Huawei、HarmonyOS搭載ノートPCを発表 中国PC市場に新たな選択肢
中国の通信機器大手Huaweiが、WindowsやmacOS、Linuxのいずれも搭載しない新しいノートPCを発表しました。自社開発の基本ソフト「HarmonyOS」を採用し、中国のPC市場における新たな選択肢として注目されています。
この記事のポイント
- HuaweiがHarmonyOS搭載ノートPCを発表し、PC向けOS市場に新たなプレーヤーが登場
- デザインはMateBook X Proに近く、重さは約970グラムの軽量モデル
- 米インテル製ではなく、自社開発チップ「Kirin X90」を採用し、動作はおおむねスムーズと報告されている
WindowsでもMacでもLinuxでもないPC
今回のノートPC最大の特徴は、OSとしてHuawei独自のHarmonyOSを搭載している点です。これまでHarmonyOSは、同社のスマートフォンやIoT機器向けに使われてきました。IoTとは、インターネットとつながる家電やセンサーなどの機器を指す言葉です。
これまでPC向けOSといえば、多くのユーザーがWindowsかmacOS、あるいはLinuxを思い浮かべる状況でした。そこに、別系統のOSを搭載したノートPCが加わることで、中国を中心にPC環境の選択肢が増える可能性があります。
MateBook X Proを思わせる筐体と軽さ
外観は、これまでHuaweiのフラッグシップ機として展開されてきたMateBook X Proに近いデザインだとされています。薄型で軽量なボディはそのままに、今回のモデルは重量が約970グラムとされており、1キロを切る携帯性の高さが特徴です。
通勤や出張などでノートPCを持ち運ぶことが多いユーザーにとって、軽さは生産性に直結します。既存のMateBookシリーズで評価されてきた携帯性を維持しながら、中身を大きく刷新した構成になっています。
新チップ「Kirin X90」を搭載
プロセッサには、Huawei独自のKirin X90が採用されています。SNSに投稿されたターミナル画面の映像によると、このチップはこれまでのHuawei製品には登場していない新型で、最大動作周波数は約2ギガヘルツと示されています。
数値だけを見れば、現在市場に出回っているハイエンド向けプロセッサと比べると控えめな性能です。一方で、このノートPCでは、従来のMateBook X Proで使われていた米インテル製CPUから、自社製チップへと切り替わっています。インテルがHuaweiへの供給を後に停止したとされる中で、自前のプロセッサを搭載した新モデルの登場は、サプライチェーンのリスク分散という意味でも象徴的だといえます。
実際の動作はどうか
性能面をめぐっては、SNSに投稿された複数の動画が注目を集めています。映像では、大きなファイルをいくつも同時に開閉するなどの操作を行っても、HarmonyOSが比較的スムーズに動作している様子が伝えられています。
ベンチマークスコアのような詳細な検証結果は明らかになっていませんが、少なくとも日常的な作業レベルでは、OSとチップの組み合わせが一定の最適化を受けている可能性がうかがえます。
中国テック産業にとっての意味
今回のHarmonyOS搭載ノートPCは、中国のテック産業にとって、いくつかの意味を持ちそうです。
- OSからチップまで自社技術で構成したPCプラットフォームの登場
- 特定企業への依存を減らし、サプライチェーンの柔軟性を高める試み
- スマートフォンとPCをまたぐHarmonyOSエコシステム拡大への布石
PC分野で複数のOSが並存する状態は、開発者や企業にとっては負担になる側面もありますが、一方で、多様な選択肢が競争を促し、新しいユーザー体験を生む可能性もあります。中国本土でHarmonyOS搭載機が増えれば、アプリやサービスの対応をめぐる議論も一段と活発になりそうです。
日本や世界のユーザーはどう見るか
現時点で、このHarmonyOS搭載ノートPCが日本市場でどのように展開されるかは不透明です。それでも、中国発の新しいPCプラットフォームの動きは、日本のユーザーや企業にとっても無関係ではありません。
例えば、今後ビジネスパートナーや海外拠点でHarmonyOS搭載端末が使われる場面が増えれば、ウェブサービスや業務システムを複数の環境で問題なく動かすことが、これまで以上に重要になる可能性があります。
ここ数年、生成AIやクラウドサービスの普及が進む中で、PCそのものよりも「どのサービスにどうアクセスするか」が重視される傾向が強まっています。そうした流れの中で、新しいOSを搭載したノートPCがどこまで存在感を示すのか、今後の動向が注目されます。
Reference(s):
cgtn.com







