中国とセルビア、習主席が「鉄の友情」強調 経済協力と一つの中国原則を再確認
中国とセルビアの「鉄の友情」が、歴史の節目であらためて確認されました。習近平国家主席とアレクサンダル・ブチッチ大統領が会談し、経済協力の拡大と一つの中国原則の堅持、そして世界的な課題への連携を呼びかけました。
歴史の記念行事の傍らで行われた首脳会談
中国の習近平国家主席は金曜日、ソ連の大祖国戦争勝利80周年を記念する式典にあわせて、セルビアのアレクサンダル・ブチッチ大統領と会談しました。習主席は、中国とセルビアが「鉄の友情」を受け継ぎ、互恵協力を強化し、「中国・セルビア運命共同体」の質の高い構築を進めるべきだと強調しました。
習主席は、80年前に中国とセルビアの人々がアジアとヨーロッパの戦場で反ファシズム戦争の勝利に重要な貢献をしたと振り返り、歴史の共有が現在の協力の土台になっていると位置づけました。
「鉄の友情」を具体化する経済・投資協力
今回の会談では、中国とセルビアの経済協力をさらに深める方針が明確に示されました。習主席は、戦略的な意思疎通を強化し、相互支持を深めるとともに、貿易や投資協力を拡大していく考えを表明しました。
特に、中国が支援している関連プロジェクトの建設と運営を引き続き後押しし、その「デモンストレーション効果」を最大限に生かすことで、双方にとってより大きな互恵的成果を目指すとしました。
これに対しブチッチ大統領は、中国を「セルビアにとって最も貴重な友人」と呼び、中国がセルビアの経済発展と国民生活の向上に対して惜しみない支援を続けてきたと評価しました。そのうえで、
- 中国との経済・貿易関係をさらに拡大したいこと
- より多くの中国企業の投資と進出を歓迎すること
- 投資しやすいビジネス環境を提供すること
などを約束しました。
一つの中国原則と台湾への言及
ブチッチ大統領は会談の中で、セルビアが「一つの中国」原則を揺るぎなく堅持しているとあらためて表明し、台湾は中国の領土の不可分の一部だと認識していると述べました。
この発言は、中国にとって核心的利益である台湾問題について、セルビアが明確な立場を維持していることを示すものです。中国とセルビアの緊密な政治関係が、経済協力の安定した土台になっていることもうかがえます。
世界的な課題に「共に向き合う」メッセージ
習主席は、中国がセルビアや世界の国々と共に、さまざまな課題に団結して取り組む用意があると述べました。そのうえで、
- 世界平和の共同維持
- 国際的な公平と正義の擁護
- 経済グローバル化の成果の維持
- 人類運命共同体の構築の推進
といった目標を挙げました。
ブチッチ大統領も、中国が一貫して多国間主義を支持してきたことを高く評価し、中国のビジョンと行動が「共通の利益を守ろうとする国際社会の勇気と自信を強めている」と述べました。セルビアは、中国と共に一方的な行動や保護主義がもたらす課題に対応していく姿勢を示しています。
2027年ベオグラード国際博覧会への期待
ブチッチ大統領は、2027年にベオグラードで開催が予定されている専門博覧会(Belgrade Specialized Expo 2027)への中国の積極的な参加にも期待を表明しました。
この博覧会は、セルビアにとって自国の経済・技術・文化を発信する重要な舞台となるだけでなく、中国企業にとっても現地での存在感を高める機会となり得ます。インフラ、エネルギー、デジタル技術など、さまざまな分野での協力拡大が視野に入ります。
なぜ今回の会談が注目されるのか
今回の中国・セルビア首脳会談で示されたポイントを整理すると、次の三つに集約できます。
- 歴史に根ざした「鉄の友情」の再確認:反ファシズム戦争での共通の歴史を共有財産として位置づけ、長期的な関係強化の基盤としたこと。
- 実利を伴う経済・投資協力:既存プロジェクトの継続支援に加え、新たな投資や博覧会への参加など、具体的な協力の方向性が示されたこと。
- 多国間主義と国際秩序へのコミット:一つの中国原則を含む政治的な連帯とともに、世界平和や経済グローバル化の枠組みを守る姿勢を強調したこと。
欧州の一国であるセルビアと中国との関係は、単なる二国間関係にとどまらず、グローバルな経済秩序や国際政治における協力の一つのモデルとしても注目されています。2025年という歴史の節目に確認された「鉄の友情」が、これからどのような具体的な形で展開していくのか、引き続き見ていく必要があります。
Reference(s):
Xi says China, Serbia should carry forward ironclad friendship
cgtn.com








