中国とロシア、グローバル・ガバナンスで連携強化へ 習主席がプーチン氏と会談
ウクライナ危機や国際秩序をめぐる議論が続く中、中国の習近平国家主席がロシアのプーチン大統領とモスクワで会談し、グローバル・ガバナンスでの連携強化を呼びかけました。
モスクワのクレムリンで交わされたメッセージ
今回の会談は、ロシア国賓訪問中の習主席が、モスクワのクレムリンでプーチン大統領とお茶を交えながら行ったものです。習主席は、ソ連の大祖国戦争勝利から八十年を記念する式典に出席するため、ロシアを訪れています。
習主席はプーチン大統領に対し、中国とロシアの関係を共に舵取りし、世界のルールや仕組みづくりを意味するグローバル・ガバナンスの推進に、両国として積極的に貢献していきたいと述べました。
これに対しプーチン大統領は、習主席と緊密な戦略的コミュニケーションを保ち、二国間関係の発展に向けた戦略的な方向性を共に示していく意思を表明しました。
キーワードは多極化とグローバル・ガバナンス
動揺と変革の新しい時代認識
習主席は、世界が動揺と変革の新たな時期に入っているとの認識を示しました。その上で、中国とロシアが戦略的な一貫性を維持し、緊密に協調し続ける限り、両国の発展と復興を妨げる力はないと強調しました。
さらに、世界の多極化と経済のグローバル化という大きな流れを、いかなる力も止めることはできないとの見方も示しています。ここには、国際秩序が特定の国だけではなく、より多くの国や地域に開かれた形で再構築されるべきだという問題意識がにじみます。
公正で民主的な国際秩序を目指す姿勢
プーチン大統領もまた、両国の共通の利益を守りつつ、世界を公正で民主的、そして多極的な方向へと発展させる必要性を訴えました。両首脳は、それぞれの表現を用いながらも、既存の国際秩序をどのように更新していくかという点で、方向性を共有していることを示した形です。
ウクライナ危機と中国の安全保障観
会談では、ウクライナ危機についても意見が交わされました。習主席は、この危機への対応として、中国が掲げる安全保障の考え方をあらためて説明しました。それは、共通、総合、協力、持続可能という四つの要素を重視する安全保障の概念です。
- 共通の安全保障観: ある国だけでなく、全ての国の安全が尊重されること
- 総合的な安全保障観: 軍事だけでなく、政治や経済など幅広い要素を含めて考えること
- 協力的な安全保障観: 対立ではなく対話と協力を通じて安定を図ること
- 持続可能な安全保障観: 一時的ではなく、長期的な安定を見据えること
習主席は、全ての国の正当な安全保障上の懸念を真剣に受け止め、危機の根本原因を取り除くことが重要だと指摘しました。その上で、中国は和平に資するあらゆる努力を歓迎し、関係国すべてが受け入れられる、公正で持続的かつ拘束力のある和平合意が対話によって実現することを期待すると述べました。
プーチン大統領は、中国の立場を客観的かつ公平だと評価し、ロシアとしても前提条件を設けずに和平交渉を開始する用意があり、公正で持続的な和平合意の実現を望んでいると表明しました。
今回の会談から見える三つのポイント
- 中国とロシアは、首脳同士の緊密な対話を通じて、戦略的な連携を今後も維持していく姿勢を再確認した
- 世界の多極化とグローバル・ガバナンスの在り方について、両国が共に影響力を発揮していく方針を明確にした
- ウクライナ危機について、中国は対話を通じた政治的解決と新しい安全保障観を示し、ロシアは条件を付けない和平交渉への意欲を示した
ウクライナ危機の行方と国際秩序の変化が注目される中で、中国とロシアがどのような形でグローバル・ガバナンスに関与し、具体的な和平の枠組みづくりに関わっていくのか。今後の国際会議や首脳外交の場で、両国の動きを追うことが、国際ニュースを理解するうえで一つの重要な視点になりそうです。
Reference(s):
President Xi calls for contributing to global governance with Russia
cgtn.com








