習近平主席の発言から読む:中国・CELAC協力のいま
中国の習近平国家主席がこれまでに示してきた、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の協力に関するキーメッセージを整理し、第4回中国・CELACフォーラム閣僚会合を前に振り返ります。
中国・CELAC協力とは何か
中国ニュース、国際ニュースを日本語で追う読者にとって、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の関係は少し距離を感じるテーマかもしれません。
習近平国家主席はここ数年、中国とラテンアメリカおよびカリブ海地域の友情と協力について、幅広いメッセージを発してきました。その重要な舞台のひとつが、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体(CELAC)との協力枠組みです。
CELACは、英語でCommunity of Latin American and Caribbean Statesと呼ばれる地域機構で、中国との対話の場として「中国・CELACフォーラム」が設けられています。
2014年ブラジルで示された「共同の未来」ビジョン
2014年、習近平国家主席はブラジルで開かれた中国・ラテンアメリカ・カリブ海首脳会議で基調講演を行い、中国とこの地域が「共に未来を分かち合う共同体」を築くことを提案しました。
習主席は、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の友情と協力を強調しながら、長期的なパートナーとして共に発展していく方向性を示したといえます。
中国・CELACフォーラム創設と閣僚会合
同じスピーチの中で、習近平国家主席は、中国とCELACの指導者が「中国・CELACフォーラム」の正式な設立と、できるだけ早期の第1回閣僚級会合の開催を共同で発表することを明らかにしました。
その後、2015年に北京で第1回の閣僚級会合が開かれて以来、中国・CELACフォーラムとして3回の閣僚会合が開催されています。
現在、第4回の閣僚級会合が北京で近日中に始まる予定で、中国とラテンアメリカ・カリブ海地域の対話は新たな段階に入ろうとしています。
習主席の発言から見える3つのキーワード
限られた情報からだけでも、中国・CELAC協力に関する習近平国家主席の発言には、いくつかの共通するキーワードが見えてきます。
1. 友情と信頼
習主席は、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の「友情」と「協力」に繰り返し言及しています。地理的には離れた地域同士ですが、政治・経済・文化など多方面での信頼関係を重視する姿勢がうかがえます。
2. 「共同の未来」を分かち合う共同体
2014年のブラジルでの基調講演で示された「共に未来を分かち合う共同体」という表現は、中国とCELACの関係を単なる経済協力にとどまらない、より包括的なパートナーシップとして位置づけるものです。
将来にわたって互いの発展を支え合う関係を目指すというメッセージでもあり、中国がこの地域との長期的な関わりを意識していることが伝わってきます。
3. 制度的な対話の枠組みづくり
「中国・CELACフォーラム」の設立と閣僚級会合の開催は、中国とラテンアメリカ・カリブ海諸国の対話を制度的に位置づける試みといえます。
首脳会議だけでなく、定期的な閣僚級の協議の場を持つことで、外交、経済、社会などさまざまな分野での協力を具体的に進めやすくなります。
日本の読者にとっての意味
日本から見ると、ラテンアメリカ・カリブ海地域は地理的にも心理的にも遠い存在に感じられるかもしれません。しかし、中国とCELACの関係強化は、グローバルな経済や国際政治の動きを理解するうえで、見過ごせないテーマになりつつあります。
習近平国家主席が提案した「共に未来を分かち合う共同体」というビジョンと、「中国・CELACフォーラム」という制度的な枠組みは、中国とラテンアメリカ・カリブ海地域が長期的なパートナーとして関係を築こうとする意思を示しています。
第4回閣僚級会合の行方を追うことで、中国がどのような協力の方向性を打ち出すのか、またラテンアメリカ・カリブ海諸国がそれにどう応えるのかを読み解くヒントになるでしょう。
Reference(s):
President Xi Jinping's key quotes on China-CELAC cooperation
cgtn.com








