北京ハイテク博覧会開幕 1200の技術が示す国際イノベーションの今
北京発の国際ニュースです。第27回中国北京国際ハイテク博覧会が北京で開幕しました。約5万平方メートルの会場に、世界各地から集まった企業や機関が、1200件を超える最新の科学技術イノベーションを披露しています。
第27回中国北京国際ハイテク博覧会とは
2025年の第27回中国北京国際ハイテク博覧会は、4日間の日程で開催され、テーマは英語で Science and Technology for a Better Future と掲げられています。国内外から800を超える企業や研究機関が参加し、科学技術がもたらすより良い未来をテーマに、成果を競い合っています。
会場面積は約5万平方メートル。情報技術からカーボンニュートラル、デジタル経済まで、幅広い分野の展示が一つの場所に集まること自体が、このイベントの特徴と言えます。
6つの展示エリアで見るハイテクの現在地
今回のハイテク博覧会では、展示が次の6つのエリアに分けられています。
- 情報技術
- インテリジェント製造
- 医療・ヘルスケア
- カーボンニュートラル関連技術
- デジタル経済
- 地域イノベーション
情報技術やデジタル経済、インテリジェント製造、カーボンニュートラルといった分野が同じ会場に並ぶことで、データ活用から省エネ、生産現場、医療までを横断した議論や協力の可能性を探りやすくなっています。どの分野がどのように結びついていくのかを俯瞰できる場でもあります。
投資と貿易の商談も活発に
会期中には、投資・貿易フェアも併催されています。世界各地の企業から集まった数百人規模の代表が参加し、インテリジェント製造やグリーンエネルギーなどのプロジェクトについて協議し、合意文書の署名も行われています。
出展者の一人である胡芳氏は、博覧会を通じた市場開拓への期待を次のように語っています。発展した国や東アジアでの国際市場を広げたいとしたうえで、この博覧会が多くの海外企業とつながり、協力関係を築くきっかけになっていると述べています。
世界の企業が一堂に会する場は、新しい製品や技術を見せるだけでなく、共同開発や業務提携など、次の一手を探る交渉の場にもなっています。日本を含むアジア各地の企業にとっても、こうした国際イベントでの情報収集とネットワークづくりが、競争力の鍵になりつつあります。
知的財産サービスの専用エリアを初設置
今回の博覧会では初めて、知的財産サービスに特化した専用エリアが設けられました。特許や商標、著作権など、イノベーションを守る仕組みに関する専門的で市場志向のサービスを、企業や研究機関に提供することがねらいとされています。
研究開発型の企業にとって、技術そのものだけでなく、その権利をどう守り、どのようにビジネスにつなげるかが重要になっています。開発段階から輸出やライセンス契約までを視野に入れると、知的財産の戦略は国際展開の成否を左右するテーマと言えるでしょう。
投資指針と信頼感をどうつくるか
博覧会の運営側である中国国際貿易促進委員会北京市分会の国際展示部を率いるアン・ヨンジュン氏は、今回の場のねらいを次のように説明しています。展示やプロモーション、商談、政策発表などを通じて、多国籍企業に対して分かりやすい投資指針を示し、投資家の信頼感を高め、政府と企業の定期的な対話のプラットフォームを築くことを目指しているとしています。
技術展示と政策情報、ビジネスマッチングを一体で提供するスタイルは、投資環境を分かりやすく示したい側と、リスクと機会を見極めたい企業側の双方にとってメリットがあります。ハイテク産業の集積地にとって、信頼できる対話の場をどれだけ継続的に用意できるかが問われているとも言えます。
日本の読者が押さえておきたいポイント
今回の北京国際ハイテク博覧会からは、次のようなポイントが見えてきます。
- 情報技術、インテリジェント製造、カーボンニュートラル、デジタル経済などが、国際ビジネスの主戦場になっていること
- 技術展示だけでなく、投資・貿易フェアや政策発表を組み合わせた場づくりが重視されていること
- 知的財産サービス専用エリアの設置に象徴されるように、技術と権利保護をセットで考える動きが強まっていること
日本企業や日本のスタートアップにとっても、こうした国際ハイテク博覧会は、自社の立ち位置や戦略を考える指標になり得ます。どの分野で協力の余地があるのか、どのようなルールや仕組みの中でビジネスが進んでいくのかを、継続的にウォッチしていくことが重要になっていきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








