李首相は、メルツ首相との間に良好な仕事上の関係を築き、交流を深めながら発展をともに促し、相互理解を高めて共通認識を広げていきたいとの意向を示しました。そのうえで、中国・ドイツのオールラウンドな戦略的パートナーシップの中身を一層豊かにし、中国・ドイツ、そして中国・EUの協力を正しい方向に導いていきたいと述べています。
国際ニュースとして見る中国・ドイツ関係の意味
今回の祝電には、単なる儀礼を超えたメッセージが読み取れます。習主席と李首相はいずれも、中国とドイツが世界の中で重要な位置を占める国であり、多極化が進む国際秩序や経済グローバル化の行方を左右しうる存在だと位置づけています。
とくに次の3点は、これからの中国・ドイツ関係、中国・EU関係を考えるうえで、注目しておきたいポイントです。
- 長期的な関係の継続性:国交樹立から53年という時間の積み重ねを前提に、今後も安定的な協力を続けていく姿勢が強調されています。
- 「ウィンウィン」へのこだわり:双方が利益を得る関係を重視することで、経済や産業の協力を広げていく土台づくりが意識されています。
- 多極化と包摂的なグローバル化:一方的な保護主義ではなく、公平で包摂的な国際経済の枠組みを共に模索していくという方向性が示されています。
これからを考えるための視点
メルツ首相の就任を機に、中国とドイツの関係は新たな段階に入ります。今後を見ていくうえで、次のような視点が手がかりになりそうです。
- 政治的な対話や首脳間の信頼づくりが、どこまで進むのか。
- 経済協力や技術分野での連携が、実際のプロジェクトや制度づくりとしてどのように具体化するのか。
- 中国・ドイツの協力が、中国・EU全体の関係安定にどの程度つながっていくのか。
多極化が進む2025年の国際社会において、中国とドイツがどのようなパートナーシップを築くのか。その行方は、ヨーロッパとアジアをつなぐ国際ニュースとして、今後も注目していく価値がありそうです。
Reference(s):
President Xi congratulates Merz on election as German chancellor
cgtn.com








